2007-03-01から1ヶ月間の記事一覧

年度末

ついに今年度も終了で、桜も咲き始めて明日からいよいよ4月です。今日は軽い話題を軽く触れて話とします。まずそんなに軽くないかもしれませんが、2007年03月30日付Asahi.comより、 麻酔科医師の急死「過労死」と認定 大阪地裁判決 大阪府立急性期・総合医療…

中原先生

不自然なぐらい触れてなかったのですが書きます。まずは小児科医なら誰でも読んでことがある遺書です。 少子化と経営効率のはざまで 「週刊文春」誌に報じられた通り、都内の病院で小児科の廃止が相次いでいます。 私も佼成病院に奉職して12年が経過しまし…

神奈川帝王切開賠償訴訟・判決文編

通行人様の情報提供により判決文が入手できましたので分析してみます。この事件の争点はまず分娩監視装置の遅発一過性徐脈の判定時刻です。詳細は判決文を読んでいただくとして、判決文ではこう判断しています。 20:35早発一過性徐脈 21:00遅発一過性徐脈(疑…

療養病床削減の話題

2007年3月28日付毎日新聞より、 療養病床:削減を促進 老人ホーム経営、医療法人にも容認 長期入院する高齢者向けの医療施設「療養病床」の削減問題で、医療機関が療養病床を介護施設に転換する際の政府の支援策の全容が27日、明らかになった。禁じていた…

ゴミは不要

言うまでもなく開業医であり日医会員である私のところには医師会経由で配布物がやってきます。そんなものの一つが昨日Faxで届きました。内容は日医HPにもありますが、IDとPWが必要なので、転写します。 日本医師会会員に対する MMJ(The Mainichi Medical…

僻地義務化報道のメディア・リテラリシー

2007年03月15日付Asahi.comより、 若い医師「へき地勤務義務化を」 日医諮問委が提案 日本医師会(日医)の諮問委員会は15日、医師確保の対応策として、臨床研修を終えた若い医師にへき地などでの勤務の義務化を提案する中間報告書をまとめた。今後、役員…

診療所は儲かっているか

平成17年1月26日に中央社会保険医療協議会において了承された、第14回医療経済実態調査の報告(平成15年6月調査)があります。そこで開業医は高収入であると例のごとく叩かれたのですが、収支差分布図をグラフにして見ました。この時は診療所の平均収入が228…

ドクターバンク・モデル例

地域医療支援中央会議の配布資料の医療法改正及び医師確保対策についてで絶賛されている2つの事業です。資料にまで書いているのですから、きっと理想的にうまく運用されているに違いありません。とはいえ長崎と宮崎の事例のため私の知る範囲ではありませんし…

15人のユダ書・医師繁忙理由編

今日こそホノボノ系を久しぶりに書くのだと心に決めていたのですが、いざ書こうと思ったらあんまり書いてなかったのでギコチなくて筆が滑らず、仕方がないのでユダ書でお茶を濁します。何日か空いたので15人のユダ書(医師の需給に関する検討会報告書)の位…

地域医療支援中央会議

この会議は安倍総理が医師確保対策に投入すると宣言した100億円のうち18億円の巨費が投じられる新規事業です。予算は来年度予算ですが、先行して会議は行なわれています。まずメンバーです。 内田健夫社団法人日本医師会常任理事 大橋俊夫全国医学部長病院長…

医師不足対策のための医療法の改正

地域医療支援会議の第1回議事録を読んでいたら目に付きましたので、医療法の改正についてエントリーします。参考にしたのは地域支援医療会議のための資料にある医療法改正及び医師確保対策について にある「良質な医療を提供する体制の確立を図るための医療…

僻地義務化と日医の迷走

僻地義務化の震源地が平成18年度地域医療対策委員会中間報告書です。3/17のエントリーにできるだけまとめていますし、できるなら中間報告書本体を読まれることをお勧めします。簡単に中間報告書の内容をまとめると 1970年からの医師需給対策の経緯 医師偏在…

北海道新聞の記事

北海道新聞2007年3月17日付け朝刊4面から。 数値目標設定を指示 首相 医療分野コスト減で 安部晋三首相は十六日の経済財政諮問会議で、医療・介護分野の「高コスト構造是正計画」の策定にあたり、コスト削減額など数値目標を設定するよう指示した。柳沢伯夫…

おわび

このエントリーのコメント欄も恒例のパンクです。申し訳ありませんが他の日にコメント宜しくお願いします。

平成18年度 地域医療対策委員会 中間報告書

噂の僻地義務化が書かれていると言われている中間報告書です。ページ数にして20枚の代物ですがphysician先生のリクエストもあり読んでみます。まずは関わったメンバーの紹介から、 委員長久野 梧郎愛媛県医師会長 副委員長鈴木 勝彦静岡県医師会副会長 委員…

15人のユダ書・医師余剰根拠編

予算委員会柳沢答弁の聖典に用いられた厚生労働省御謹製の「15人のユダ書」(医師の需給に関する検討会報告書)より医師余剰根拠編注釈をお届けします。まずはこの書の成立に関わった15人の名前から、 池田康夫慶應義塾大学医学部長 泉 陽子茨城県保健福祉部…

15人のユダ書・小児科編

予算委員会柳沢答弁の聖典に用いられた厚生労働省御謹製の「15人のユダ書」(医師の需給に関する検討会報告書)より小児科編注釈をお届けします。まずはこの書の成立に関わった15人の名前から、 池田康夫慶應義塾大学医学部長 泉 陽子茨城県保健福祉部医監兼…

15人のユダ書・産婦人科編

予算委員会柳沢答弁の聖典に用いられた厚生労働省御謹製の「15人のユダ書」(医師の需給に関する検討会報告書)より産婦人科編注釈をお届けします。まずはこの書の成立に関わった15人の名前から、 池田康夫慶應義塾大学医学部長 泉 陽子茨城県保健福祉部医監…

15人のユダ書麻酔科編

厚生労働省の聖典である15人のユダ書(医師の需給に関する検討会報告書)より麻酔科編注釈をお届けします。なお執筆にあたった15人は次の通りです。 池田康夫慶應義塾大学医学部長 泉 陽子茨城県保健福祉部医監兼次長 内田健夫社団法人日本医師会常任理事(第…

柳沢答弁と15人のユダ

昨日は予算院会ネタを1回休みましたが柳沢大臣と安倍総理の答弁の拠り所とした聖書である医師の需給に関する検討会報告書をやっと読み終わりました。この検討会に名を連ねた委員は、 池田康夫慶應義塾大学医学部長 泉 陽子茨城県保健福祉部医監兼次長 内田健…

医療事故に係る死因究明制度

この制度は去年から医師の間で設立の必要性を論議されていた第3者審査機関にあたるものです。この制度の検討に当たっては安倍総理が予算委員会で力説した医師「確保」対策100億円のうち、1億3000万円と言う巨費を投じて検討されるとなっています。これに関し…

安倍総理の100億円

予算委員会シリーズの3回目です。もうネタは各所で出尽くしているのですがもう一回です。今日は小池議員が「医師の業務は過酷でないか」、「医師は足りていないのではないか」の質問に対し、安倍総理が「とにかく100億円の対策費を組んである」の強弁を行な…

YUNYUNさまへ

一昨日のコメント欄で起こった論争についてです。発端は774氏様のコメントです。内容は正直なところ某巨大掲示板辺りから拾ってきたものぐらいと考えていました。ネタなのか釣りなのか、それとも穿った憶測なのか、内部事情に詳しい人からのリークなのかは判…

予算委員会・解説編

昨日の予算委員会議事録は罫線組みで力尽きて、解説が散漫になりましたから、蛇足の延長戦です。昨日質疑で行なわれた質問は次の通りかと考えます。 医師の業務は過酷過ぎないか。 医師不足は偏在ではなく単なる不足ではないか。この2点だけを追及しています…

質疑追加

ポリクリ様の労作です。山口(産婦人科)が赤旗に載っているとのご指摘もありましたが、私も含めて周囲には無い方のほうが多いかと思いますのでエントリーしておきます。 安倍総理まっ医師の数はですね現在毎年3500人から4000人程度まあ増加をしています。ま…

予算委員会

勤務医 開業つれづれ日記コメント欄よりで、文字起しされた僻地の産科医様、ポリクリ様御苦労様でした。謹んで引用させて頂きます。 小池晃もうひとつ、国の責任が医療において深刻に問われているのは、医師不足の問題だろうと思われます。この問題取上げた…

長崎除細動事件

3月6日付 長崎新聞より 遺族が賠償求め提訴 奈良尾病院で「除細動遅れ死亡」 二〇〇五年二月、新上五島町の県離島医療圏組合奈良尾病院に入院していた女性=当時(70)=が心室細動で死亡したのは除細動の遅れなど病院側の過失が原因として、遺族ら九人が五…

おわび

恒例のコメント欄パンク状態になっているようです。申し訳ありませんが、他日にコメントよろしくお願いします

異動と契約

衝撃の春人事が表面化するまでカウントダウン状態ですし、今となってはややピント外れになるかもしれないお話です。医師の労働条件の劣悪さはもう書かなくても良いとは思いますし、ひどい所からは未練なく「逃散」という言葉も周知のものになっています。た…

正しい怒り

「北村のブログ」よりたらい回しを読みながら感じた事です。内容は状態の悪くなった御親戚が、紹介状を書いた加古川市民病院と、紹介先の姫路医療センターの間で宙ぶらりんになって治療先が決まらない悲劇を書かれています。どんな病気かは具体的に書かれて…