不思議の国のマドカ:素顔のままで

個展の成功でマドカ先生になったマドカさん、あれっ、どっか変だけど、まあイイか。とにかくマドカさんはアカネと同じようにオフィス加納と専属プロ契約を結んだんだ。依頼も順調に増えてるし、評価も高い。 自信が付くとはああいうものかと思うほど貫禄とい…

不思議の国のマドカ:経験の必要性

『カランカラン』 個展の成功後に麻吹先生に連れられてバーに。そこで一人前のプロとして認められたマドカの処遇についての話がありました。提示されたのは独立するも良し、他のスタジオと専属契約を結ぶのも良しとなっていました。 「マドカ、オフィス加納…

不思議の国のマドカ:冥界談義

「マドカさんはケリついたみたいやな」 「そうね、上手くいって良かったわ」 「さすが名医や」 「元もイイとこだけど」 あれで良かったかどうかは言いだせばキリがないけど、人の命なんて短いから、その間が満足できればエエと思てる。とりあえずマドカさん…

不思議の国のマドカ:マドカの個展

「アカネ、今度こそマドカに個展をやってもらうが意見はどうだ」 「ありません」 個展の準備は会場とかはスタッフが用意してくれるけど、写真は誰のアドバスも借りずに行うのがルール。準備期間は一ヶ月で、その間は他の業務は免除されて専念することになっ…

不思議の国のマドカ:二重の苦しみ

クレイエール・ビル三十階で今日も酒盛り。 「ユッキー、女神って凄いね。心の性転換ってホントに出来るんだ」 「そんなもの出来ないよ」 どういうこと、マドカにやったじゃない。 「神と言えども心をそこまで操れないわ。通常はモチベーションを上げたり、…

不思議の国のマドカ:一つの解決

「マドカさん、あなたのことは調べさせてもらったわ。あなたがそうなってしまったのは神の責任だし、ましてやシオリの愛弟子だからなんとかしてあげたいの」 「なんの話ですか」 「言いたくないでしょうが、あんたの心は男よ」 どうしてそれを。 「辛かった…

不思議の国のマドカ:三十階に

麻吹先生に連れて行かれたのはクレイエール・ビル。言わずと知れた世界三大HDの一つであるエレギオンHDの本社。麻吹先生はエレベーターに乗り込むと手慣れた様子で操作をされて、 「マドカならここの三十階を聞いたことがあるだろう」 もちろんです。エ…

不思議の国のマドカ:すり替え

マドカの調査が済んだって、コトリちゃんから呼ばれたよ。 『カランカラン』 コトリちゃんとこのバーに来るのも久しぶり。それにしてもここのマスターも怪物だね。まだ現役でシェーカー振ってるじゃない。もう百歳越えてるはずだけどね。 「シオリちゃん、相…

不思議の国のマドカ:マドカの懊悩

マドカには誰にも言えない秘密があります。円城寺家の執事の新田の姪がいるのですが、母親が重い病で入院中とのことで新田が引き取って育てていたのです。新田は屋敷に住んでおり、姪とは同い年どころか誕生日も一日違いだったもので、双子のように育てられ…

不思議の国のマドカ:円城寺家と新田家

ユッキーにマドカのレズ疑惑を調べてもらってたんだけど、話が複雑になってるのよね。コトリちゃんの幕末から明治にかけての話も絡んで来て大変。 「さすがに良く調べてるけど、円城寺家の方に神の存在の可能性があるのはわかるけど、新田家は関係あるの」 …

不思議の国のマドカ:突き破る話

マドカさんの最近の成長ぶりは凄い。相変わらず端正で上品なところは変わらないけど、棍棒じゃなくて、梱包じゃなくて、内服・・・もういい、とにかく力強さを感じるんだよね。激しく動く被写体もなんの苦にもしなくなったし。ちょっと聞いてみたんだけど、 「…

不思議の国のマドカ:コトリ卒業

「アカネ、今夜は特別の仕事だ」 「えっ、今夜はなんの予定も入ってませんが」 「だから特別だ」 聞くとクレイエール・ビル三十階。 「イヤだ、あそこだけはイヤだ、行きたくない」 泣き叫ぶアカネだったけど、 「拒否は許さん。マル・・・」 「もう、そればっ…

不思議の国のマドカ:課題の評価

今日はマドカさんの課題の締切日。でもってツバサ先生のところで最終評価をするからって呼ばれてる。 「アカネです。入ります」 入った途端に目から火花が、 『ガッシャン』 痛い、やられた。まさかこのシチュエーションで金ダライを仕掛けてくるとは油断だ…

不思議の国のマドカ:神の存在

「ユッキー、円城寺家と新田家の追加調査報告書だよ」 「ありがとう」 ユッキーは読みながら、 「倉麿って子どもが多そうな感じがあったけど三十三人って」 「化物みたいや。最後の子どもなんて、七十七歳の時に生れてるもんね」 こんな化け物みたいな男を相…

不思議の国のマドカ:麻吹アングル

マドカさんの表情が苦しそう。そりゃそうだと思う。でもアドバイスしようがないのよね。そう言えばアカネの時にも同じような状況があったような。あの時はアカネ・ワールドを作って対抗するにもアイデアが浮かばず、正面から立ち向かうには時間が足りずで苦…

不思議の国のマドカ:迷走

マドカさんは頑張ってるけど、まだ合格点にはかなり遠い。あのポスターに求められものは、ラグビーの迫力なんだ。その点はマドカさんもしっかり理解してくれて、正面から取り組んでくれている。マドカさんがこの手の課題を苦手にしているのはわかったけど、…

不思議の国のマドカ:守敗離

マドカは課題にひたすら取り組んでいます。やらなければならないこともわかっています。それはラグビーの魅力を取り込むこと。そう、あの迫力を写真に写し込むことです。そこまでわかっているのに、マドカが撮って来た写真を見るアカネ先生の表情が冴えませ…

不思議の国のマドカ:師弟

マドカさんを見てるとアカネが入門した頃のことを思い出す。入門の経緯からギャグみたいなもんだからね。入門してから知ったんだけど、ツバサ先生の入門基準は、写真の基礎や基本をしっかりマスターした上で、さらにどこか才能の煌めきを感じたものが条件。 …

不思議の国のマドカ:シオリの疑念

マドカには謎がある。いや確実にウソをついて何かを隠している。マドカは赤坂迎賓館スタジオにいたのは間違いないが、マドカが話した入門試験は実際とは違う。あれは西川流の昇段試験の様子だ。 それよりなにより赤坂迎賓館スタジオに入門資格はあっても、入…

不思議の国のマドカ:写真大賞

アカネもプロだから評価は気になるのよね。あれだけ仕事の依頼があるのだから評価は高いはずだけど、なんか形のあるものが欲しいじゃない。呼び名だってエエ加減、 『渋茶のアカネ』 これ以外に変えて欲しい。これだってもっと名が売れれば、もっと格好の良…

不思議の国のマドカ:二人のマドカ

「コトリ、シオリから頼まれていた調査報告書があがったよ」 「えらい遅かったな。もう読んだ?」 「今から一緒に読もうと思って」 とりあえず名前は新田まどか。 「ユッキー、このマドカさんって、あの新田の和明の姪だぞ」 「へぇ、思うぬところでつながり…

不思議の国のマドカ:課題決定

マドカさんに何をすべきかだけど、今のマドカさんに何かを付け加えるのがイイ気がする。それを付け加えることによって、マドカさんに自分で殻を破ってもらい、プロの壁を乗り越えてもらうんだ。 問題は何を付け加えるかだけど、マドカさんが出来る事がイイと…

不思議の国のマドカ:シオリからの依頼

さてサトルと結婚してから初めて女神の集まる日への出席だよ。そう言えばコトリちゃんも復帰してるから楽しみだ。リビングに入ると、 「シオリ、おめでとう」 「だいぶサトルを待たしたやんか」 でもサトルは待っててくれた。わたしもどうしたってカズ君への…

不思議の国のマドカ:西川流

ツバサ先生が西川流を嫌いというか犬猿の仲なのは良く知ってるけど、どうして嫌っているのか良く知らなかったんだ。だから聞いてみた。 「西川流を全面否定しているわけじゃない、たとえばだ、マドカが小学生から通っていた写真教室は西川流だし、赤坂迎賓館…

不思議の国のマドカ:三太夫さんの子孫

「コトリ、三太夫さんとこの調査報告書よ」 これもえらい時間がかかったな。どれどれ、 「ユッキー、調査部の能力やけど落ちすぎちゃうか」 「どういうこと」 「三太夫さんに息子がおって、代々円城寺家に仕えてるってありえへんやろ」 三太夫さんは独り者。…

不思議の国のマドカ:アカネ悩む

アカネが弟子を取るってか。考えたこともなかったけど、そのうち無いとは言えないもんな。前にツバサ先生に聞いたこともあるのだけど、 「弟子は取らないといけないのですか」 「取らなくても良い。ただわたしも弟子入りから始めた。アカネもそうだ」 そうな…

不思議の国のマドカ:円城寺家

「コトリ、ほら円城寺家の調査報告書」 「ありがとう。ほいでも、えらい時間かかったな。そんなに難しかったんやろか」 「わたしもまだ読んでないけど、最近調査部がもう一つなのよ」 「シノブちゃん不在が応えてるかもな」 情報戦は古代も現代も重要。いや…

不思議の国のマドカ:マドカさんの写真

プロの壁か。サキ先輩が挫折した時も、写真の腕だけだったら、まだまだサキ先輩の方が上だったもんな。でもアカネはプロになれた。その差ってなんだろう。今日もマドカさんの写真を見てるんだけど、 「どうですかアカネ先生」 う~ん、やっぱり良く撮れてる…

不思議の国のマドカ:運命は転々と

幕末の頃のコトリが生まれたのは天保八年。赤玉の縞蔵の娘として生まれ、女壷振り師『神算のコトリ』として極道の世界ではかなり名が売れてた。 そんなコトリの賭場に出入りしてる客の一人に新田三太夫さんがいたんよ。六十歳ぐらいの人の良さそうな爺さんだ…

不思議の国のマドカ:プロの壁

ハネ・ムーンから帰って来たツバサ先生を冷かしてやろうと思ったら、いきなり先制パンチを喰らった。 「・・・良かったぞ、感動ものだったぞ、どれだけ燃えまくったことか。サトルって立派なんだぞ、そりゃもう・・・」 「ツバサ!」 隣でサトル先生が顔を真っ赤に…