道後麦酒館は立地的には観光客向けだと思うけど、居酒屋スタイルでもあるからお高く止まった店じゃないのよね。そこが気楽で良いのだけど、あれ良くないよ。「どこでもおるんやな」 カウンターで若い女の子が一人で飲んでるのだけど、そこに絡みだしてる男の…
西条に戻って来て再び国道十一号で西へ、西へ。さんざん検討していたオレンジフェリーが着く東予ってところも西条市内になるみたいだ。たしかにここまでフェリーで来ていたら四国カルストだって行けたかもだよな。西条から山越えと言うより丘越えで松山だ。…
今の時刻は草木も眠る丑三つ時。「それちゃうで。丑三つ時って今やったら三時ぐらいや」 コータローに教えてもらったのだけど、昔の人は夜明け前と言うか、東の空が白みかける寸前を一番夜が深い時にしたそうなんだ。それより早いけど真っ暗な夜道だ。「これ…
「オレンジフェリーを使おうと思うんやが」 反対。あれってどこから出ているのか知って言ってるの? 大阪南港だぞ。大阪南港って大和川の河口じゃないの。大和川を渡ったらそこは大阪市を越えて堺市だ。なにが悲しくて下道で大阪市を北から南まで縦断しない…
バイク界には排気量マウントなるマウンティングがある。「ナンシーおじさんもおるで」 これは排気量が大きいバイクが正義とするだけでなくて、排気量の小さいバイクを貶してマウントを取ろうとする連中だ。「中型でもやられるらしいからな」 小型ならボロク…
翌日は予定通り徳島城に行き、阿波踊り会館を訪れ、ロープーウェイで眉山に登って高松に。ジャンボフェリーの十四時の便だからこれぐらいが限界だった。観光はそれなりに楽しかったけど、せっかく徳島まで来てるのになんか不完全燃焼だ。「今回はしゃ~ない…
なんか事前のテンションが上がりにくかったけど、隣接府県制覇の野望は燃え上がり出発だ。とにもかくにもモンキーで四国に渡らなければならないのだけど、これはどう考えてもジャンボフェリーしかない。 二便利用で十三時十五分高松着だけど、こんな時刻から…
旅行がしたい。「海外か?」 それもしたいけど国内が良いな。だってさ、海外に行くと言葉に困るじゃないの。それにさ、食べものだって口に合うかわからないし、「そやな。あんまり長い休みを取るのは難しいやろし」 コータローは自由業みたいなものだから融…
とにかく早朝なんてレベルじゃないツーリングだったから、神戸まで戻っても、やっとこさコメダが開店してくれるレベルなんだよ。モーニングを頂きながら、今日走った道は有馬街道だよね。「まだ寝とったんか。あんなとこに道が出来たんは明治以降や」 そんな…
神戸は北側に六甲山が迫る地形だけど、ここは東の日光いろは坂に並ぶワインディングコースとしても知られてるかな。「千草は日光のいろは坂を走ったことがあるんか?」 あるわけないでしょうが。あくまでもそう言われてるのを聞いただけだよ。だからそんな道…
実家が田舎だし、もともとが田舎者だからお寺さんとの付き合いも多かったのだけどコータローの家は?「お西さんや」 うちはお東さん。これじゃ、わからない人がいるか。千草もコータローも浄土真宗で、千草の家が東本願寺で、コータローの家が西本願寺なんだ…
コータローは人気イラストレーターの水鳥透でもあるのだけど、あれは異常な才能だと思う。とにかく異常過ぎて変態レベルに達してる。「誰が変態やねん。オレは普通や普通」 普通が嫁さんの裸エプロンを見たがるものか。コータローの異常な才能の一つが模写技…
コータローは麻酔科医の仕事がない日は家で主夫しているようなものだから、千草が帰った時のお出向えはエプロン姿なんだけど、「千草も見せてくれてもエエで」 却下だ。だってコータローが見たいのは千草の裸エプロンなんだよ。あんな変態コスプレを誰がやる…
三十年来の幼馴染であり中学の同級生でもあるコータローと結婚した千草だよ。でさぁ、夫婦になったからコータローをどう呼ぼうかと考えてたんだ。だから、「あなた」 こう呼んでみたんだ。そしたらコータローは、「千草が家を建ててくれるんか」 あのなぁ、…
紹介文は、 中学の同窓会で再会して恋に落ち結婚した千草とコータロー。新婚生活に戸惑いながらも新しい生活を築いていきます。夫婦になっても変わらない趣味がツーリング。そのツーリング先で偶然出会ったのがコータローの初恋のマドンナ。それに動揺を抑え…
モンキーもタイヤ交換を終えるぐらい走っていますが正直な感想は非力です。平坦地でトコトコ走る分にはなんの問題もありませんが、ツーリングに出かけると峠道では苦戦しますし、クルマの流れの早いところでは付いて行くのに苦労します。 峠道とかで大型に颯…
あれこれ調べては見たのですが、最後のところがはっきりしなかったので、その程度の話と思って下さい。 街道って目的地を街道名にすることが多いので、鞍馬街道も京都から鞍馬山というか鞍馬寺とか貴船神社への参詣のための道が始まりではないかと考えていま…
今秋で最長のツーリングと言うより、日帰りツーリングの限界に挑んでみました。目指したのは、 隣接府県をさらに越えた福井県です。さすがに遠かった。ルート的には、 国道173号 → 国道9号 → 国道27号 → 美山かやぶき由良里街道 → 国道162号 国道162号は西の…
うどん屋さんです。ツーリングで何か食べに行くのを目的にするのはポピュラーですが、このうどん屋さんは前から気になっていて、作品の舞台にも取り上げていました。ですが、行ったことが無かったのです。 と言うのも場所が行きづらいというか、道がややこし…
残念ながら阪神の連覇はならず、岡田監督も辞任されました。藤川新監督に期待されるのは王座奪還になりますが、そのためには連覇できなかった原因の補強が求められます。 阪神のウィークポイントは矢野時代から同じで、これは岡田時代も克服できていない打線…
選挙ですから有権者として結果を受け入れます。現地に住んでいますが感想としては異様な選挙戦でした。まさか地元で都知事選みたいなものが展開されるとは夢にも思ってなかったからです。 選挙に至った経緯は周知ですから省略しますが、序盤戦は稲村氏で決ま…
ツーリング小説のはずなのに、恋愛小説になっているのを遺憾とします。恋愛小説となるとどういう組み合わせにするのかがポイントですが今回は定番中の定番にさせて頂きました。ブサイク女とイケメン男です。 ブサイク女が、まさか、まさかでイケメン男に惚れ…
実はそれでもって不安はあったんだ。けどね、コータローは着々って感じで二人の関係を進めてくれた。まずは千草がコータローのマンションに転がり込んだ。そう、同棲だ。最悪、ゴミ屋敷も覚悟してたけど綺麗だったからかえって拍子抜けしたぐらい。 コータロ…
布団を目の前にしたらどうにも空気が重いな。おしゃべりのコータローが黙ってるじゃないの。そうかコータローも緊張してるのか。だってこの部屋のあの布団で今からやるのだし、琴平のように千草が逃げたりもないから必発だ。 千草だって緊張してるよ。だって…
和田山から円山川の沿って養父、八鹿と通り抜け豊岡に。コータローも住んでたから豊岡市内はバッチリよね。「三十年前の話やぞ」 それもそっか。とにかく国道三一二号から国道一七八号に入れば良いのか。「国道三一二号やけど市内は道なりやのうて、交差点で…
愛人は嫌だけどコータローとの縁が切れるのはもっと嫌だと悩んでたら、またお泊りツーリングに誘われてしまった。これもどうしようかと思った。だってさ、行けば求められるのは決まってるようなものじゃない。 行くと言う事は千草がOKしたことになるのは百…
千草だって頑張ったところは褒めてもらいたいし、見て欲しい。女ってね、そういうところに力を入れる生き物なのよ。「髪を切ったとか、髪型を変えたとかやろ」 それは絶対よ。気づかなかったら何が起こるか保証できないぐらいのレベルだ。女が髪を変えるって…
今夜は三宮に飲みに来てる。それもだぞ、なんとなんと回らない寿司なんだ。この店もさすがだね。それにいかにも神戸らしいじゃない。この店が高級店なのは、「わかるか」 店に入った瞬間にね。あのカウンターの向こうにいる女はお水だ。隣に座っているオッサ…
その先は農村の中を下って行く道だけど、同じ農村風景でもここは大阪府の能勢の農村だ。気の物だけだけどなんか違う気がする。それでも気持ちが良い道だよ。走って行くと高架の道があるけど、こんなところに高速なんてあったっけ、「あれは国道一七三号や。…
「おお、待ったか?」 待ったなんてものじゃないぞ。かれこれ五分も待たされた。レディである千草を待たせるなんて死刑に値すると思え。「反則金ぐらいにしといてくれ」 罰金にすらしない気か。まあ、許してやろう。まずは新神戸トンネルか。「六甲山トンネ…