純情ラプソディ:第49話 プレイオフ

今日も朝から衣装合わせとメイク。さすがに三回目だから少し慣れたけど、なんか集まってる人数が少ないような。「昨日で負けた連中は遊びに行くらしいよ」 うぅ、それも楽しそう。せっかく札幌まで来てるのだから観光したいよ。今日もプレイオフで負けたらと…

純情ラプソディ:第48話 ドタバタのリーグ戦

札幌杯が始まったのだけど、慣れない映画撮影とセットだものだから、どのチームも浮足立ってる気がする。気がするんじゃなくて完全に浮足立ってる。でもそうなるよね。こんなリッチなホテルに招待だし、衣装と言いながらあの豪華なドレスとプロのメイクだよ…

純情ラプソディ:第47話 監督の要請

試合の日は朝からテンションを高めていくのだけど、それでころじゃないのがこの大会。そりゃ、朝一番にやらされるのが衣装合わせととメイク。用意されていたのが着物に袴の謝恩会スタイル。 これはカルタの正装みたいなみたいなもので、クイーン戦とか小倉山…

純情ラプソディ:第46話 札幌だ

伊丹から千歳に、そこからJRでついに札幌。「着いたぞ北海道」 「北海道はもう着いてるよ。ここは札幌」 「ああここは北の大地だ」 完全にお上りさん気分のヒロコたちに梅園先輩は、「浮かれてるんじゃないよ。ムイムイたちは遊びに来てるんじゃなく、カル…

純情ラプソディ:第45話 夢は広がる

梅園先輩がサークル室に踊り込んで来たのだけど、「来たよ、来たよ」 雛野先輩が手を取り合って、「良かったね、ムイムイ」 「ホント、つい盛り上がってさ、だから心配だったのよ」 へぇ、そりゃ良かった。妊娠の心配してたんだ。「あの夜は夢中になっちゃっ…

純情ラプソディ:第44話 かるた道

大学選手権でジャイアント斎藤になにがあったかを達也にゆっくり聞いてみた。試合中は集中してるから余所見なんて殆どできないもの。「あの席割って如月さんの希望だったんだよね」 たいした希望じゃなかったけど、新星学園戦の時に左端にして欲しいだった。…

純情ラプソディ:第43話 北海道へのキップ

ヒロコもカスミンに、「怪我したらアホらしいから、絶対に無理しないでね」 「そうね。そうするわ」 ただ会場の視線はちょっとだけ厳しかった。だってカスミンはE級無段以前の素人。ヒソヒソと、『ここまで来たから、出たいのはわかるけど・・・』 『そりゃ、…

純情ラプソディ:第42話 大学選手権

この大会の特徴は学生が企画・運営するところかな。それと参加チームが多い。とくに今年は札幌杯の予選も兼ねてるから盛況で、なんとなんと参加チームは百二十八もあるんだよ。北海道を狙っているところも多いし、ひょっとしたら映画出演もあるかもしれない…

純情ラプソディ:第41話 カルタの聖地

大学選手権は近江神宮である。ここはカルタの聖地とも呼ばれてるけど、近江神宮自体はそれほど古い神社じゃないのよね。神社って言えば、奈良時代や平安時代からとか、遅くとも江戸時代からってイメージがあるけど、近江神宮はなんと昭和の創建。 出来たのは…

純情ラプソディ:第40話 定期戦

今日は西宮学院との定期戦。通称県内ナンバーワン決定戦。というか県内にカルタ会があるのが港都大と西宮学院だけだから、勝った方が一番ってだけのお話。うちの県には職域学生大会にも参加するような社会人カルタ会はないものね。 通算成績は西宮学院の方が…

純情ラプソディ:第39話 司法試験予備試験

五月にカスミンは司法試験予備試験を受けたのだけど、「これで合否が決まるのね」 「まだだよ。今回は短答式」 司法試験予備試験は三回もあって、 五月・・・短答式試験 七月・・・論述式試験 十月・・・口述試験 こんなスケジュールだって。「短答式って?」 「要す…

純情ラプソディ:第38話 達也の誕生日

今日は達也の誕生日。これまでのデートは心苦しかったけど達也の財布に頼ってた。全日本選手権までそうなったのも、さすがに気になってる。だから今日ぐらいはヒロコが御馳走して祝おうと思ってた。 でも、ヒロコの財布も寂しいものがあって、達也に満足して…

純情ラプソディ:第37話 全日本選手権

電車で五時間揺られて勝浦に到着。東京行くのに使った夜行バスより短いけど、特急代をケチらなくて良かったと思った。荷物を早瀬君が手配してくれた駅前のビジネス・ホテルに置いて大会会場のホテル浦島に偵察に。「船で渡るのですか」 「みたいだね」 こり…

純情ラプソディ:第36話 個人戦の展望

カルタの個人戦の全体がどうなっているかだけど、とりあえず俗に三冠とされる大会がまずあるかな。 ・全日本選手権 ・全国選抜 ・女流選手権 いずれも劣らぬメジャー大会で、優勝すれば普通の公認大会の二倍の十六点がA級得点として与えられる。それだけで…

純情ラプソディ:第35話 セレブの家

達也は三歳の時に実母を亡くしてるけど、後妻が来たのは十歳の時。これも、「あれは出来婚だったんだろうな。結婚して三か月で弟が産まれてるし」 どういう経緯で後妻を迎えたのかも意図不明だって。「達也も思春期を迎える頃だから、それで継母と衝突した」…

純情ラプソディ:第34話 家系伝説

あの夜にヒロコは早瀬君の彼女になり、早瀬君の事も、「達也」 こう呼ぶことになったんだ。まだぎこちないけど、なにか嬉しい感じ。もちろんヒロコって呼んでもらってる。サークル室でもそうしてるけど、「見せつけてくれるね」 「羨ましいったら、ありゃし…

純情ラプソディ:第33話 レアアース

やっと出番が回ってきました。エレギオンHD常務の霜鳥梢です。このまま出演無しで終わるのじゃないかとハラハラしてました。「コトリもやで」 「シノブも」 引っ込んでいて下さい。ここはミサキのターンです。「まあエエやんか」 「そうよそうよ」 日本の…

純情ラプソディ:第32話 返事

ヒロコは心を決めたよ。これ以上、早瀬君を待たせたくない。まあ、あのポチを引き連れた先輩どもが、『まだか、まだか』 こうやってウルサイのはあるけど、いくら冷やかされたって早瀬君は平気だし、ヒロコのために尽くしてくれる。あの秋の学祭に勇気をもっ…

純情ラプソディ:第31話 春爛漫

ヒロコも二年に進級。そうなると初々しい新入生も入ってくる。新入生と言えば、「新入会員の募集を頑張るぞ」 新入会員はあった、それも三人も。カルタ会にしたら上出来なんだけど、ちょっとどころでない問題が、「わたしたちカルテは初めてです。宜しくお願…

純情ラプソディ:第30話 全国職域学生カルタ大会

三月は全国職域学生かるた大会。東京で開催されてとにかく交通費がかかるやつ。リニアで行くのが一番早くて便利だけど、交通費だけで三万円超えちゃうのが問題。いくらカルタのためとはいえ学生に日帰り三万円は痛いよ。 青春十八キップも考えたけど、そうす…

純情ラプソディ:第29話 ものや思ふと人の問ふまで

今夜は片岡の下宿に遊びに来た。片岡と初めて会ったのは中学の塾の時。とにかく優秀な奴だった。そうそうカルタの手解きをしてもらったのも片岡からだ。自慢じゃないが一度も片岡に勝ったことが無い。そりゃ、A級五段だからな。 片岡とボクのキャラはかなり…

純情ラプソディ:第28話 女のための護身術

ここで雛野先輩が、「ムイムイも知ってると思うけど、松菱会は波涛館空手の流れだよ」 雛野先輩が空手に詳しいのが意外だ。でも女にも隠れ格闘技ファンが多いものね。まあ強い男に魅かれる女は多いし、エヘヘ、ヒロコだって粗暴な男は嫌いだけど、優しくて強…

純情ラプソディ:第27話 松菱会カルタ

ふと気が付くとみんな来ていて、この試合を見てた。梅園先輩が、「これは玲香クイーン。ようこそ港都大カルタ会に」 ク、クイーンだって。道理でどこかで見たことがあったものね。「ヒロコ、名前と大学で気づかなかったの」 それは我ながら情けないけど、ク…

純情ラプソディ:第26話 道場破り

今年のだいたいのスケジュールだけど団体戦は、 春・・・全国職域学生かるた大会 夏・・・全日本かるた大学選手権 秋・・・関西王冠戦 全国職域学生かるた大会は去年の夏はD級優勝だから、今年の春はC級優勝が目標。問題は全国職域学生かるた大会でこれが東京なのよ…

純情ラプソディ:第25話 関東の新星

正月の高松宮杯はヒロコは欠場。A級四段の免許がまだ届かなかったから。でも会員たちは頑張ってた。梅園先輩も雛野先輩もベスト・エイトに進んだもの。「雛野先輩、これでA級得点が六点ですよね」 「ありがと。でも怨念の運命戦が・・・」 準々決勝でまたもや…

純情ラプソディ:第24話 札幌杯

カスミンをカルタ会に連れて行くのは渋られた。でもなんとか引き釣り込むように連れ込んだんだ。こりゃ、梅園先輩が説得しても無理としか思えなかったけど、それはヒロコの責任じゃないよ。 カスミンが部屋に入ったら、片岡君は目をシロクロさせてた。気持ち…

純情ラプソディ:第23話 ポチ

梅園先輩の変わったところは、ベロンベロンに酔っていても発言を忘れない事。マジかと思うほど覚えてる。それはさんざん経験してるから、片岡君も早瀬君も誰かを騙して、これは失礼かな、詐欺にかけて、これも失礼か。ペテンにかけて、「倉科さん、人聞き悪…

純情ラプソディ:第22話 忘年会

「毎度のことだけど早瀬の店を選ぶセンスは良いな」 「まあ、これだけはちょっとな」 今夜は北野だ。なかなかオシャレで品が良いと思う。「梅園先輩には上品すぎないか」 「しゃべらなければ、ピッタリなんだが・・・」 それは言える。だがそこが梅園先輩の良い…

純情ラプソディ:第21話 困惑

早瀬君は良い人よ。見た目だって悪くない。そりゃ、飛び切りのイケメンじゃないかもしれないけど、背もそこそこ高いし、体も案外締まってるのよね。これも片岡君に聞いたのだけど、大学に入ってから筋トレとランニングを続けてるんだって。「すべて倉科さん…

純情ラプソディ:第20話 パフォーマンス

梅園先輩がみんなの前で、「今年の学祭はカルタ会の存在を全学に轟かせるのが目的」 轟かせたって会員が増えるとは思えないけど。「ヒナ、準備はイイ」 「もちろんよ」 雛野先輩がスマホにスピーカーを接続するとミュージックが流れ出し、二人が突然踊り出し…