ツーリング日和22(第23話)入れられる話

飲みに行った夜にボクが抱いていたモヤモヤはすべて晴れたとして良いと思う。ボクも覚悟は決めた。これだけ素晴らしい相手が出来てくれたんだ。それに応えなければ男と言えないだろ。 ところでだけど、これはモヤモヤとかじゃなくて、前から思っていた疑問だ…

ツーリング日和22(第22話)初恋談義

ロングツーリング、それもお泊り付きだから美玖と相談してモンキーをカスタムすることにした。バイクの欠点の一つに荷物がとにかく乗らない点はある。日帰りツーリングなら荷物なんていらないようなものだけど、さすがに泊りとなると着替えとかが必要になる…

ツーリング日和22(第21話)二つの因幡街道

そこからツーリング先の話になったのだけど、「バイク乗りって街道が好きじゃないですか」 そうかもな。走り屋系なら街道レーサーになるよな。もっとも最近では街道レーサーの定義とか使い方も変わってきて、「痛車で走る人となっています」 らしい。あんな…

ツーリング日和22(第20話)同志愛

それでも初鹿野君がボクに惚れた理由がわかってきた。過去の栄光ってやつでよいだろ。初鹿野君には悪いが剛腕藤崎はヴァージンロードちょっと待った事件で死んだよ。だから成仏して仏になったのは間違いとは言えないかも。 それにしても良く知ってるな。剛腕…

ツーリング日和22(第19話)バーにて

ワインバーでの食事が終わると次に向かったのはバーだ。初鹿野君もそうなのか。こういう時に次にハシゴするとなると若い時ならカラオケもあるだろうけど、この歳になればスナックは多いはず。「スナックは好きじゃありません」 ボクもそうだ。そうそうこれも…

ツーリング日和22(第18話)迷いの夜

初鹿野君が張り切っているのは職場の様子でもボクならわかる。と言うかボクしかわからいだろうな。ベースのアンゴルモアの恐怖の大王は同じなんだけど、ボクと目が合った一瞬だけ表情がほんのわずかに緩むんだよ。あれも微笑んでいると言うより、「逃げたら…

ツーリング日和22(第17話)動揺

初鹿野君の下の名前は美玖だ。これも時々忘れそうになる。男だってそうだが、女なら少しでも親しければ、『美玖さん』 『美玖先輩』 こう呼ばれそうじゃないか。だが初鹿野君にそんな気軽に呼べる雰囲気は皆無だ。それどころか名字で呼ぶ者さえおらず部署内…

ツーリング日和22(第16話)難題

プライベートの初鹿野君はすぐに話が脱線する。ツーリングの時はそうは感じなかったけど、ここまでとは意外なんてものじゃない。と言うか、あえて脱線させようとしている気さえする。そういう一面を知ることが出来て楽しいのは楽しいのだけど、この調子じゃ…

ツーリング日和22(第15話)危ない話

バイクのツーリングとは道があればどこでも走れるようなものだけど、それでもツーリングとして楽しめるところは限られてくるところはある。この辺は小型バイクだからなおさらの部分は出て来る。「日帰りの限界はどうしてもあります」 呆れるような距離を一日…

ツーリング日和22(第14話)バイク乗りのボヤキ

次回のツーリングで相談したいからと初鹿野君から連絡がありロイホに。ロイホならゆっくり相談できるぐらいだろう。わかってきたのだけどプライベートの初鹿野君との話はとにかく脱線しやすい。 さらに無駄口も多い。無駄口というより、ごく自然に話が出来る…

ツーリング日和22(第13話)竹田城

初鹿野君の提案で今日はロングツーリング。やっぱりロングはテンション上がるかな。まずは新神戸トンネルを抜け呑吐ダム。御坂神社の信号を左折し、志染中学校の先の信号を右折。 山陽道を潜り、ネスタリゾートの前を過ぎ、突き当りを左に。そこから豊地の交…

ツーリング日和22(第12話)昔の恋バナ

江井ヶ島からの帰りだけど、山麓バイパスで帰るのもツマラナイとなって国道一七五号を北上、三木から呑吐ダムに行き、新神戸トンネルから帰ることになった。この辺は江井ヶ島へのツーリングが市街地走行ばっかりだったからな。帰り道で、「ところでそのママ…

ツーリング日和22(第11話)江井ヶ島

今日の初鹿野君とのツーリングもご近所だ。どうもツーリング動画で見つけたらしくての希望だ。あの人の動画はいくつか見てるというか、ボクがモンキーを買うキッカケになった動画でもある。あの動画の人はモンキーの他にスーパーカブとSR400も持ってる…

ツーリング日和22(第10話)初鹿野君

初鹿野君の新人教育はボクがやったんだ。あの頃はまだ場末のビルだったから、新人教育をするにもボクしかいなかったのもあった。ボクも経験者と聞いていたから、即戦力にしたくて、今の初鹿野君程じゃないけど、それなりにスパルタだったかな。とにかく戦力…

ツーリング日和22(第9話)恐怖の新人教育

初鹿野君の仕事場のイメージはとにかく怖いに尽きるだろう。まず無駄口を一切叩かない。そういうタイプは仕事人間にいるけど、無駄口を叩く人間をこれでもかと敵視して、睨みつけて黙らせてしまう。 初鹿野君に睨まれたら抵抗できるのはいないだろ。ボクだっ…

ツーリング日和22(第8話)パフェとサンデー

二回目のツーリングもすぐに呼び出しがあり、丹波へのツーリング。篠山に行くのかと思ったけど、鐘が坂トンネルを越えて柏原まで走ることになった。柏原には柏原藩の陣屋もあるけど、「それもついでに見ておきますか」 陣屋はついでなのか。まあ、ボクも見た…

ツーリング日和22(第7話)淡河本陣

石峯寺から引き返して次に訪れたのは淡河本陣。ここも気になってはいたのだけど、「わたしもです」 ここは休日ともなるとかなり賑わうスポットになってるから、野郎ライダーが一人で立ち寄るには少々敷居が高いところになってしまう。「バイク女子にもです」…

ツーリング日和22(第6話)石峯寺

初鹿野君からは連絡はあった。あのマスツー話は座興ではなく本気であったと判断するしかない。マスツーとなればインカムが必要だけどこれも調達してみた。何をやってるんだろうの疑問もあったけど、押し切られたとは言え了解しているからしょうがない。 どこ…

ツーリング日和22(第5話)マスツーへの誘い

ツーリングで出会ったからやはりバイクの話が無難だろう。初鹿野君も女性だからと言うより体格的に小型バイクを選んでも不思議とは言えない。初鹿野君ぐらいの体格でも中型どころか大型に乗るバイク女子もいるのはいる。 あれは乗りたいからそうしているのだ…

ツーリング日和22(第4話)出会い

さて休日だ。気楽にモンキーを流そう。モンキーでなくてもツーリングを楽しみたいなら市街地から脱出する必要がある。大型や中型バイクなら高速道路や自動車専用道で脱出するだろうけどこっちは小型バイクのモンキーだ。 今日は山麓バイパスを抜けて見るか。…

ツーリング日和22(第3話)仏の部長

ボクは営業を見ているのだけど、管理職だからどういう運営方針にするかは委ねられている。どうするかは経験から考えるのだけど前職の営業部長は鬼だったな。とにかく部下の尻を叩きまくり、ひたすら競争を煽ってた。 世にいうブラック企業だと言われそうだけ…

ツーリング日和22(第2話)復活への始動

さすがにいつまでもニートはしてられないと思い出していた。とはいえこの歳で右から左に再就職も出来るはずもない。だから手始めにバイトから始めるかぐらいのつもりでいたし、その手の情報を集めだしていた。そんな時に親父から相談があると持ち掛けられた…

ツーリング日和22(第1話)結婚式の悲劇

今日は由衣との結婚式だ。男と女が愛し合って一つのゴールが結婚式になるのだけど、ここまで来るのは大変な道のりだった。告白して、交際して、プロポーズして、親への挨拶をして、結婚式の準備に走り回って・・・ 誰でも通ってきた道だし、そういう手順を踏む…

次回作の紹介

紹介文としては、 エリートコースを突き進んできた剛紀は、結婚式のヴァージンロードで相手に逃げられます。そのショックから会社を辞め、家に引きこもり、鬱病まで発症する羽目になります。 どん底からなんとか這い上がった剛紀は、父の頼みで小さなヴェン…

納車から1年レビュー

20ヶ月も待たされて納車され1年が経ちました。興味のない人も多いでしょうが、埋め草に1年レビューをさせて頂きます。 結論を先に言うと満足しています。納車の前から乗って楽しいバイクのインプレは多々ありましたが、これは確実に日々実感しています。通勤…

古代山陰道

歴史ムックと言うよりツーリングプランの下調べの一環で丹波内ルートの再確認をしてみました。 律令時代の街道は国府と国府を可能な限り直線的に結ぶ方針で作られたと聞いた事があります。山陰道は山陰の国々を結ぶ街道ですから、まずは丹波国府のあった亀岡…

但馬の端っこツーリング

地続きの隣接府県は端っこでも足を踏み入れましたから、県内五国で残っている但馬にチャレンジしてみした。ルートはあれこれ検討を重ねた末にまずは国道175号バイパスを北上します。 西脇でバイパスが終わる頃に国道427号で西脇市内を抜け、多可町に向かいま…

旧友を悼む

アラカンになったとは言え、世間的にはまだまだ若いと言うか、現役と見られる時代です。とはいえ、寄る年波は確実に押し寄せていまして、悲しいことに、同級生の訃報がボツボツと出て来ています。 なんだかんだと青春のある時代を共有した仲間ですから寂しさ…

いつもの事とは言え・・・

都知事選挙には多数の候補が立たれております。こんなに候補者が立たれる知事選は東京以外にはまずありませんから、その活力に感嘆しています。 さて事前運動も含め、この都知事選ではあれは公選法違反行為ではないかと指摘が多々ありました。あんまり話題に…

選挙とネット世論

あくまでも私の狭い見聞からの雑感です。 選挙に対するネット世論の影響力がどれほどあるかは計り難いところがあります。ネット世論を見ると言ってもSNSぐらいになってしまいますし、SNSと言っても見れる範囲は偏ります。 あくまでも私の印象ですが、自民党…