ツーリング日和22

    エリートコースを突き進んできた剛紀は、結婚式のヴァージンロードで相手に逃げられます。そのショックから会社を辞め、家に引きこもり、鬱病まで発症する羽目になります。

どん底からなんとか這い上がった剛紀は、父の頼みで小さなヴェンチャー企業に勤めます。ここまで落ちぶれたかと自嘲しながらもそこにようやく居場所を見つけます。
    そんな剛紀の前に現れた一人の女。部下であり優秀なのは折り紙付きですが、かなりどころでない変わり者です。なりゆきからマスツーを重ねることになって行くのですが・・・

ツーリング日和22 あとがき

ヴァージンロードから花嫁に逃げられた男の結婚話です。アイデアは悪くないと思ったのですが、話をどうまとめるかで四苦八苦させられました。何通りかのエンディングを考えたのですが、シンプルにハッピーエンドにしています。 ヒロインの美玖もどうするかで…

ツーリング日和22(第36話)再びのヴァージンロード

二人の初夜旅行から帰るとまず行ったのは不動産屋。なんのためにってか。そんなもの引っ越しするためだ。さすがに1LDKじゃあ同棲するにも狭すぎるだろ。とりあえず3LDKにしたのだけど、「ここが新居・・・」 バカ言うな。ここは同棲のためだけの愛の巣…

ツーリング日和22(第35話)たどりついた最後の想い

「おはようございます。そろそろ起きられてもよろしいかと」 美玖は先に起きてたのか。何時かな、朝風呂も入りたいから起きた方が良いよな。寝床から体を起こして美玖の方に向いた瞬間に寝惚け眼がバッチリと目覚めた。頭に浮かんだのはそこにいる女は誰なん…

ツーリング日和22(第34話)塩田温泉

やっと美玖の神輿が上がってくれて帰路に。鳥取市から若桜、戸倉峠を越えて引原川のリバーサードを南下して山崎に。山崎から東に進路を変えて安富から夢前だ。その道中で、部長と主任がそろって有給休暇を取るのは気にならないかと聞いてみた。「そうですね…

ツーリング日和22(第33話)はめられた

さあ帰ろうと思ったのだけど、「因幡の白兎の伝説のムックをしてるのですから・・・」 八頭の白兎神社は復活してるとは言えささやかすぎるから、本家みたいな白兎神社も参拝しておきたいか。気持ちはわかるし、言われてみたらボクも見ておきたい。吉岡温泉から…

ツーリング日和22(第32話)翌朝

目が覚めた時は朝だった。昨夜のことが夢か幻にも思いそうだけど、ボクの隣に眠っているのは美玖だ。美玖の体は出張の夜に見てはいるし、それが完璧なのは知ってはいたけど、ベッド上になるとそんな生易しいものじゃないのを思い知らされた。 どこに触れ、ど…

ツーリング日和22(第31話)剛腕の本領

日本海の海の幸ってやつだな。こりゃ、美味そうだ。冷酒を頼んで、「カンパ~イ」 日置桜って言うのか、「それも強力です」 なんかむちゃくちゃ強そうな名前だけど、鳥取特産の酒造好適米のことらしい。こりゃ、旨い。旅館の楽しみはこれだよな。お一人様だ…

ツーリング日和22(第30話)駆け落ちの末路

宿に戻って、「良いお風呂でした」 ボクも美玖も浴衣に着替えたのだけどドキッとした。風呂上がりの女性は艶っぽくなると言うけど、これはたまらんな。浴衣姿の匂い立つ色気って言うのかな。なんかまともに見れなくなる気分だよ。もう間違いない、美玖は文句…

ツーリング日和22(第29話)吉岡温泉

八頭からも国道二十九号を鳥取市に向かってひた走り。因幡街道は鳥取でゴールだ。「さすがにくたびれました」 ボクもだ。中型とか大型だったらもっとラクなのかな。「あんなもの美玖には乗れません」 根性があれば乗れるけど、美玖の体格ならシンドイかも。…

ツーリング日和22(第28話)続白兎伝説

美玖が言うには鰐族の伝承も残っていないが因幡王の伝承も残っていないとした。これは鰐族が滅ぼされただけでなく因幡王家も消滅したのじゃないとまずした。ただ鰐族は武力征服だったとしているけど、因幡王家は平和裏に併呑したはずだとしてた。「出雲勢力…

ツーリング日和22(第27話)白兎伝説

「ここが八頭ですか・・・」 つまらなさそうな顔に・・・なるよな。若桜は城下町とか宿場町の雰囲気を楽しめたけど、八頭となると、まさにどこにでもあるような田舎町に見えるのはわかる。だけど因幡の白兎の話をするなら欠かせないところだと考えてる。とりあえず…

ツーリング日和22(第26話)若桜

まずは道の駅若桜に止まり、「道の駅もなんか多かったですね」 山崎からなら道の駅みなみ波賀、道の駅はが、「山崎にもかつてはあったはずです」 無くなったんだよな。あれどうしてなんだろ。山崎なら代わりを出来るところはあるとは言えだ。「波賀の道の駅…

ツーリング日和22(第25話)平家落人伝説

廃業になっているドライブインは旅の駅ニュー平家ってなってるけど、ほら集落が見えて来ただろ。あそこには平家の落人伝説が残されているんだ。ここには一の谷の合戦で敗れた平経盛が隠れ住み、その墓も残されているそうだ。「でも平経盛って・・・」 清盛の弟…

ツーリング日和22(第24話)出発

天候もバッチリでついに出発だ。美玖が興味をもった山崎経由の因幡街道だけど佐用経由の因幡街道とはほぼ別ルートなんだよ。播磨側の出発点こそ同じで西国街道の飾西宿だけど、次の宿場である觜崎宿の手前の追分で分岐するとなってるようなんだけど、「おそ…

ツーリング日和22(第23話)入れられる話

飲みに行った夜にボクが抱いていたモヤモヤはすべて晴れたとして良いと思う。ボクも覚悟は決めた。これだけ素晴らしい相手が出来てくれたんだ。それに応えなければ男と言えないだろ。 ところでだけど、これはモヤモヤとかじゃなくて、前から思っていた疑問だ…

ツーリング日和22(第22話)初恋談義

ロングツーリング、それもお泊り付きだから美玖と相談してモンキーをカスタムすることにした。バイクの欠点の一つに荷物がとにかく乗らない点はある。日帰りツーリングなら荷物なんていらないようなものだけど、さすがに泊りとなると着替えとかが必要になる…

ツーリング日和22(第21話)二つの因幡街道

そこからツーリング先の話になったのだけど、「バイク乗りって街道が好きじゃないですか」 そうかもな。走り屋系なら街道レーサーになるよな。もっとも最近では街道レーサーの定義とか使い方も変わってきて、「痛車で走る人となっています」 らしい。あんな…

ツーリング日和22(第20話)同志愛

それでも初鹿野君がボクに惚れた理由がわかってきた。過去の栄光ってやつでよいだろ。初鹿野君には悪いが剛腕藤崎はヴァージンロードちょっと待った事件で死んだよ。だから成仏して仏になったのは間違いとは言えないかも。 それにしても良く知ってるな。剛腕…

ツーリング日和22(第19話)バーにて

ワインバーでの食事が終わると次に向かったのはバーだ。初鹿野君もそうなのか。こういう時に次にハシゴするとなると若い時ならカラオケもあるだろうけど、この歳になればスナックは多いはず。「スナックは好きじゃありません」 ボクもそうだ。そうそうこれも…

ツーリング日和22(第18話)迷いの夜

初鹿野君が張り切っているのは職場の様子でもボクならわかる。と言うかボクしかわからいだろうな。ベースのアンゴルモアの恐怖の大王は同じなんだけど、ボクと目が合った一瞬だけ表情がほんのわずかに緩むんだよ。あれも微笑んでいると言うより、「逃げたら…

ツーリング日和22(第17話)動揺

初鹿野君の下の名前は美玖だ。これも時々忘れそうになる。男だってそうだが、女なら少しでも親しければ、『美玖さん』 『美玖先輩』 こう呼ばれそうじゃないか。だが初鹿野君にそんな気軽に呼べる雰囲気は皆無だ。それどころか名字で呼ぶ者さえおらず部署内…

ツーリング日和22(第16話)難題

プライベートの初鹿野君はすぐに話が脱線する。ツーリングの時はそうは感じなかったけど、ここまでとは意外なんてものじゃない。と言うか、あえて脱線させようとしている気さえする。そういう一面を知ることが出来て楽しいのは楽しいのだけど、この調子じゃ…

ツーリング日和22(第15話)危ない話

バイクのツーリングとは道があればどこでも走れるようなものだけど、それでもツーリングとして楽しめるところは限られてくるところはある。この辺は小型バイクだからなおさらの部分は出て来る。「日帰りの限界はどうしてもあります」 呆れるような距離を一日…

ツーリング日和22(第14話)バイク乗りのボヤキ

次回のツーリングで相談したいからと初鹿野君から連絡がありロイホに。ロイホならゆっくり相談できるぐらいだろう。わかってきたのだけどプライベートの初鹿野君との話はとにかく脱線しやすい。 さらに無駄口も多い。無駄口というより、ごく自然に話が出来る…

ツーリング日和22(第13話)竹田城

初鹿野君の提案で今日はロングツーリング。やっぱりロングはテンション上がるかな。まずは新神戸トンネルを抜け呑吐ダム。御坂神社の信号を左折し、志染中学校の先の信号を右折。 山陽道を潜り、ネスタリゾートの前を過ぎ、突き当りを左に。そこから豊地の交…

ツーリング日和22(第12話)昔の恋バナ

江井ヶ島からの帰りだけど、山麓バイパスで帰るのもツマラナイとなって国道一七五号を北上、三木から呑吐ダムに行き、新神戸トンネルから帰ることになった。この辺は江井ヶ島へのツーリングが市街地走行ばっかりだったからな。帰り道で、「ところでそのママ…

ツーリング日和22(第11話)江井ヶ島

今日の初鹿野君とのツーリングもご近所だ。どうもツーリング動画で見つけたらしくての希望だ。あの人の動画はいくつか見てるというか、ボクがモンキーを買うキッカケになった動画でもある。あの動画の人はモンキーの他にスーパーカブとSR400も持ってる…

ツーリング日和22(第10話)初鹿野君

初鹿野君の新人教育はボクがやったんだ。あの頃はまだ場末のビルだったから、新人教育をするにもボクしかいなかったのもあった。ボクも経験者と聞いていたから、即戦力にしたくて、今の初鹿野君程じゃないけど、それなりにスパルタだったかな。とにかく戦力…

ツーリング日和22(第9話)恐怖の新人教育

初鹿野君の仕事場のイメージはとにかく怖いに尽きるだろう。まず無駄口を一切叩かない。そういうタイプは仕事人間にいるけど、無駄口を叩く人間をこれでもかと敵視して、睨みつけて黙らせてしまう。 初鹿野君に睨まれたら抵抗できるのはいないだろ。ボクだっ…

ツーリング日和22(第8話)パフェとサンデー

二回目のツーリングもすぐに呼び出しがあり、丹波へのツーリング。篠山に行くのかと思ったけど、鐘が坂トンネルを越えて柏原まで走ることになった。柏原には柏原藩の陣屋もあるけど、「それもついでに見ておきますか」 陣屋はついでなのか。まあ、ボクも見た…