ツーリング日和27

千草とコータローは4歳からの幼馴染。同窓会ラブで結婚して趣味はツーリング。そんな二人が旅先で出会った二人組。千草にもコータローにも因縁浅からぬ相手でしたが、その組み合わせの罪深さにコータローの黙って見送るジハドが炸裂する。

ツーリング日和27 あとがき

どうにもコータローと千草のコンビが使い安くて四作目になってしまいました。これも後からコジツケみたいな理由もあって、結婚後の幸せなカップルを書いてみたかったのはあります。 ラブロマンスのゴールは結ばれるか、さらにウェディングぐらいですが、その…

ツーリング日和27(第32話)故郷の英雄

「一条さんの旦那さんを知ってるやろ」 市役所の公務員だよね。年賀状の写真を見ただけだけど、「おいおい、それだけかよ」 それだけって言われても困るのだけど、「苗字見たやろが」 結婚報告の年賀状を見た時は、まず千草への当てつけに逆上して、その次に…

ツーリング日和27(第31話)モンキー乗りの粋がり

「千草、風呂沸いたから入ろか」 家のお風呂は温泉には及ばないにしろ良いものだ。我が家の風呂って、これはこれで別格なんだよね。今日はこれも特別みたいなものだけど、二人で久しぶりに入ってみた。どうしたって二人で入るには狭いから、今日だけは旅行の…

ツーリング日和27(第30話)家路

国道九号は桂川を渡ったのだけど、渡った近くに桂離宮があるのを初めて知った。だから桂離宮って言うんだな。やっとこさ市街地を抜けたら川沿いの山道になったのだけど、なるほどここが京都と亀岡の境になってるのか。トンネルを潜ったのだけど、「このトン…

ツーリング日和27(第30話)京都突破

夜はコッテリ堪能させてもらった。不倫の蜜の味も凄いって言うけど、ピュアな愛の味も絶対に負けるもんか。あれってね、絶対に相手によって変わるのよ。相手によっては体の相性もあるけど、好きで好きでたまらないも必要不可欠のはず。 つうかさ、そうじゃな…

ツーリング日和27(第29話)宿にて

なるほど若狭路って大原に通じてるのか。大原と言えば、「♪京都大原三千院、恋に破れた女が一人」 千草をそうさせないようにするのがコータローの仕事でしょ。ここまで来たからと三千院にも無理やり寄って、宿はそろそろだよね。「・・・」 そろそろかって聞い…

ツーリング日和27(第28話)若狭路

道路は対抗二車線だけどバイパスって雰囲気になってきて、湖西道路の延長みたいなものらしい。「あそこで下りるで」 下りて右に曲がるって言うから小浜って方だな。あれっ、直進が国道一六一号で曲がったら国道三〇三号ってどういうことだ。「重複国道なんや…

ツーリング日和27(第27話)山中越

国道一六一号を南下していくのだけど、あの山を越えるのか。道は良いのだけど、このダラダラした登りにモンキーは極めて鋭敏に反応するんだよね。この道路状況とのダイレクト感は絶対に大型では味わえないはずだ。「単に非力なだけや」 うるさいわ。まあそう…

ツーリング日和27(第26話)翌朝

しっかり愛し合って今朝も目覚めが良いぞ、「千草はタフやな」 あれぐらいで何を言ってるの。千草は超満足出来て熟睡出来たぞ。朝食であの二人と鉢合わせをするのは気が重かったけど、「あっちはあっちで燃え盛って朝は遅いみたいや」 夫婦だって燃えるけど…

ツーリング日和27(第25話)黙って見送るジハド

「千草はなんか聞いてるか?」 う~ん、何かって言われても困るのだけど、そうだな、あの二人に関係するかどうかわからないけど、一条製作所の経営が少し苦しいらしいは聞いたかな。危機ってほどじゃないらしいけど、「輸入品か?」 品質は日本製の方が良い…

ツーリング日和27(第24話)イッチ

イッチって苗字が一畑だからそう呼ばれていたのか。明文館で一緒だったらしいけど、「勉強はよう出来とったはずや」 入学して早々に実力試験があって、イッチはベストテンに入ってたのか。コータローは?「下から数えた方が早かった」 コータローでもか。た…

ツーリング日和27(第23話)佳澄

佳澄は小学校から知ってる。当然中学も一緒だけど、なぜか千草に張り合って来たのよね。「そりゃそうやろ、どっちも社長令嬢やんか」 ぐむむむ。形式的には否定できない。千草は飛野産業の娘だけど、佳澄は一条製作所の娘だ。一条製作所って何してるところだ…

ツーリング日和27(第22話)敦賀の宿

玄関を入って声をかけるとお出迎えがあって二階の部屋に案内してくれた。和室か、「これで洋室やったら腰抜かすわ」 外見は田舎の民家だものね。部屋にトイレはないけど、二階にもトイレがあるから問題ないだろ。とりあえずお風呂だけど、全部で五室しかない…

ツーリング日和27(第21話)東へ、東へ

海自カレーを堪能してから赤れんが博物館に。ここも赤レンガ倉庫を改造して出来たものだけど、名前の通り、ひたすらレンガの博物館なのに逆に感心させられた。レンガだけで博物館が出来上がるんだってね。それからバイクに乗って、さらにその奥に。なにを見…

ツーリング日和27(第20話)肉じゃが伝説

舞鶴には海軍関連の有名な料理のエピソードがあるんだよ。「あの話か・・・」 千草が聞いたのは舞鶴鎮守府に初代の司令長官として東郷平八郎が赴任した時のエピソードになる。東郷司令官はイギリス留学経験もあってポトフが食べたくなったそうなんだ。そこで厨…

ツーリング日和27(第19話)海自のカレー

田辺城から国道一七五号が終わった交差点に戻り東に。ここは国道二十七号になるのか。西舞鶴に入ってから市街地走行で少しウンザリしてたのだけど、走るにつれて町はずれって感じになっていって、「なんかバイパスみたいやな」 バイパスだろこれ。中央分離帯…

ツーリング日和27(第18話)西舞鶴

由良川を渡って走って行くとなんとなく市街に入って来てる感じになってきた。舞鶴なんとかの道路案内が出て来たから舞鶴市内に入ってるはず。印象としたら旧市内って感じだけど郊外型のロードサイド店も入り混じってる感じだ。「あの信号を右に行くで」 京都…

ツーリング日和27(第17話)栗田半島

朝風呂と朝食を頂いて二日目のツーリングの始まりだ。昨夜は燃えに燃えまくったけど、コータローからパワーを注入してもらったから勢力が漲ってる。「朝からなんちゅう、気合の入れ方や。オレは腰のあたりが軽い気がするけど」 情けないぞ。そんなことで千草…

ツーリング日和27(第16話)宮津の夜

夕食になったのだけど、とにかくにも、「カンパ~イ」 並んでるのは宮津で獲れた海鮮のはず。こりゃ、たまんないよ。天橋立ツーリングは、シンプルに天橋立を見たいと言うのもあったけど、コータローの歴史趣味のお付き合いもあったんだ。例の幻の古代丹波王…

ツーリング日和27(第14話)籠神社

ついに宮津の街に入ったぞ。言うまでもないけど初めてじゃない。関西の人間ならなんだかんだで来たことが無い人の方が珍しいだろ。「初めて見た時に拍子抜けせんかったか」 コータローもか。だってさ名前が凄いじゃない、天にかかる橋ぐらいの意味になるはず…

ツーリング日和27(第13話)北へ

弟の結婚式騒動はエライ目にあったけど、それこそ後始末は任せただ。継母から親父をとりなしてくれの泣きが入ったけど、トコトコ教の黙って見送るジハドを喰らわせてやった。自分が蒔いた種は自分でなんとかしてくれだ。 へぇ、今日は新神戸トンネルなんだ。…

ツーリング日和27(第12話)故郷の根っ子

あの時に親父はいなかったけど、千草たちとすれ違いみたい駆けつけて来たようなんだ。その時には飛野の親族連中と逆上した継母の修羅場状態だったとか。あの流れならそうなるよね。なんとか何が起こったかを聞き出した親父だったけど、「ご苦労さんなこっち…

ツーリング日和27(第11話)受付での騒動

式はオークラとは豪勢だ。「大和殿ではやれんやろ」 ごもっとも。千草は朝から美容院に行ったんだ。コータローも一緒にと誘ったのだけど、「なんで男が美容院に行かなあかんねん」 いつの時代の人間なのよ。男だって普通に美容院に行くぞ。さすがに女が散髪…

ツーリング日和27(第10話)結婚式の招待状

帰りは平凡に帰って来た。あそこからさらに足を伸ばしたい気持ちはあったけど、そんなに休みがホイホイ取れるものじゃない。「再来週の日曜やったな」 弟の結婚式だ。千草の家は少し複雑で、まず実母が不倫騒動をやらかして家から叩き出され、今でも行方不明…

ツーリング日和27(第9話)幸せな夜

カギをもらって、あそこのコテージか。入って見ると、なんだよこれ。一棟全部が部屋でメゾネットになってるけど、ここまで来れば別荘で家族だって住みつけるぞ。とりあえずお風呂にしたいけど大浴場はないみたいだな。「そのうち作るんちゃうか」 ここって国…

ツーリング日和27(第8話)宿へ

たたらの里から引き返して今度こそ千草の、「ちぐさ高原や」 言わせろよな。しょうもないところで千草のセリフを喰っちまいやがるのがコータローの多すぎる悪い癖だ。そのうち根性を叩き直してやる。そんなんで千草の夫が勤まるなんて甘い夢を持つな。 ちぐ…

ツーリング日和27(第7話)たたらの里

この辺でも余裕で高原だと思うけど、ちぐさ高原はまだ先なのか。「ちょっとストップ」 ここはちぐさ高原への入口じゃない。道の両側にポールが建てられて、ちぐさ高原まで後四・五キロって書いてあるじゃない。「反対側を見てみい」 ちぐさ高原スキー場入口…

ツーリング日和27(第6話)未知の道

加西から山崎までもそれなりに交通量が多いのよね。数珠つなぎのように街が並んでるからだと思うんだけどね。「他に通れる道もあらへんし」 だけど山崎の郊外に出て来ると快走路になってくる。「山崎から西に行くやつは少ないんやろ」 だからそれは進次郎構…

ツーリング日和27(第5話)まずは西に

金のゾウリの話で盛り上がったからじゃないけど、「行くで」 ツーリングに出発だ。とはいえ、これはかなり遠いよ。「大原宿より近いで」 日帰り限界距離を比較に出してどうするんだよ。定番の新神戸トンネルを潜り、呑吐ダムの湖畔を走り抜け、志染小学校の…

ツーリング日和27(第4話)製鉄法の話

金のワラジの話が出たから、なんとなく鉄の話になったんだ。日本だって昔から鉄は作ってたぐらいは知ってるよ。たたら製鉄だろ。「さすが千草だ」 なんかバカにされてる気がするけど、そこは置いとくとする。昔の鉄って砂鉄から作ってたんだよね。「まあそう…