例の事件以来、HibとPCV7の接種希望者は減っている気がします。統計を取ろうとしたのですが、自院ながら面倒で、あくまでも感覚ですが減っている気がします。もう一つは同時接種忌避傾向がすっかり定着気味です。接種本数は減っていると思うのですが、接種人数は変わらない若しくは増えているみたいな状況です。接種者を増やしたり、同時接種に引き戻す努力が求められるのですが、それはとりあえず今日は置いておきます。
バラ打ちになったお蔭で接種の左右問題がややこしくなっています。接種の左右問題とは、あくまでも原則ですがDPTの場合、左右交互に接種すると言うのがあります。これはDPTによる接種部位の腫大や硬結を避けながらがココロです。DPT単独時代はそれで良かったのですが、HibとPCV7が増え、これがさらにバラ打ち接種となり少々困っています。
現在の接種部位は
- lower(上腕部下1/3)・・・DPT、Hib
- upper(上腕部上1/3)・・・PCV7
date | vaccine | side | |
lower | upper | ||
Week 1 | DPT | left | * |
Week 2 | * | * | * |
Week 3 | PCV7 | * | left |
Week 4 | Hib | right | * |
Week 5 | DPT | ? | * |
Week 4のHibはWeek 1のDPTが左側に接種しているので右側に接種しています。ただそうなるとWeek 5のDPTをどちらにするかです。Week 4(つまり先週)のHibが右側なので逆の左側としたいところですが、よくよく見ればWeek 1のDPTは左側です。ここをまとめると、
選択 | 方法 | デメリット |
A | Week 1のDPTと反対側の右側に接種する | 先週から連続して同側の接種となる |
B | Week 4のHibと反対側の左側に接種する | DPTが連続して同じサイドになる |
どっちもどっちで「う〜ん」てなところです。解決法として上腕のupperを利用するのが一法ですが、
date | vaccine | side | |
lower | upper | ||
Week 1 | DPT | left | * |
Week 2 | * | * | * |
Week 3 | PCV7 | * | left |
Week 4 | Hib | right | * |
Week 5 | DPT | * | right |
Week 6 | * | * | * |
Week 7 | PCV 7 | * | ? |
Week 5のDPTはWeek 3のPCV7が左側ですから右側を選択する事になりますが、今度はWeek 7のPCV7がはたと困る事になります。PCV7はlowerに接種するのは好ましくありません。つうかDPTよりPCV7の方が腫れやすいですから、ここで左右選択が行き詰ります。
現実的な対応として左右交互に接種するのは、前回の接種部位に硬結や腫大が残っている時に重ねて接種するのを避けるのが本来の目的のはずですから、接種時に前回の影響が残っていなければ毎週連続となっても問題ないとは考えられます。つうか、そう考えないと3種9回の接種で左右交互の原則なんて守り様がないのが現実です。
ほいじゃ、左右問題は無視して良いかと問われると割り切れないものが個人的に残ります。ここのところ左右どちらに接種するかで悩んでいるのですが、どうされているか良ければアドバイス下さい。