リアル・ツーリング日和10 六甲山トンネルへの挑戦

 何度か書いていますが神戸の市街地から郊外にツーリングに出かけるのに、我が家からの最短ルートは六甲山トンネルです。このトンネルを潜れば唐櫃に出られますし、そのまま北六甲有料道路に接続されます。北六甲有料道路は三田まで行けますから市街地カットのメリットは大きいところがあります。

 ちなみに料金は三田まで走って40円のはずです。三田まで出られれば、そこから篠山、柏原、さらに福知山も見えてきます。当面の最大のツーリング目標は天橋立で日本海を見るですから、時間と距離の節約のためにも六甲山トンネルを越えるのは意味があります。

 神戸の北側に六甲山が聳えている事は知ってられる方もおられると思いますが、これが結構な山なのです。歩いて登った事も何度かありますが、私程度なら体力の限界に挑戦するような険しさがあります。その険しさは神戸の市街地を坂の街にしているぐらいと言えばわかってもらえるでしょうか。

 六甲山に登る表六甲ドライブウェイも有名な峠道で、たしか日光のいろは坂と並べられる事もあったはずです。ちなみに日光東照宮は参拝したことはありますが、いろは坂は行ったことがありません。

 いろは坂はともかく表六甲ドライブウェイは調べると平均傾度9%、最大傾度16%としているのもありますが、実際に走るとひたすらヘアピンと急勾配が続く道です。

 六甲山トンネルはその表六甲ドライブウェイの途中に位置しますが、あんなに近いのに標高は500mを越えます。それだけきつい登り坂が続くと言うことです。このあたりは字で書いてもわかりにくいでしょうから摩耶山ヒルクライム!表六甲から絶景スポット掬星台へから引用させて頂きますが、

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 グラフの最初の山頂あたりが丁子が辻のはずですが、見ての通りひたすら登りが続くのが表六甲ドライブウェイになります。

 さんざん脅していますが、表六甲ドライブウェイ、とくに六甲山トンネルから下は通勤ルートでもありますしトラックの運送ルートでもあります。そう、マニア御用達の峠道ではないのです。私だってスクーターで何度か越えています。

 だからモンキーだって越えられるのは間違いないですが、スクーター時代の記憶はひたすら辛かったしかありません。ループ橋のところもキツイのですが、ループ橋を越えてしばらくしてあるヘアピンが個人的には最大の難所です。

 そこまでだってスクーターの限界を試してます状態なのですが、ヘアピンですから速度を落として走らざるを得ません。つうか、大抵は先行するクルマが減速するのでそれに合わせて速度を落とします。これでもかのヘアピンを抜けたら、そこからはスクーター殺しの急勾配です。

 とにかく加速できません。加速どころかフルスロットルでもジリジリと速度が落ちるのを体感します。どうしたって後続のクルマが気になりますが、ゴメンナサイ状態で登り切るのを待つしかなくなります。ちなみに登りきると六甲山トンネルです。

 走るたびにスクーターでは無理があると痛感させられるのがこのルートで、可能な限り避けるようになっています。でもって、モンキーです。

 エンジンのスペック的には先代や先々代のスクーターとチョボチョボぐらいです。そこだけ考えると苦戦は必至と予想は出来ます。ですがスクーターとは違う点があります。そう、モンキーはMT車なのです。

 と言うのもスクーターで登っていて何度も思ったのは、ここでシフトを下げたいと言うのがありました。一段ギアを落して回転数を上げて加速したいぐらいの感覚です。ですがAT車はそういう判断をしてくれないのです。

 この辺は今のATは良く出来ているそうですから、あれが能力の限界であった可能性も多分に残りますが、個人的にはMTなら違った感覚で登れる期待です。


 でもってついにチャレンジしてみました。感想はやはり能力の限界って感じです。あんな急坂を登るにはパワー不足は否めません。たぶんですが速度的にはスクーターとちょぼちょぼの気がしますが、体感的にはシフトダウンが使える分だけマシぐらいでしょうか。それでもスクーターみたいに、

    こんな坂は無理ゲーだ
 そこまでじゃなかったので、これからも走ってみようぐらいの感想になったぐらいでしょうか。少なくとも六甲山トンネルを越えられたら、たいていの峠道は越えられるんじゃないかの根拠なき自信です。

 それでも好んで走るには遠いぐらいです。小型バイクの能力の限界みたいなもので、表六甲の様な峠道、新神戸トンネルみたいに流れが速すぎる道は辛いところが多すぎるって感じです。ですがバイクで走っていて心地良い郊外道路は、どちらかを通り抜けないと行けません。

 それでも、ものは考えようですが、その程度の苦労でツーリング気分が味わえる道にアクセスできるからラッキーのような気さえします。動画を見てると市街地を走り抜けるだけで一苦労なところは少なくないですからね。