今年のシーズンはコロナ禍による主力選手の欠場が微妙に影を落としています。もっともどの球団もそれなりに被害に遭っていますし、コロナ禍がペナントを左右したはなかったと見ています。
ヤクルトも一時不調の波に喘いでいましたが、前半の貯金は余裕でそれに凌いでしまい、なんとか食い下がりかけたDeNAも息切れ気配のようです。その辺は阪神も似たようなものです。
ヤクルトで決まりと痛感させられるのが村上の活躍。50本とは恐れ入ります。優勝するチームにはMVPに相応しい活躍をする神がかった選手が出て来ることが多いですが、村上のここに来ての活躍ぶりにヒシヒシと感じさせられてしまいます。
ヤクルトに関しては、去年の優勝の反動を密かに期待していたのですが、蓋を開けてみれば、さらにパワーアップしていまして、高津監督の手腕に舌を巻かされました。それに較べて阪神はとボヤきたくなるのは抑えきれないところがあります。
監督の用兵はすべからく結果論で評価されます。もろ勝てば官軍の世界です。どうしてここでなんて用兵であっても評価は、
-
勝てば官軍♪
最近は元プロ野球選手のユーチューバーが増えて、あの時に選手としてどう見ていたか、どう感じていたかの裏話的なものを聞けるようになっています。もちろん盛っている部分もあるとは思いますが、仰木マジックはどうだったかの話は興味深いものがありました。
選手サイドにも戸惑いはやっぱり大きかったようです。そりゃ、そうでしょう。プロ野球選手は、試合でどこを守り、どの打順で打つかを常にシミュレーションして試合に臨むそうです。レギュラーなら当然そうでしょうし、控え選手もそうのようです。
ところが仰木マジックはくるくる選手を入れ替えますから、どうなってるんだの違和感はあったそうです。ですが勝ち星が積みあがって来ると監督への信用と求心力が出てきて、仰木マジック流での、今日は出るはず、今日なら何番になりそうでの準備が自然に出来るようになって行ったそうです。
それぐらいプロ野球で試合に勝つ意味は重くて、
-
勝てば官軍♪
これは三年の間、矢野野球を見ていて感じた事ですが、なにかをやろうとしていたのはわかります。矢野野球でキーマンになる選手を重視し、矢野野球で理想になる布陣を追及したのだろうって。
矢野監督も凡庸な人物じゃなく、比較に出すのはどうかと思いますが、暗黒時代を招き寄せた愚将とは一線を画す監督です。
ですが、三年の間に花を咲かせ実を結べたかと言えばどうしても疑問が残ります。これは矢野野球を実現させる能力が足りなかったのか、チームがそれに合ってなかったのか、矢野野球のどこかに無理があったのかはわかりません。言えるのは、
-
勝てば官軍♪