白いクーペ

 夏の終わりかけについ口ずさむ歌ってのがあります。この辺は世代差もありますし、同世代でも好みがまったく違いますが、私の場合は夏のクラクションが出てきます。

    ♪海沿いのカーブを君の白いクーペ
    曲がれば、夏も終わる
 彼女は白いクーペに乗っていて、それが走り去って恋も夏も終わるぐらいのフレーズと思っています。ここで気になったのがクーペなるクルマの概念です。語源的にはフランス語から来ているそうで、かつての馬車が対面座席であったのを、半分にしたものをクーペと呼んだからだそうです。

 ただクルマの車種に適応されてからは定義が拡張に次ぐ拡張がされたようです。私が知っている時代のクーペとは車高が低くて、2ドアで、後部座席の狭いイメージがあります。スポーツタイプと言い換えても良いかもしれません。

 一通りググってみたのですが、今では4ドアもあり、後部座席もしっかり確保されているのもあり、せいぜいセダンと較べるとスポーティ指向ぐらいのジャンルになっているようです。

 このクーペと似たスタイルのものにハードトップがあります。これも散々耳にした車種ですが、そもそもクーペとどこが違うのかをまったく知りませんでした。これもどうやらぐらいの話になってしまいますが、ハードトップとはBピラーがないクルマを指したのが始まりのようです。

 Bピラーとは前席の窓と後席の窓の間の柱のことで、これが無いことで、まるで幌屋根車みたいだとかなんとかです。このBピラーの有無による区別は長いことあったみたいですが、笑ったらいけませんが、

    ピラードハードトップ
 つまりBピラーを持つハードトップなるものが出現して、クーペとハードトップの区別が曖昧になったとなています。ピラードハードトップとクーペはどう違うのかは聞かないで下さい。たぶんですが、メーカーの販売戦略でスポーティタイプのクルマで、語感が時代にマッチした方を付けてるぐらいの気がします。


 なんとか長年の疑問に無理やりでも知識整理をしたのですが、はっきり言わなくてもクーペにしろ、ハードトップにしろ、いやセダンさえ数が減っています。そう、若い人にクーペと言っても通じるのだろうかの不安です。

 wikipediaにも書いてありましたが、かつてはセダンをベースに、派生車種としてクーペやハードトップが当たり前のようにあった時代がありました。イメージとそて、セダンがファミリーユース的な位置づけで、それをスポーティにしたクーペやハードトップがスポーティで格好良いぐらいです。

 そんなアラカン男が見る今の光景はまさに時代が変わったとヒシヒシと感じています。