今日から9月

 月替わりは年に12回ありますから、9月もそのうちの一つに過ぎないかもしれません。実際のところもカレンダーが8月から9月に変わっただけで、今日は単なる木曜日と言えばそれまでです。それでもなんとなくの特別感が今でもあります。

 これは幼稚園、小学校、中学校、高校、さらに大学まであった夏休み明けの感覚の名残りです。大げさに言えば物心が付き始めた頃から夏休みがあって、それが終わって二学期(大学なら後期)が始まる感覚と言えば良いでしょうか。

 この辺は人によって感覚は違うでしょうが、久しぶりにクラスメートに会える嬉しさもある一方で、また憂鬱な授業が始まるのもありました。お世辞にも勉強、とくに教室に座って授業を聞くのは好きじゃなかったからです。

 それと9月と言うだけで秋を感じていました。これは今とは変わってしまったところでもありますが、お盆過ぎと言うか、私のカレンダー感覚として夏の高校野球が終わる頃には秋を確実に感じていました。気が付けば陽も短くなっていて、肌寒いというか、プールの水が冷たく感じるようになったのを覚えています。

 この辺も様変わりしている部分が多いようですが、1学期はGWこそありますが、それが終わってしまえば夏休みまで祝日がなく、それこそ来る日も、来る日も時間割通りの日々が続いていました。

 これが9月になると運動会の練習と言う特別メニューがいきなり入って来ます。いやぁ、お世辞にも運動が得意と言えませんから、あれもまた憂鬱な時間でした。記憶の中では教師の怒号しかないぐらいです。今はもっと楽しい時間になってるようですから羨ましい限りです。

 後は出来なかった体験への憧れでしょうか。春に出会い、夏に燃え上がり、秋に來る別れみたいな経験です。夏に出会って、秋に別れるでも、もっと端的に秋に別れがあるでも良いかもしれません。そういうドラマチックな体験を1回ぐらいしたかったぐらいです。

 現実はコロナ対応がこの先にどうなるのだろうかの漠然たる不安を感じながら、なるようにしかならないと諦めの心境を半分ぐらい抱えながら今日を迎えています。