3/29付読売新聞より、
現役から監督時代にかけての映像や、「野球は頭でするもの」「俺の野球人生最大の失敗は阪神の監督を引き受けたことだ」といった「名言」も大型スクリーンに流された。
野村氏は選手時代は球史に燦然と輝く大打者であり、監督になられてからも南海で1回、ヤクルトで4回の優勝を飾った名監督です。こんな事は説明するまでもありません。
そんな野村氏の阪神監督時代は野村氏にとって黒歴史と感じられたのはあると思います。どこの球団の監督であっても成績不振はファンの不満を呼びます。とくに阪神監督は風当たりが強いとはされますが、言い方は悪いですが、これはプロ野球の常識であり、それを知っての上で監督を引き受けられたはずです。結果は、
年度 | 試合数 | 勝 | 負 | 分 | 勝率 | ゲーム差 | 順位 |
1999 | 135 | 55 | 80 | 0 | .407 | 26.0 | 6位 |
2000 | 136 | 57 | 78 | 1 | .402 | 21.0 | 6位 |
2001 | 140 | 57 | 80 | 3 | .416 | 20.5 | 6位 |
この試合は野村氏追悼試合として行われ、選手、監督、コーチは野村氏の功績に敬意を表し、対戦相手の阪神もすべて野村氏のヤクルト監督時代の「73」を背負って出場しています。阪神だって野村氏に敬意を表しています。そんな記念試合に、
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俺の野球人生最大の失敗は阪神の監督を引き受けたことだ
少なくとも対戦相手が阪神の時は控えるべきかと存じます。読売は「名言」としていますし、私だって野村語録の一つと認識していますが、追悼試合に協力している阪神に失礼すぎると感じます。
野村氏は偉大な野球人ではありますが、聖人君子ではありません。人としては負の部分があるのは知られています。たとえば南海球団との確執です。ですが、そういう事への言及は追悼試合で控えるではありませんか。もう少し言えば、野村氏を語る番組であえて出さないぐらいの配慮をしますし、野球ファンとしてもそれで良いと思っています。
ヤクルト広報部がどういう意図をもたれて出されたか知る由もありませんが、阪神の感情を逆なでした結果をもたらした気がしています。