夏休みの感覚(ネタガレ雑談です)

関西では梅雨が明けて真夏の太陽がギラギラと降り注いでいます。その陽射しを見ていると無性にワクワクする感情がどこからか湧いてきます。実際のところは部屋から出ると暑さにウンザリするだけなのに、なぜかワクワク感はあります。現在の歳では、真夏は(他の季節もあんまり変わらんじゃないかの指摘はあえて聞き逃します)出歩く事さえ億劫になっています。とくに現在は節電、節電で、下手に街に繰り出してもどこに行っても温くて、火照った体をクールダウンさせる場所に難儀します。私は暑がりで寒がりなんですが、暑い方がより苦手だからです。

戯れに夏に出かけたいところを考えてみたのですが、プールとか海水浴系はもう堪忍です。私はこれでも泳げますが、真夏の陽射しの下で泳ぐ事を楽しく感じる時代は過ぎ去ってしまいました。考えただけでウンザリってなところです。子供も大きくなって一緒にプールとか海とかに行く事をせがまなくなって、情けないですがホッとしているぐらいです。

他も夏でも出歩くのは可能なところはあるにはありますが、よくよく考えなくともわざわざこの暑い中に出かけるより、秋になってからの方がより望ましいのは考えなくとも判ります。行楽の秋とはよく言ったものだと思わざるを得ないってなところです。


それでもワクワク感が湧いてくるのはやはり子供の時の記憶の刷り込みの様な気がします。子供時代には「夏 = 夏休み」です。とにもかくにも学校が休みになるのが無条件に嬉しかったのはあると思っています。とくに私の小学校時代はまだまだ牧歌的な時代で、夏休みは本当に休みだったからです。宿題こそありましたが、それさえやれば後は完璧なフリータイム(ちいとは勉強せいの声は聞き流します)だったからです。

まあ今から思えば夢のようですが、来る日も来る日もよくあれだけ遊んでいたと思っています。それも殆んど、どこにも「お出かけ」せずにです。強いて言えば子供にとっても夏の暑さは応えるのですが、暑さよりも次の日を気にせずに遊び続けられる嬉しさの方が遥かに上回っていたぐらいでしょうか。そうやって遊び呆けた上で、一度か二度ぐらいは連れて行ってもらったプールだとか海水浴がムチャクチャ楽しかったぐらいのところです。私は宿題はサッサと片付ける派でしたから、下手すると8月一杯ぐらいは鉛筆さえ握りませんでした。おかげで2学期になって板書を書き写すのに非常に違和感を感じたものです。

あの永遠に続きそうにも感じた休み時間の感覚は今でもしっかり残っているようです。


夏休みが変わり始めたのはやはり中学校になってからです。当然ですがそこまで徹底して遊べなくなってしまったからです。学年が上るに連れて「夏休みこそ勝負」とずっと言われ続け、たとえ遊んでいてもどこかに「勉強はやっとかにゃならん」の気持ちが付きまとったからだと思っています。これは高校に入ればさらに大きくなり、大学さえもやはりそうでした。もっとも当時の私の大学は夏休み明けはいきなり前期試験から始まるスケジュールでしたから、夏休みどころでなくなったはあります。

社会人になると言うまでもないですが夏休み自体が消滅します。さすがに盆休みはありますが、若手時代は家庭持ちの上司に盆休みは譲り、自分の休みは秋にずらしてもらってました。つまり8月と言っても普通にお仕事で、なおかつ上司が順番に休みを取る間の留守番仕事が増えるぐらいでしょうか。


それでも未だに7月後半から8月になると、なんとなく心が夏休みモードになります。たぶん子供時代の遊び呆けた記憶が呼び覚まされるからだと思っています。でもそれこそ「二度と帰らぬ夏休み」なんでしょう・・・いつの日かこの感覚も消え失せるのかもしれませんが、とりあえず今年も未だ残っているみたいです。