湿潤療法経験談

でかいところは右膝と右足首で、ダブルパンチで歩行が不自由になっています。それでも、

    車椅子 → 両松葉 → 片松葉 → 室内程度の歩行
ステップを踏んで回復しています。こっちの怪我の治療については半分ぐらいは日にち薬で、もう1週間もすればかなりマシになってくれると見ています。怪我としての重症度は重いですが、治療内容については「ありきたり」ですから話す事はありません。


面白かったのは下顎の擦過傷です。これもかなり派手に擦りむいていたようです。とは言え縫うほどのものではなく、あくまでも派手な擦り傷です。救急病院では形成外科医が担当してくれたのですが、曰く「顎の方が・・・」なんて言葉も漏らしていました。たぶん顔の傷として残る事の懸念だった様に思っています。

救急病院での顎の擦過傷の処置はビジダーム貼付です。パチっと貼り付けて、「2〜3日ぐらいで貼りかえればOK」の説明でした。「ほぅ、これが噂の湿潤療法か!」と思ったのですが、病院から帰るとポタポタ、ポタポタと出血がこぼれてきます。ティッシュで拭いても拭いても止め処もなくと言う感じです。一向に収まるどころか増加する感じにたまりかねて、近医の整形外科に相談に伺いました。

整形外科医曰く「当然の結果」との説明で、この傷の程度であればビジダームを貼付しても浸出液が溢れるのは当然であるぐらいの説明です。また出血がある程度続いている状態でいきなりビジダームだけの貼付療法は無理があるとして、古典的ですが「ソフラチュール+厚めのガーゼ」で浸出液を吸い取る治療に切り替えてくれました。効果は良好で出血ポタポタ状態は食い止められたと言うところです。


出血も2日ほどすると止まったようで、そこで整形外科医に「ビジダームに切り替えても良いか?」と聞いて見ました。理由は3つで、1つは顎に分厚いガーゼがあると見栄えと、メシを食う時に不便です。2つ目は救急病院から帰った時に慌ててビジダームを問屋から取り寄せたので使わないともったいないです。最後は湿潤療法を我が身で体験してみたいです。整形外科医は傷の様子を確認の上で「まあ、やってみたら」でした。

ビジダームを貼り付けるとやはり浸出液は出てきます。最初の時みたいに血液交じりではないのですが、ビジダームからあふれ出してきます。これがまあ粘稠性で、さらにかなりの悪臭を伴うです。到底2日も3日も待てる状況ではなく、剥がして貼りなおしです。剥がした時に傷口を確認すると、ベッタリと白い付着物がついていました。

浸出液は日を追うごとに減っていったので、連日のはりかえは2〜3日で終了し、当初の目標である2〜3日で交換ペースになってきています。視認する限り回復は順調なようで、昨日の時点で径1cmぐらいになっています。昨日はビジダームも不要かと一瞬思ったのですが、念のために貼っておくとまた白い滲出物が傷口に出ていましたから、どうももう少し続けたほうが良さそうです。


たぶんですが当初はともかく、湿潤療法らしきものをおおよそ出来たはずです。まあ、途中で某所のアドバイスにより貼りかえの時には「しっかり石鹸で洗うべし」を後から聞いたなんて笑い話もありますが、大勢には影響は少なかったと思ってはいます。

従来の療法との純粋比較は出来ませんが、結構綺麗に治ってきているようなので効果はあるのは間違いありません。ただ暇に任せて読んだ湿潤療法のデメリットとされる「臭い」は確かにあります。とくに当初の浸出液が溢れる状況の時は少々閉口しました。外来は続けていたので客商売として気になるです。

それでも治れば文句はありません。


最後に足の話をしておけば、室内歩行単位の10m単位であれば、ギコチないですが独歩は可能です。ただし100m単位になると足が悲鳴をあげます。いちおう、もう1週間とは見積もっているのですが甘いかな・・・。