年末のベスパ

寒波襲来で散々始動に手こずらせてくれたベスパですが、ここのところ異常に順調です。今朝も小雪舞い散る寒い朝でしたが、なんのためらいもなく一発始動、これが長続きすれば言う事無いのですがね。

うちの事務職員が通勤用の50ccのスクーターを買い換えまして(もちろん国産)、これがすこぶるパワフルだと言う噂なんです。見かけたうちの家族は「絶対ベスパより速い」と証言してくれています。私も駐輪場でしげしげと見させてもらったのですが、たしかに見るからに精悍で速そうです。精悍と言うより少し古い表現ですが、ヤンキーの兄ちゃんが好みそうなぐらいいかつい感じです。

気になるのでネットでカタログスペックを調べてみると、2ストロークで7.2馬力となっています。そりゃ速いでしょう。それにしてもまだ国産で2ストバイクをつくっているのですね〜。最近は環境問題で小排気量のバイクでさえ4ストばかりですから、スズキもやるものだと感心しました。

もうひとつ羨ましかったのはタイヤが12インチであること。私のベスパは125ccもあるのに可愛い10インチタイヤで、この差は案外大きい。タイヤが小さいと、ある程度スピードが上がると直進安定性にどうしても不安を抱える事になります。バイクは2輪ですからどこまで行ってもこの問題はついて回るんでしょうが、小さなギャップでも背中に冷たいものが走ることがしばしばあります。

10インチタイヤは見た目は可愛いのですが、125ccもあり重量もそれなりにある関係で、前輪のディスクブレーキが異様に大きい。本当にタイヤのわりには大きくて、ほとんどホイール全体を覆いつくすぐらいのサイズです。そのかわりよく効くのは間違いないのですが、ワイヤーロックがホイールの隙間から通り難いと言うセキュリティ上の欠点を抱える事になります。

購入当初、盗難予防のために頑丈そうなロックを買ってきたのですが、これが太すぎて通らない。改めてサイズを確認してみたら、本当に隙間が狭くて、それに合うロックをさがすと、自転車用までさがす必要がありました。ちなみに後輪部分もでっかいダイレクトドライブのメカが覆いかぶさり、前輪同様の状態です。どうにも心細いセキュリティと常々思っているのですが、物理的にどうしようもないので致し方ないと言ったところです。

彼女のバイクとまだ併走して走ると言う機会は幸いにしてありませんが、もしそうなったら置いて行かれるでしょうね。できるだけそんな姿をさらしたくはないのですが、7.2馬力もあってダッシュに命を懸ける国産50ccに勝てるとは思えませんからね。シチュエーションが直線2kmぐらいあれば巻き返せるでしょうが、シグナルダッシュでは後姿をたっぷり拝まされると思います。

それにしても彼女、見た目は年齢不詳なぐらい若いですし、すこぶる付で上品そうな人なんですが、選んだスクーターを見ると、ハンドルを握ると人が変わるタイプかもしれないと最近認識を改めた次第です。