今日は平和にベスパで・・・

どうにも医療の事や自分の本業の小児科の事を考えるとペシミストになってしまうので、今日はネタの無い時のベスパ話でお茶を濁します。通勤用にちょっとだけ贅沢をしたベスパ125ET4FLですが、小さなトラブルはあったもののでかいトラブルも無く今日もご機嫌よく走ってくれました。購入してからほぼ1年ですが少し感想を。

ベスパといえばモノコックですが、しっかりした印象はたしかにあります。ありますと言いながらバイクに乗ったこと自体が10年ぶりですし、10年前は250ccのマグナでしたし、スクーターとなると15年以上前のリードSSまで遡るので当てには出来ないところはあります。言い切るにはたとえばスペーシーやアドレスなどの同クラスの国産バイクも乗った上でしなければならないので、言えるのは「しっかりしてるよ」ぐらいが妥当かもしれません。

走行性能は堅牢なモノコックボディーで爽快といいたいところですが、これも他のバイクと乗り較べてないので印象だけです。125ccのバイクに乗るのは初めてですから、これがよく走るのか、走らないのかは本当のところは不明です。ひとつだけ言えるのはタイヤが10インチの可愛いのをはいているせいか、速度が上がると緊張感が増すことです。それこそ堅牢なモノコックボディーとあいまって、小さなギャップが心臓に悪い事があります。私も歳ですから若い時のようにスピードに命を懸けることは無くなったので、それほど影響はないのですが、後発のLXが11インチで走行性能アップと書いてあるのを見て、ごく素直に「そうかもしれない」とうなずいてしまいました。

デザインは気に入っています。クラシックタイプのPXを見れば今でもほんの少しだけ後悔する事がありますが、ETだって悪いデザインではありません。LXを見ても少し羨ましい気持ちになった事もありましたが、ETのトップケースのデザインが優れもので、トップケースをつけた姿はひとつの完成形だと自賛しています。そんなに簡単にホイホイと買い換えるわけにはいきませんから、自分の物に自信を持つことにしています。

デメリットについては、幸い今のところイタリア製だから心配していた電装系のマイナートラブルに見舞われていません。燃料系の針がややいい加減な事ぐらいで、計器も動いてくれています。電球類も切れていません。またその他でも走行中にタイヤが外れたりとか、ハンドルが抜けたりとかのとんでもないトラブルも皆無です。もちろんあったら死んでるかもしれませんからね。

ただバッテリーも含めたエンジン始動が極めて渋い。とくに秋口から何度か見舞われた始動不良は今でもトラウマになっているようで、始動のたびにドキドキさせられます。キックは購入以来幾度と無くチャレンジしていますが、まだかかったためしはありません。キック始動は購入店でも「難しいですよ」と脅かされ、ネットで見ても相当なコツがいるのはわかっていますが、それにしても難しい。最近では「かかる人」はきっと当たりのエンジンを引き当てたのだと慰めています。

バッテリーはどうしようもないですね、根本的な原因は通勤距離の短さにあるとは思っています。信号をスムーズに抜けれたら5分ぐらいしかないですからね。冬場になると充電走行に出るのも億劫になる軟弱なバイク乗りですから、国産に乗ってもある程度あったかもしれません。あったかもしれませんが、最短で2週間で充電が必要になるのはちと歓迎できません。「ベスパを選んだお前が悪い」と言われればそれまでですが、それでも現実に朝一番でバッテリーが上がったらウンザリする事だけは間違いありません。

でもって総合評価ですが、「良かったんじゃない」です。少なくとも滅多に走っているバイクで無いだけでも自尊心は満足します。メインテナンスもバッテリー充電だけで良いのなら私程度でも十分出来ます。心配しているのは1年が過ぎてポロポロと他のトラブルが噴き出さない事だけです。どうなることやら。