思ってたより秘境だった

 武田尾温泉は武庫川の廃線敷きに何度かハイキングに行っているのでそれなりに知っています。電車ならJRで尼崎から福山線で武田尾駅で下りれば行けます。武田尾駅も山の中ですが、たぶん駅からの通勤用の広い駐車場もあり、新しい家も割とあるところです。

 クルマが行けるところですからバイクでも行けるはずと思ってルートを確認すると驚きました。神戸からなら南側からアプローチするルートはなく、三田回りで北からしかいけないのです。ついでに言うと武田尾で道はドン詰まりです。(地図上はつながってますが、通行止めになってるそうです)

 地図で確認すると新三田駅から北摂里山街道を東に走り、途中で県道33号に入り、さらに県道327号に入れば到着します。つうかそのルートしかありません。北摂里山街道は多田銀山に行った時に走った道で、その時に武田尾の道路案内は見た気がします。

 実際に走ってみると、まず北摂里山街道が名前の通りに田舎道なのですが、そこから県道33号、さらに県道327号と進むとディープな雰囲気になっていきます。具体的には一車線半も怪しいような道です。

 それでも武田尾駅には無事到着。ここは武庫川廃線敷のハイキングルートの拠点的な整備もされているのですが、問題は武田尾温泉です。武庫川駅のさらに奥にあるのですが、google mapで示します。

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 営業しているのは武庫川の北岸に紅葉館別庭あざれと南岸に武田尾温泉元湯の2軒です。元湯の方の宿泊営業を中止している情報もありましたが1日2組限定で営業中です。紅葉館は高級旅館として良いと思います。

 問題はどうやってたどり着くかです。武田尾駅の東西に2つの橋があり、東側が温泉橋、西側が武田尾橋なのですが、パッと地図を見れば武田尾駅の前を通って行けば良さそうに見えます。でどんな橋かと言えば、

 ちょっと傾いて撮れてるのが愛嬌ですが、クルマ一台がなんとか通れる程度のもので、温泉橋もそれぐらいの橋です。それと道は武田尾駅を過ぎるとぐっと細くなります。クルマならあんまりすれ違いたくぐらいでしょうか。さらに武田尾橋の手前にトンネルがあります。

 ここも細くて、照明が暗くて、さらに真っすぐ通り抜けではなく、最後に左に曲がって抜けます。たぶんですが、トンネルあたりのクルマでの通り抜けに問題があると判断したようで、元湯の方のクルマでのアクセスの案内として、

温泉橋を渡って右折、川上へ向かってお進みください。

 これはこれで細い道ですし、武田尾橋を過ぎてから一段と細くなるようですが、武田尾橋経由のルートを案内していません。問題は紅葉館の方で、こちらのクルマの案内は、

 あんなにトンネルは明るくなかったですけどね。ここも誤解をして欲しくないのですが、悪口を言っているのではなく、武田尾温泉ってここまで秘境というか秘湯なのに感心したことです。

 これも実はって程の話じゃないのですが、子どもの頃に家族旅行で泊まったことがあります。自分で書きながら嫌になるのですが、半世紀以上前のお話です。福知山線の路線変更は1986年ですから、その時は今の廃線敷に汽車が走っていたことになります。

 たぶんクルマで行ったはずですが、亡父はどのルートを走っていったのやらです。怪しいなんて記憶じゃないのですが、泊ったのは紅葉館だったはずで、その建物は何年か後に水害で使えなくなり移転したはずです。ではでは現在の紅葉館がそうかと言えばwikipediaより、

2004年の台風23号で被災し休業したものの、2008年に新築して再開した

 武田尾温泉は元湯のある方がたぶん、もともとのはずです。今は営業していませんが後の2軒ぐらいあったのは確認できます。現在の紅葉館がかつて泊ったことのある旅館なのか、場所が昔からそうなであったかをググってみましたが何もわかりませんでした。

 それでもなんか懐かしい気分に浸ってました。下手に近すぎるのと、紅葉館が結構な高級旅館(ぶっちゃけ高い!)ので敷居が高いのですが、一度泊ってみたい気持ちにだけなりました。