次回作の紹介

 紹介文としては、

 シナリオライターのアリスが狙っているのは元寇映画のシナリオコンペ。とはいえ、元寇物は鬼門です。行き詰っていたアリスはバーで出会ったコトリとユッキーに誘われたのもあって、対馬壱岐にシナリオハンティングのツーリングに出かけます。


 ツーリングではコトリとユッキーの暴飲暴食に呆れながらも、歴女のコトリの元寇の見方に興味が惹かれます。というのもコンペに大物シナリオライターが参加しているので、定番ものじゃ勝負にならないと考えていたからです。


 考えに考えた末に新機軸の元寇シナリオを書き上げますが、その行方はどうなるのか。

 今回のツーリングは対馬壱岐に行かせています。ここも以前に検討したことがあるのですが、行くのに手間と時間がかかる割にはツーリングコースとしては食い足りないところがあり、ずっと保留にしていたところです。

 ここに元寇と言う歴史イベントを絡め、さらにそれを映画化すると言う機軸を持ち込んで書いたのが本作になります。映画をからめるのはこのシリーズでも二番煎じなのですが、その辺は目を瞑って下さい。コトリの歴史趣味の爆発も右に同じです。

 元寇に関しては前にも調べたことがあるのですが、あれから調べ直すと面白い視点が出て来ました。とくに文永の役になりますが、あの時の元軍は博多に上陸したものの、一日で船に引き返してしまっています。この理由が良くわからなかったのですが、自分なりに情報を取捨選択してこんな話にしてみました。

 最近は歴史物にあれこれツッコミが入る事が多いようですが、史実とドラマは同じじゃありません。つうか史実だって断片的にしかわからない事が殆どです。個人的には史実が点としてわかっていることを線として繋ぐのが歴史小説であり、ドラマであり、映画だと思っています。

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