令和ももうすぐ3年を迎えます。これは某旧友と話していて愕然としたのですが、
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昭和というだけで30年前
これも歳を取って良くわかったのですが、最近のことより若い時の記憶の方が鮮烈と言うか親しみがあります。たまたまとしか言いようがありませんが、学生時代が昭和になり、社会人が平成です。
社会人になってからも結婚、子どもの誕生、開業と大きなイベントがあったのですが、自分の記憶の中ではひたすら流れています。どう言えばよいのか、それなりに大きな人生イベントであったはずですが、通り過ぎて行ってしまったぐらいの感覚です。
これぐらいの強引な前振りをして昭和の文具に話を進めます。小学校の頃も娯楽の王様はテレビ。この頃のテレビは今より子供中心だったと思っています。つうか、一家に一台時代であったので時間帯により番組の年齢層が決まっていた気がします。
おおよそ夜の8時までは子ども対象番組が多く、それ以降は大人の番組にシフトするぐらいです。それと再放送がとにかく多かった。当時の子どものそういう番組への共通記憶が濃いのは、何度も繰り返された再放送をどこかで見たことがあるのじゃないからだと思っています。
番組の間にはCMが流れるのですが、子ども対象だけあって文房具のCMも多かったと記憶しています。そんな中で今でも覚えているものを幾つか振り返ってみます。
まずは象が踏んでも壊れないアーム筆入れです。CMはアーム筆入れを敷き詰めた道を象が歩くというものでした。これを持っている同級生もいましたが、机から飛び降りて踏んづけても、なかなか壊れないぐらい頑丈でした。今はどうなっているかですが、
アーム筆入れは昭和40年発売となっていますが、今でも健在でした。当時より少しオシャレになっているようです。
次はラッションペン。当時のCMは水に濡れても滲まないで、ラッションペンで書かれた紙が風に飛ばされて噴水の中に落ちても字が鮮やかに見えるだったと思います。小学校時代は教師も良く使っていて、いわゆるテストの丸付けもラッションペンだったと記憶しています。
ラッションペンの弱点は紙以外に書きにくかったことです。プラスチックでは弾かれてしまうのです。それでもかなり流行していまして、現在のマーカーぐらいに売れていたと思っています。メーカーのHPによるといわゆるマジックの元祖的なものが昭和29年に売り出され、ラッションペンは昭和39年に発売となっています。
マジックは油性ペンですが、欠点として紙に滲んだり、裏うつりする欠点が重視されたようで、これを克服するために水性のラッションペンが開発されたで良さそうです。これも誤解していましたが、水性インクは水に流れやすい欠点があり、ラッションペンは水性なのに水に流れにくいのがヒットの理由だったようです。
そんなラッションペンですが、
今でも健在です。文房具屋ではあまり見なくなりましたけどね。
妙に記憶に残っているのがギターペイント。水性絵具でしたが、とにかくCMが多かったと記憶しています。当時のCMも見つかりましたが、
これで1979年(昭和54年)で、私が見たのはもっと前のものだったはずです。じゃあ、実際に使っていたかどうかは自信ありません。もちろん図工で水彩画を描くのは中学まで延々とありましたが、当時の子どもに絵の具のブランドまで拘りがあったのは少数派で良いと思います。
絵具が切れれば文房具屋に買いに行ったのですが、ブランドなんて念頭になく色だけで買ってました。というか、田舎の文房具屋に多種多様のブランドがそろっているわけではなく、それしかなかったのじゃないかと思っています。それがギターペイントであったかどうかは不明です。もちろん今でも健在です。
最後にジャポニカ学習帳。これの発売が昭和45年となっています。とにかくCMイメージが強いのですが、それには理由があったようです。それは、
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売れなかった
他社が30円前後のところ50円と少し高めの値段設定
当時は紙はまだ贅沢品扱いの部分があり、チラシの裏の利用がポピュラーでしたからね。親も贅沢だと思ったのかもしれません。そりゃ、書くだけなら30円も50円も実質は同じぐらいでしょうか。
だからなんだの話ばかりでしたが、こんな事を懐かしめる歳になったぐらいで笑ってください。