エレギオンに到着したラーラと三人の侍女の姿を見て、記憶が始まってからあれほど驚いたことはなかったの。生きてはいた、犯されてもいた、それより何より同じ人には見えなかった。どうみても老婆だったのよ。それも干からびきった老婆。人も百歳ぐらいまで生きればこうなるんじゃないかと思うわせるぐらいの姿やった。それでも治療に取りかかったけど、まず三座の女神がラーラの手を取ろうとしたら、
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「ラーラは後にして、それよりあの三人を先に、お願い」
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「首座の女神様、あの状態はなんなのですか。あんな酷い状態を見たことがありません」
侍女からどんな目に遭ったのかをやっと聞き出したのやけど、それこそ身の毛もよだつものやった。アングマールに運び込まれた四人はとりあえず牢屋みたいなところに放り込まれたみたい。そこには、隷属国から徴発された女や、人さらい部隊がさらってきた女がたくさんおったみたい。
ちゃんと食事は出たみたいやったけど、しばらくしてから連れ出され、湯あみをさせられたみたい。それが済むと、裸のまま庭に連れ出され、縛られた上に馬に乗せられたの。そこから街の中をぐるぐると連れ回されたんだ。四人とも一緒だった。そして広場にくるとたくさんの群衆がいて、なにをされるのだろうって思っていたら、一人を除いて柱に縛られたんだ。
縛られなかった一人は、広場の真ん中になぜか置かれているベッドに連れて行かれた。そこにアングマール王が現われ、こう言ったそうなの。
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「これから犯す。これは単に犯すのじゃない。しっかりエクスタシーに達してもらう。でもそれだけじゃ、面白くないだろう。お前がエクスタシーに達するたびに、お前の生命力は搾り取られるのだ。そう、お前が達さなければ搾れないのだよ、でも達するたびにドンドン搾り取れるってことだ」
「そんなことはさせない」
「みんなそう言うから楽しい。さて、皆の者、この娘がどれほど頑張るか楽しんでくれたまえ」
アングマール王はちょっと休んだら、二人目に取りかかったの。二人目は一人目が老婆になっているのを見てるから、半狂乱状態で頑張ったみたいだけど結果は同じ。三人目も同様にされてもたみたいやねん。三人の侍女にかかった時間が三時間ぐらいやったとしてたから、平均一時間ぐらいってところかな。
最後はラーラ。まだ女にすらなっていないのだけど、アングマール王は容赦なかった。こう言いやがりやがったみたい、
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「まだ女にすらなっていないとは楽しみな。でもこれはこれで楽しい。一度も潮を見ずに老婆になる気分はどうだ」
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「あなたへの恵みを与えん。あなたがそれで満足されるなら、わたしはそれを差し出そう。あなたにも主女神の恵みあらんことを」
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「恵みを与えることが私の使命。これこそが幸いなり」
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「ラーラ様にも最後の時が訪れてしまったのです。それでも、それでも、最後の瞬間の前にも・・・体は屈しても心は最後まで屈しませんでした」
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「あれも主女神の恵み。悔しいのは、三人を巻き添えにしてしまったこと。ラーラだけで良かったのに」
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「あれは狂った魔王・・・」
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「魔王には必ず勝つ。いや勝たねばならない」