日曜閑話14

今日のお題は「ダンシング・ノート」。なんかの本のレビューと考えられる方もおられるかも知れませんが、ひょっこり思いついた「デス・ノート」のパロディです。直接のネタモトはデス・ノートですが、もう一つのネタモトはポケモンです。何か三題話みたいですが解説しておきます。

子供にせがまれてポケモン映画のお供をさせられた(現在も継続中)のですが、初期のポケモン映画は二本立てでした。一本が本編で、もう一本がオマケのような短編と言う構成です。現在は長編一本に変わっていますが、いつかの時に見た短編の方が妙におもしろかったのを覚えています。個人的には本編の方はすっかり忘れてしまったのですが、短編はわりと覚えています。

短編なので複雑なストーリー構成などないのですが、ロケット団(いちおう敵役)があるアイテムを作り出します。指揮棒と言うかブラスバンドの先頭が持っている棒(あれも指揮棒と言うのかな?)みたいなものですが、これを振るとメロディーが流れ出しポケモンが強制的に踊りだしてしまうと言うアイテムです。映画の中ではこれを使って悪巧みをしようとするのですが、棒が転々として大騒動みたいなストーリーです。

これをデス・ノートならぬダンシング・ノートにすればおもしろいんじゃないかと思ったわけです。デス・ノートも実はロクロク見ていないのですが、確かあるノートに名前を書けば相手が死ぬ設定だったと思います。そこでダンシング・ノートでは対象を書き、ダンスの演目を書けば強制的に踊ってしまう設定にします。例えば

てな感じに記載すれば、しかめっ面で議論している衆議院議員が本会議場で突然「阿波踊り」を始めるみたいな設定です。突然の怪現象に世間は大騒ぎとなり、それもあちこちで続発して大混乱みたいなストーリーを考えています。

問題はダンシング・ノートを持つ主人公のキャラ設定ですが、やはりひたすら罪のない無邪気な人物が良さそうな気がします。あんまり毒があるとストーリーが重くなります。スッタモンダの騒動の末に、エンディングは紛争中の戦場で両軍兵士がフォークダンスを踊って世界平和が訪ずれるみたいな流れです。

世界平和みたいなエンディングにするのであれば、最初の状況設定は第三次大戦前夜みたいな物々しい雰囲気が良いことになります。町には軍靴が鳴り響き、世論弾圧のために治安警察が猛威を揮い、人々は何も話せない状況みたいな世界です。そういうところにサンタがクリスマスプレゼントのようにダンシング・ノートをある人物に与えるみたいなストーリーです。

最初は弾圧を加える治安警察が出動しても踊りだして仕事にならなくなるあたりから始まり、やがて指導者が演説しようとしても踊りだし、軍事パレードがカーニバルになるみたいな騒動に拡がっていく感じです。体制側はなんとか摘発しようとするのですが、捜査自体が突然ダンスに変わって仕事にならなくなるなんて様子もエピソードにおもしろそうです。

何よりこのパロディがおもしろそうなのは、すべて絵になることです。つまり映像化しやすいことです。絶対ダンスなんてしそうにない人物が、ダンシング・ノートの強制力に負けて不承不承に無理やり踊らされ、最初は嫌々だったのが途中から熱中してしまうような変化の映像です。集団群舞のシーンは見せ場として十分迫力ありますし、すべてにつながりますが緊張でピリピリしているところから、一転してダンスにかわるのは緊張と緩和が綺麗にコントラストを描きます。

大事なのは緊張状態を真面目に描く事です。導入部で議会や軍隊、街の風景が重々しく緊張感に溢れているほど、ダンスに転じた時の落差がおもしろくなります。この怪現象への対応もできるだけ大真面目に描き、大真面目に対応したはずなのにそれでも踊ってしまうおもしろさが要点かと思います。

昨晩はいろいろエピソードを膨らましながら一人でプロットを楽しんでいたのですが、どんなものですかね。今日は軽すぎるお話で申し訳ありません。この辺で休題にさせて頂きます。それと本業のほうがツブクリなりに忙しくなっていまして、エントリーの連日更新が難しくなっています。時に休載する事がしばらく続くと思いますが、悪しからず御了承お願いしたいと思います。