ロマンス・リサーチ2

 参考資料で受けそうなパターンを漁っていたのですが、高校生活の描写にイジメは良く使われています。この辺は学生や社会人でも出てきますから、ポピュラーなんでしょう。

 イジメのパターンも様々にありますが、なんとなくデ・ジャブーがあります。そう、どこかで見たような感じです。知っている人も少なくなっていると思いますが、花登筺的な世界に似ているじゃないかって。私は陰隠滅滅としたドロドロした人間関係は読むのも見るのも嫌いなのですが、そういうのが好きな人は確実にいます。印象として女性が多いかも。

 貧乏だとか、家柄だとか、出自でイジメられ健気に生きる姿ぐらいでしょうか。まあそうやってイジメられるヒロインが、最後の最後にカタルシスが訪れるのが好きなんでしょうね。忍耐からのカタルシスは男性も嫌いじゃありませんが、男性の場合は路線が東映仁侠映画路線、高倉健とか、鶴田浩二みたいになるのが違いかもしれません。

 話は高校物ですから、イジメられる方は定番の貧乏とか、片親も多いですが、目に付いたのは昔でいうなら内気な少女とか少年みたいな対象です。これを陰性キャラ、陰キャと呼んで扱っているものがかなりあります。

 ステレオ・タイプの陰キャは、コミュ障で、見た目も風采もうだつが上がらないものです。ただこれは今どきだと思ったのですが、それに加えてオタクもセットで付いてきます。

 オタクとは何が本来かは微妙ですが、ある特定の趣味領域にのめり込んだ人ぐらいのはずです。昂じて、その趣味以外の話が合わなくなるぐらいです。ですが多いのはアニメ・オタク。マンガ本や、アニメ、さらにその手のゲームに熱中するぐらいの設定です。

 ここも大事なポイントだと思うのですが、アニメ・オタクは高校生でも恥ずべきものとして扱われています。そういうオタク趣味があると言うだけで、クラスメイトから白眼視されるぐらいです。恥ずかしながら、これは存じませんでした。意識としてアニメは小学生ぐらいまでが熱中するもので、高校生にもなって血道を挙げる者は変人扱いされるぐらいで良さそうです。

 この陰キャをイジメに回るのが、陽性キャラ、陽キャと呼んでいる者になります。陽キャはクラスの中心的人物とか、グループを組んでいて、ここにはギャル系女子も含まれます。陽キャがすべてヒールじゃなく、ベビーフェースも含まれてるのが特徴でしょうか。

 というか、ストーリーで多いのが陰キャに陽キャが惚れて、実は陰キャでうだつの上がらないブスと思われていたヒロインが、実は超絶美少女パターンが多いのです。ある腫のシンデレラ・ストーリーでしょうか。

 ヒロインは実は美少女パターンが多いのですが、男の場合はそれなりにバリエーションがあります。まずあるのが弱々しそうに思っていたら、実はムチャクチャ強くてはあります。そうですね、スーパーマンみたいな設定です。着替えたら突然強いのがバレるとかみたいな。

 他に目に付くのは、見た目はともかく、陽キャのヒロインが惚れたのが、その優しさみたいなものも多いです。ライバルは陽キャで、そうですね、運動部の花形みたいだけど性格が悪いぐらいです。敵役もヒロインを狙いますが、ヒロインは見た目の格好良さより、その心の優しさを選ぶみたいな流れです。

 そういうパターンも昔から多いですが、あれってモテない私の様な人間の願望の反映なんですよね。美男美女が結ばれてハッピーなのが妬ましくて仕方がないぐらいです。高校生ぐらいでは、言ったら悪いですけど見た目がすべてで、その他の条件の評価は低いのは今も変わらないはずです。

 結果として美男美女カップルが多く誕生しますが、そうじゃない人が多数派な訳で、そうじゃない人の一発逆転ストーリーが受けるぐらいでしょうか。この辺は、今も昔も人の欲する物は変わらないと感じた次第です。