地震

またもや新潟中心に地震があり、大きな被害が出た事に心を痛めます。被災者の皆様の生活が一刻も早く旧に復する事を願ってやみません。世の中にいろんな天災はありますが、地震も予知が非常に難しいものの一つです。またある程度予知できても、自分や家族はともかく、家や家財道具、仕事場まで抱えて非難できる訳ではなく、起これば自分の被害が少しでも小さくなる事を願うしかないのが地震です。

地震が起こるたびにいつも論議されるのが個人補償の問題です。衣食住と言いますが、今の日本ですから衣食はそれなりになんとかなります。ところが住の再建は容易ではありません。阪神大震災でも二重ローンは大きな問題となり、今でも生活の奥底に影を落としています。被害が大きいほど巨額の財源が必要であり、一度やれば地震のたびに国家財政が傾きかねませんから、かたくなに「できない」というのはわからないでもありませんが、なんとかならないかとそれでも思います。

地震被害は発生直後の命の危険と、発生後長期に続く生活の危険との戦いです。どちらも辛く厳しいもので、どちらも同じように重視して考えなければならないものです。発生直後の命の危険についての対策は、阪神大震災後から少しづつマシになっていると感じています。被災者が切実に欲しい「今」の救援体制の初動速度は確実に改善されているかと思います。被害が大きいほど動き出すのに時間はかかりますが、基本的に不意討ちですから、相当マシになっているんじゃないかと考えています。

ところが生活の危険についての対策はほとんど変わっていないように思います。言っては悪いですが、仮設を作り、被災者を収容したらオシマイの様な気がしてならないのです。後はすべからく「自助」でヨロシクです。「自助」で素早く立ち直る人々も沢山います。ところが「自助」が年齢的にも体力的にもできない人々、年齢も体力もあっても収入が十分でなく「自助」できない人々もまた沢山います。

年齢的にも体力的にも自助が不可能な人々は、開き直れば生活保護の道が開けますが、生活保護以上、自助困難な人々が地震の時には一番立ち直りが難しくなります。地震の時に今でも不十分ながら支援金は幾らか出るはずですが、支給要件は非常に厳しく、また支給されても用途が限定されます。もちろん支給を受ける為には書類申請と認可の簡単でない手続きが待っています。阪神大震災時より改善されているかもしれませんが、十分でない支援金を手にした頃には蓄えを擂り潰し、家計は自転車操業に陥っているところは数多くありました。

迅速よりも公平を重視し、不正な支給を得るものが無いように監視する趣旨はわからなくもありませんが、地震と言う非常時に迅速よりも公平を強く重視されると、被災者の気力が先に尽き果ててしまう現象を見せられましたし、地震が起こるたびに危惧し憂慮します。言ったら悪いですが、5000万件の年金問題を1年で検証すると豪語するのなら、被災者の支援金審査は1ヶ月、1ヶ月が無理でもせめて3ヶ月以内にすべて処理してもらいたいものです。

もう一つ地震の被害の判定を読むたびに複雑な思いにかられます。例の「全壊」「半壊」という判定です。この二つの判定の差はその後の支援に何かと差をつけられる基となります。半壊と言うと、なんとなく修理したら直りそうな語感ですが、実質は全壊とあまり変わりません。半壊住宅を修理しようとすれば立て直すのと同程度の費用が必要です。それだけの費用が必要なら人は建て直しを考えます。だから殆んどの場合、取り壊して建て直しを選択するのですが、多くは無いとは言え、その後の支援にはっきりとした差が生じます。

本当に毎回、毎回、同じ悲劇が繰り返されるのをなんとかしようとは思わないのでしょうか。制度の壁という言葉は耳タコに聞かされていますが、制度の壁の悲劇をなんとかする期間はあったはずです。「地震だ!、大変だ!」と騒いで、地震の悲劇を報道して、「なんとかしなければ」のコメントだけで毎度毎度問題を棚上げしているのにウンザリしています。天下のトヨタだって東海沖大地震があれば無傷のはずがないのですが、関心が低いのには驚かされます。


話は変わりますが、留守中皆様にはご迷惑おかけしました。とくに774氏様は仕切りもやって頂いたようでありがとうございました。一部に韓国旅行の噂も出たようですが、バリバリの国内ですので誤解無い様にお願いします。携帯の受信地域ではありますが、私の携帯が旧式のmovaですからコメント欄は到底追い切れませんので、ブログも含めて完全に休息とさせて頂きました。慰安旅行代を稼ぐためにまた頑張るぞ!ってところです。次は盆休みかな〜。