村上の正体見たりオリックス

村上ファンドの経営目的はそのHPに「弊社の視点」として明記されています。

村上氏の発言も、裏の本音はともかく、表向きはこの視点に忠実に行なっています。つまり株式会社では株主の利益がすべてに優先すると。どうやら村上ファンドも株式会社であったようです。株式会社であれば村上ファンドもまたその株主の意向に忠実であろう事は容易に想像がつき、他社にあれだけ執拗に批判の声を上げ続けているのですから、自社では発言どおりの株主優先の経営方針を採っていると考えるのが自然です。

村上ファンドの1兆円とも言われる資金源には謎が多いです。ところが今回、株主構成の一端が明らかにされました。なんとオリックスが45%もの株を保有しているとの事です。私の様な素人でもライブドアニッポン放送買収事件、村上ファンド阪神電鉄株買占め、楽天のTBS買収などを通じ、株式会社で大量の株を保有する意味合いを良く学習させて頂きました。その知識の上で45%の株保有率がどれほどの影響を経営陣に与えるかは言うまでもありません。

単純には後5%増えれば村上ファンドの経営権を完全に掌握できますし、45%だけでも実質子会社もしくはグループ企業であると見なす事は容易です。つまり株主の意向をなにより重視する村上ファンドでは、飛びぬけた大株主のオリックスの意向を何より重視する経営方針になることは火を見るよりも明らかです。

現在村上ファンド阪神電鉄株の40%以上を保有しています。またこれ以上の買収をやめたわけではなく、現在もコツコツと買い進めている可能性があります。市場関係者の話では50%以上にするのも可能だそうですし、阪神電鉄側にそれを有効に阻止する手段もないそうです。

阪神電鉄の実質の経営権を握ると言う事は電鉄の100%子会社であるタイガースの支配権を握る事になります。現実に電鉄子会社であるタイガースの経営に対し、上場などの提案を盛んに行なっています。一方で村上ファンド自体はオリックス支配下にあるのですから、村上ファンド阪神電鉄及びタイガースを支配すれば、これはオリックスが支配するのと同意味となります。

「経営に直接参加する気はない」とか「純投資目的である」と主張しても、そんな主張は一朝一夕でひっくり返しても法的に罰せられるわけではなく、単なる気持ちの主張だけですから、これはどう見てもオリックスによる阪神電鉄買収であり、タイガース所有であると断言できます。

村上ファンド阪神電鉄株買占めながら「村上タイガース」などにする気はないと何回も主張していますが、村上ファンドの実質上の所有者であるオリックスはなんら発言していません。そうなんですオリックスバッファローズを併呑しただけでは飽き足らず、日本プロ野球界最高のブランドのひとつであるタイガースも買収併呑しようとしていると見ます。

オリックス・タイガースの実現です。そうすれば赤字に苦しむオリックス球団の黒字化も夢ではありませんし、優良経営組織である阪神グループも手に入ります。去年に引き続き球団を一つ消滅させる事により、宮内オーナーが大好きな1リーグ化にも寄与できます。それが1000億円で実現するならば、オリックスの経営規模ではそろばん勘定が十分合うと見ました。

村上タイガース」もぞっとしませんが「オリックス・タイガース」となれば、あの小汚い金貸しのものとなります。これこそ「金さえあれば何をしても良いのか」と声を大にして言います。こんなマネーゲームが横行する社会はどうみても異常です。阪神ファンは直接の影響力は何もありませんが、集まれば巨大な間接的圧力にはなると考えます。私は断固として声を上げます。望むらくは誰か同調してくれたら嬉しいのですが。