ある結婚報道

 結婚は本人同士の意志さえあれば結婚できます。ですが結婚に際して親と喧嘩したい人は少ないはずです。出来れば親兄弟姉妹、親戚にも認められて祝福されながら結婚したいはずです。

 私も娘の親ですから「たぶん」そのうち娘が結婚相手を連れて来るかと思います。連れて来ずに勝手に結婚するとか、結婚自体をしないとかもありますが、そんな事を言いだしたらキリがないので連れてくるとします。

 これも妙なステップではなく、結婚に際して親への挨拶と了解は普通に結婚を目指すなら必ずあるもので、親としては相手の値踏みをやるわけです。色んな評価や見方はありますが、親として一番気になるのは、

    結婚して食っていけるか
 結婚とは新家庭を築くわけですから、生活できるだけの収入があるかどうかです。この辺をどのラインに設定するかは人によって異なりますが、申し訳ありませんがフリーターとか言われると良い顔をしにくくなります。ましてや無職とかになると門前払いにしかねません。

 これ以外にもまだ学生とかであれば難色を示します。将来有望であっても、まだ職にも就いていないからです。いくら将来有望でも、本当に有望かどうかは実際に職に就いてみないとわかりません。一人前とは、就いた職で安定した収入を得たものになるからです。結婚したいなら、ちゃんと稼いで見ろぐらいでしょうか。

 それと相手の家庭も気になります。これも気になり方は様々でしょうが、最低ラインとして相手の実家がちゃんと食べて行けているかはあります。大きな借金を背負って青息吐息とか、どうやって食べているか謎過ぎるとかになると難色を示します。ましてや犯罪に関与している可能性とか、筋の悪い訴訟トラブルを抱えていたら門前払いになります。

 古臭いと言われるかもしれませんが、結婚は新たな人生の門出です。そのスタート条件を少しでも良くしてあげたいと言うのは親心です。もうちょっと本音を言えば、こっちだってエエ歳になっていますから、結婚後のトラブル、とくに金銭問題に巻き込まれるのは歓迎できません。

 そういう親の反対を押し切るなり、駆け落ちまでの選択はありますが、そこまでやれば結婚後の関係は無くなります。法的に勘当とか絶縁はできないにしろ、感情問題がこじれ切っていますから顔も見ない関係とか、実家の敷居を跨がせない関係ぐらいになります。

 もちろんいくら条件を整えても離婚する時はしますし、スタートが悪条件でも幸せな結婚に結果としてなる時もあるでしょうが、親の立場としてリスキー過ぎる相手は避けたいと思うものです。

 願わくば娘がリスキーな相手を選ばないことを願っていますが、こればっかりは蓋を開けてみないとわかりません。娘が誰を愛しその恋に盲目状態になるかなんて、親ではコントロールのしようもありません。個人的な理想は、

 これをやってみたいのが夢です。さすがにオールドは避けたいですから、ここ一番の贅沢でマッカランぐらいにはしたいものです。とは言え、娘を見ていると、

    籍は入れた、式は挙げない
 こんな事後報告を喰らいそうです。他ならいきなり子どもを連れて家に来るとか。親って最後は子に甘いところがありますから、そうなったら、そうなったで認めてしまう気がします。願わくば、あまり波風が立たないものになりますように。