ぐっとぐっと引いて見るお話です。コロナ禍に対する考え方には2つのグループがあると考えます。
- 感染対策優先派
- 経済対策優先派
そうすれば感染機会が減り、感染の減少が期待できますが、人が動かないので経済規模は縮小します。目に見えてわかりやすいのが飲食業。お客さんが家に籠って出てこなければ、商売は上がったりになります。宿泊業や観光バス、鉄道も旅行者が減れば打撃を受けます。
飲食業や宿泊業だけでなく、店舗形式の商売は多かれ少なかれ影響を受けます。店舗を持つ商売は人が出歩いてくれない事には客が来ないからです。言うまでもありませんが、目に見える店舗の裏側を支えている商売にも影響が広がります。
ここはよりシンプルにすれば、
- 感染対策は感染抑制には働くが、経済も抑制する
- 経済対策は経済を進行させるが、感染も拡大させる
ですが、感染と経済のバランスは経済に傾いている気がします。そりゃ、経済優先派には広義の財界がバックにいます。こう書けば批判的に感じられるかもしれませんが、経済が落ち込めば企業は倒産し、失業者が街に溢れます。生き残っているところだって、賃金切り下げとか、リストラに動くしかなくなります。
ですから財界が経済優先に動くのは、自らの利益を考えれば当然なのですが、とにかく財界は強力すぎます。というか、カウンター・バランスである感染優先派は弱すぎるぐらいでしょうか。そのために両者のバランスが、
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感染対策優先派 < 経済対策優先派
一つは感染対策優先派のシンボル、カリスマ的な地位にある尾身氏への様々な批判です。ありゃ、批判と言うよりゴシップに近いと感じていますが、そういうマスコミ記事が出るのは、尾身氏を表舞台から引きづり下ろしたいの意図以外に考えにくいところです。ま、目の上のタンコブみたいなものです。
その代わりに持ち上げているのが、某医大の某外科医です。そう外科医。経済優先派も感染対策に無関心なわけではありません。現状での医療のネックは、コロナ患者の受け入れ能力の枯渇です。裏返せば、もっと医療がコロナ患者を引き受けてくれれば、もっと経済が回せるぐらいです。
ですから感染対策優先派のボスを、経済対策優先派の意向にそう人物にすげかえたいぐらいでしょうか。ま、某医大の某外科医がそうなるかはわかりませんが、とにかくイエスマンにしたいぐらいです。
まあ経済対策優先派がそうしたいのはわかりやすいですが、それでは困ると考えている人も少数派とは言えません。つうか、感染の恐怖が迫ってますから、入院さえできれば死んでも納得と出来ない人も確実に大きな勢力です。
こういう時の調整役と言えば、やはり総理になります。総理と言えども独裁者でありませんし、万能の人ではありません。自分の思う通りに出来ない様々な事情があるのもわかりますが、見方を変えれば、
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総理が出来なければ、誰も出来ない
ぶつぶつと書き並べましたが、やはりワクチンの存在は大きいと見ています。経済対策優先派が強気なのは、ワクチンの目途が立ち、ワクチンが効果を発揮してくれたら、それまでの少々感染が蔓延しようとも目を瞑ろうだと考えています。
感染対策優先派も、どんなに頑張っても感染の完全封じ込めは無理であり、それまでの期間の感染者、さらにそこから生まれる死亡者の数を少しでも減らそうのはずです。経済をある程度回さないと、社会がもたないのも知っているからです。ですから本当のところは、
- 感染対策優先派は「感染 > 経済」で主導
- 経済対策優先派は「感染 < 経済」で主導