タイトルだけで釣るのはあまり趣味でないのですが、実在します。
主催も怪しげな団体ではなく、-
福岡県立大学 ヘルスプロモーション実践研究センター
・・・・・・・・・・(前略)・・・・・・・・・・現在センターでは3年目を迎え、独自の創造的な活動を拡大し続けています。すなわちヒーリングの実践を学ぶさまざまなクラスやヒーリングを受ける癒しの空間、世界に一つしかない、文字通りの「世にも珍しいマザークラス」、Wiiを使って楽しく体を動かすヘルシーエージング、糖尿病予防教室、禁煙教育、不妊や帝王切開を経験した女性への支援の取り組み、手作りのお弁当を作り皆で食べる「お弁当の日」、また子育てや保育の学習会もあります。地域でそれらの事業を推進する「健康大使」の育成も順調に進んでいます。さらに今後、慢性疾患を持った人々が病気とうまく付き合って生活するための支援プログラムワークショップも開催される予定です。
・・・・・・・・・・(中略)・・・・・・・・・・今後ヘルスプロモーション実践研究センターは、ホリスティックケア(人間を身体、心、気、霊性等の有機的統合体としてとらえ社会、自然、宇宙との調和に基づく包括的、全体的な健康感に基づくケア)を提供する地域の中核として存在し、すべてのライフステージのホリスティックな健康づくりを担っていきたいと考えます。地域の皆さまと共に創りあげる新しい健康の概念や、自然治癒力を推進し自らが健康を創造していく過程に身を置かせていただけることは、望外の喜びです。ぜひ力を結集して活性化した健康な街づくりを行っていきましょう。どうぞよろしくお願いいたします。
私はこの手の用語に弱いので調べてみます。
- ヘルシーエージング
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代替医療の権威(と紹介されています)アンドリュー・ワイル博士が提唱しているものだそうで、アンチエイジングが歳を取らない、もしくは歳を取る事に抵抗するものであるなら、ヘルシーエージングは老いを受け入れながら、それでも健康を保ち続けようぐらいのもののようです。私が調べた範囲では突飛な事はとくに提唱している様子は無く、日々の健康法みたいな感じです。
- ホリスティックケア
身体感覚活性化マザークラスは、自主グループ、フムフムネットワークが福岡市で1996年から開催し、今年で13年目を迎えます。また2005年からは、新たな形で福岡県立大学で行っていますがいずれも女性から絶大な支持を得ています。
単なる妊婦参加型ではなく、私たちが探究した実践方法(わざ)を用いて、妊婦が自らの力に目覚めその力を信頼し引き出す過程は学会誌や商業誌等で広く紹介され、全国でも高い注目を得ています。このクラスをもっと医療者の方々に知って頂きたいと、2005年よりセミナーを行って参りました。第4回目のセミナーは、初めての試みでドゥーラ役を実際に体験していただくことにしました。
是非お誘い合わせの上ご参加下さいますようお願い申し上げます。
おっとここでフムフムネットワークなる言葉が出てきました。探せばあるもので、フムフムの紹介として、
自由で主体的に人生を選択しようとする
女性たちへの支援と連携を深めようと、1994年に
福岡の「のぼせもん(笑)」の助産婦が中心となってうまれ
現在約150人の会員がいます。
助産師が中心になって起こした運動である事が確認できます。世にも珍しいマザークラスについても説明があり、
「世にも珍しいマザークラス」は、1996年から福岡市で1年に1回だけ大切に行ってきました。専門家からの一方通行の情報提供だけになりがちな従来のマザークラスの常識を破ってしまえ!とばかりにフムフムの助産婦(師)たちがその知性と感性をつぎ込んで立ち上げたのです。
で、フムフムネットワークが行っていたマザークラスは、
妊婦さんがみえたら、まず妊婦健診で妊婦さんのからだを丁寧に触れ、みさせていただきます。異常の早期発見だけでなく、自分のからだの特徴を知るために行います。妊婦さんひとりひとりに助産婦(師)がつきます。健診後は専用の記録用紙に健診結果やメッセージを妊婦さん、助産婦(師)が共に記録します。
健診が終了したらレッスンのスタートです。ゲームや試食を通して体の喜ぶ食を感じたり、アロママッサージを通して人の手のぬくもりを感じたり、心地よい音楽とスタッフの語りで子宮や赤ちゃんに出会う旅に出たり、つながりを感じるスライドショーで涙したりと毎回、いろんな刺激があります。
また、今回は気功を取り入れました。大きな空の下で、ゆっくり呼吸をしながら体を動かすと「手足は冷たいけど、空と大地の間に自分が存在していて、自然界の一員なんだと感じた。」「空気がおなかまで入って温まった。」などの感想がありました。
からだへの刺激の後は、グループ毎にシェアリングです。湧き上がる思いがあふれ出たり、あるいは感情をかみしめる時間となることも…。Doula(ドゥーラ:女性を支える女性。「世にも」では1つのグループに1人のDoulaが入ります。)がグループのファシリテータとなりながら、シェアリングがすすみます。
レッスン終了後は毎回、食体験!大好評の食体験の食事は、助産学生さんが中心となって作ってくださいます。ふかしいもや具だくさんの味噌汁、玄米おむすびなどからだが喜ぶ食事を作ってくれました。食事を通して、みんなの親近感もぐっと深まるようです。
どうでも良い事ですが、妊婦検診に用いるグッズが写真で紹介されていますが、確認できるのは、
- メジャー
- 聴診器
- トラウベ
- 体温計
- 金属性の平たい金属性の丸い箱
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Doula(ドゥーラ:女性を支える女性。「世にも」では1つのグループに1人のDoulaが入ります。)
会議やミーティング、住民参加型のまちづくり会議やシンポジウム、ワークショップなどにおいて、議論に対して中立な立場を保ちながら話し合いに介入し、議論をスムーズに調整しながら合意形成や相互理解に向けて深い議論がなされるよう調整する役割を負った人。
調整役とすれば良さそうな者ですが、あくまでもファシリテータでありドゥーラだそうです。それでもここまでは、助産師が起こした路線ですから、そんなものかと言うぐらいですが、ここからはakira's room様の
ここから紹介したいと思います。(2)と言うぐらいですから(1)もあって興味深いのですが、今日は(2)を見たいと思います。見ると言っても非常に詳細に調べられているために付け加える事がもう無く、リンク先を読んで頂ければ本当に十分なのですが、とりあえず冒頭でリンクしたマザークラスのプログラムを紹介します。レッスン1 | 息を感じる 触って感じる 【呼吸、出会いゲーム 】 | ♪知り合う、触れ合う、語り合う〜自己紹介、ブリージング、ハグを通して〜 |
レッスン2 | 食で感じるわたしのからだ 【呼吸、食の体感(試食)、クイズ】 | 赤ちゃんも喜ぶ〜からだがほしがる食事って・・・。野菜のエネルギーを引き出す慰安端レシピ |
レッスン3 | アロマで感じる私のからだ 【呼吸、アロママッサージ 】 | においとふれるで快を感じる 気持ちがいい・・・からだの声に耳を澄ませば・・・からだがもとめるアロマの不思議 |
レッスン4 | 出産に準備するからだを感じる 【赤ちゃんも一緒におしゃべり大会】 | もっと知ろうよ!わたしのお産。感じてみようよ!わたしの赤ちゃん |
レッスン5 | 音に響くからだでわたしを知る 【癒しの音色、修了式】 | からだの内(なか)で感じたわたし自身のバースプラン〜湧き上がる感覚、わたしの内から〜 |
レッスン6 | 12月(予定)産んだわたしのからだと生まれた赤ちゃん 【何でもトーク 】 | わいわい同窓会 語り合おう、わたしのお産・わたしの育児 |
これは6日間で行われるので期間的には「世にも珍しい」とは思います。ここでもわかりにくい横文字が出ていまして、
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ブリージング
ある一定の呼吸を行うことによって潜在意識に抑圧された感情の解放が行われ、私たちの持つ過去のトラウマとそこから発生する観念を解消することができます。感情の解放には、ブリージング以外に瞑想・催眠等の方法もありますが、それらに比べブリージングの効果は 大変具体的且つ明確で、問題が解消された実感を得ることができます。
凄いですね、
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私たちの持つ過去のトラウマとそこから発生する観念を解消することができます
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野菜のエネルギーを引き出す慰安端レシピ
私たちの食のクラスは、“身土不二”と“ヒトの食性”をテーマとしています。今回はその食のクラスで行っている1つの企画「おにぎり体感」を行いました。玄米ごはんのにおいをかぎ、ごはんが私たちの手にやってくるまでを想像し、そしてゆっくりと口に入れ、じっくりじっくり噛みます。どんな味に変わっていくのかな、食感は、唾液がどんなふうに出てくる、…一口のごはんで感じる私のからだに向き合います。シーンと静まり返った部屋の中、身体と向き合う参加者たち。
ゆっくり飲み込んだら、食への感謝の気持ちが自然と「いただきます」という言葉になりました。グループに分かれてマクロビ弁当をいただきます!お弁当を味わいながら、さまざまな場所から集った助産師たちの話が弾みました。
珍しく東洋系の用語が出ています。身土不二をwikipediaで見ると、
おそらく食事運動の方と考えますが、
昭和に入ると、「地元の食品が身体に良いという考えは、仏教に基づく日本の伝統。」との説が、有機農業・自然食販売業・生協運動・一部農業団体・代替医療などの分野で広まった。例えば、食養思想を元にマクロビオティックを創始したことで知られる桜沢如一が、身土不二は法華経に基づくと記している。
世の中のつながりは面白いもので、こんなところでマクロビから法華経まで連動しているのも窺えます。ちょっと寄り道しますが、桜沢如一氏もなかなかの人物のようで、wikipediaから、
石塚の唱えた「夫婦アルカリ説」「ナトリウム・カリウムのバランス論」を易経の陰陽に当てはめた無双原理を提唱。1929年に単身シベリア鉄道経由でパリに渡り、ソルボンヌ大学に留学。次いで、同年、フランス語にてパリのVrin社より『Le Principe Unique de la Science et de la Philosophie d'Extreme-Orient (東洋哲学及び科学の根本無双原理)』を上梓、東洋思想の紹介者としてヨーロッパで知られる様になり、アンドレ・マルローなどと親交。1937年に帰国すると『食物だけで病気の癒る・新食養療法』を実業之日本社から刊行。たちまち300版余を重ねるベストセラーとなる。
だそうです。
正直なところどこかが決定的におかしいとか、間違っているとは言い難いところがあります。一方で違和感がバリバリと生じるところは多々あります。フムフムネットワークと言う助産師主導の会がやっているだけなら、今となっては「さほど」の衝撃はありません。助産師、とくに開業助産師の少なからぬ数がホメパチを始めとする代替医療に深く傾倒しているのは残念ながら周知の事だからです。
最大の違和感は県立大学が大々的に肩入れしている点です。5/18付のエントリーでとりあげたshy1221様のところのコメントを再掲します。
私の通った助産師学校では、どちらかというと医学的知識とか根拠というよりは(勿論それらもしっかり学びましたが)、代替医療や自然なお産などを大切にする?ような授業が多かった気がします。
きっと講師に開業助産師が多かったからかなぁ、と感じています。ある開業助産師は、私達学生に、助産師は神に選ばれた人間がなるんだと言いました。
私は、ア然となりましたが、陶酔する様な目をする学生もいました。
母乳育児にこだわり、ミルクを足すなんて助産師のすることじゃないと言う学生がいました。
学校で、母乳が唯一の栄養だと習うからです。
助産師の教育、見直す必要があると私は感じています。因みに、縫合の授業ありました。さらっとですけど、実技もありました。
どうやら福岡県立大学も、そういう学校の一つのように感じています。実情は知りませんが、看護学部長がセンター長ですから疑うに足る理由はあるかと存じます。