ネットチラシ

前からあると言えば前からあったそうですが、

電子オリコミサービスの方の特徴を紹介しておくと、

チラシデータを入稿するだけで、ユーザーに向けて電子チラシをPush配信でお届けするサービスです。PC、モバイル(フィーチャーフォンスマートフォン)およびTVなど様々なデバイスや連携サービスへ一括で配信が可能です。

  1. 「届く先」がちがいます


      従来の紙の折込チラシでは届けることのできない新聞無読層や折込エリア圏外へも届き、生活者へ大切なメッセージをもれなく届けることができます。


  2. 「届け方」がちがいます


      折込チラシが毎日ポストに投函されるように、電子チラシでも自分用の新鮮な情報が毎日、自動配信(Push配信)で手元に届きます。PC(ガジェット)、フィーチャーフォンスマートフォン(アプリ)およびTVなどへもPUSH配信で新着チラシをお届けします。


  3. 「確かさ」がちがいます


      「配布枚数はわかるが、実際に見られた数は分からない」折込チラシとは違い、明確にチラシを見たいという意思を持っているユーザーがチラシ画像を完全に表示し、確実に見た状態をカウントする「チラシPV」※という新しい概念を提唱します。

      さらに、「見られた分だけ」「来店した分だけ」支払う成果に連動した成果連動型の料金体系を採用。本サービス利用企業は、合理的な費用で電子チラシを発信できます

価格もリーズナブルで、

「電子チラシお届けサービス」

【初期費用】

  • 企業登録費:10,000円/企業
  • 店舗登録費:500円/店舗
【月額費用】 (1店舗あたり)
  • チラシ閲覧費:1,000円〜/店舗
    ※対象月の2ヶ月前の閲覧数が月間100閲覧まで1,000円 以降、101閲覧以上につき@10円/店舗
    ※導入月を含まず2ヶ月間無料(最大3ヶ月無料、1企業1回のみ)
    ※上限金額 店舗あたり月額20万円(1店舗 月間20,001閲覧以上はカウント対象外)

店舗なら500円の登録料を払えば、どんなに良く見られても20万円で広告が打てます。20万円と言っても2万閲覧ですから、2000程度なら2万円です。うちは診療所なのでチラシを入れるわけにはいきませんが、開業時のチラシはもうちょっとかかったと記憶しています。問題は登録会員の拡がりですが、もとは電子チラシポータルサイトShufoo!(シュフー)」からの発展なので、それなりに確保されているんじゃないかと思います。


この手の商法の謳い文句は「新聞を取っていない方(家庭)」へのニッチとしていますが、新聞の現在の大きな存在価値の一つに折込広告があるとされます。新聞販売店にとっては死活問題のレベルですが、「チラシが手に入るなら新聞は不要」の方も少なからずおられそうな気もしています。この方式ならチラシの処分も簡便です。

ちょっと言い換えると、新聞のついでにチラシの方には興味がないでしょうが、チラシのついでに新聞の方はこれで十分になります。これからを考えると、広告を出す方も受ける方もメリットが高い方法になりそうな気がします。ちょっと笑ったのは賛同企業からのコメントです。

■株式会社TBSテレビ 様

TVのビジネスモデルが大きく変わりつつある今、凸版印刷様との協業により、販促やチラシ広告分野に踏み込んでいける足掛かりを頂けたと思います。まず、Web連携をベースに、番組とのコラボレーションを目指し、新規市場の開拓、新たな広告文化の創造に取り組んで参ります。

TBSはこの事業に賛同のようで、主力の不動産事業で有効だったのでしょうか。



さて話はかなり飛ぶのですが、今でも「チラシの裏(チラ裏)」の言葉はネット上でも健在です。ただリアルでチラ裏を日常的に使った人間は急速に減少しているような気がしています。私の子供の頃のチラシは大部分が片面印刷でした。つまりチラシの裏は白紙であり、これをメモ代わりに使うと言うのは、どこの家庭でもありふれた風景でした。

とくに子供の落書き用に自由帳とかをふんだんに買い与えてくれる家庭は皆無に近かったように記憶しています。今から思うとそういうノート類を含む文房具は高価でしたし、大人だって、家庭でメモ代わりに使う用紙の第一候補はチラシの裏だったと思います。何かのあいさつ文が必要なときも、まずチラシの裏で構想を練り、それから本番で清書するみたいな感じと言えば良いでしょうか。かくいう私も計算用紙にはチラシの裏を頻用していました。

私の子供時代なんてえらい昔なんですが、当時のチラシの印刷は単色刷りが多く、二色・三色も使えば豪華版でした。いつぐらいから綺麗な写真入りのフルカラー版が出たかと言われれば自信の無いところです。ただチラシ印刷の質の向上に比例する様に片面印刷が減り、両面印刷が増えたとして良さそうな気がします。おかげと言う表現が良いのか悪いのかわかりませんが、チラシの裏の利用が必然的に減ることになります。

理由は単純で、かつてはチラシの裏はほとんど利用可能だったので、届いた分はそのままメモに転用できましたが、両面印刷が増えれば選別が必要になり、さらに両面印刷が主体になると、チラシの山からメモに使える片面印刷のチラシを探し出す作業が必要になります。ごく最近、メモに使おうとチラシを探したら、チラシの束の中から数枚なんて状況を経験しました。

またメモの類が劇的に安くなっています。チラシの裏も昔から書きにくい紙と書きやすい紙がありましたが、それこそコピー用紙の類が豊富にあれば、無理にチラシを使う需要が急速に減ったように思います。う〜ん、あくまでも私の感想ですが、ワープロの普及時が一つの境目だったかもしれません。


チラシは裏をメモに使うの他にもかつては用途がありました。一つは折り紙の代わりです。私の世代なら紙ヒコーキはチラシで折るものだったはずです。あれもあんまり上等な紙なら折りにくい上に重くて飛ばず、逆にあんまりペラペラの紙なら紙の腰が弱すぎて飛びませんでした。他にも筒のようにして刀の代わりにしたりもよくしました。刀代わりは新聞紙でも良かったのですが、あれはチラシの硬い方の紙の方が見栄えも硬度もあったので合っていた様に記憶しています。

それと現在では絶滅した風景ですが、かつてのプロ野球の応援には紙吹雪が定番でした。あれも新聞紙では見栄えが悪く、チラシを切り刻んだものをビニール袋に詰め込んで、勇躍、乗り込んで来ていました。ま、どう考えても掃除が大変ですから、悪しき風習として無くなったのは仕方がないでしょうが、かつてを知る者には懐かしい風景です。

話はドンドン飛ぶのですが、チラシの空中散布を実際に見たことがあるのも最後の世代かもしれません。軽飛行機から盛大にチラシが街中に散布されるのですが、子供は喜んで拾い集めていました。これも今やれば、環境問題として非難ごうごうでしょうが、当時は「豪勢だなぁ」ぐらいのもんだったのでしょう。


チラシは言うまでも無く、本来の目的は印刷されている内容で客寄せ・広告するためのものです。ただかつては紙自体が高価であったので、広告以外の用途に紙として広く利用されていたと思います。ところが印刷技術の進歩でチラシの裏の利用ができなくなり、一方で紙が安価にかつ容易に手に入る時代になったために、チラシの広告以外の用途は激減した様に思っています。

そうなるとチラシの用途は純粋に情報だけになり、情報だけなら紙にする必然性はなくなり、ネット広告に親和性が高くなります。そりゃ、今どきのチラシはほぼすべてPCで作られるでしょうから、わざわざ紙に印刷して配布するより、そのままネットで見てもらえれば用が足りるからです。そうなるとこういうネットチラシのビジネスモデルは伸びると考えても良さそうな気がしています。