国際球

ワールド・ベースボール・クラシックWBC)が春にあるかとかで、出場選手は国際球に慣れようとあれこれ努力しているそうです。国際球とはメジャーで使っているボールの事を指すらしく、日本のプロ野球の公式球よりやや大きく、手触りも若干違うものらしく、とくに微妙なコントロールを身上とする投手は苦労しているようです。

この国際球問題はメジャーとの親善試合、オリンピック(今は落選中)や国際試合のたびに話題にされるのですが、「野球の国際化」を目指すのなら日本のプロ野球も国際球にしてしまえば良いと思うのですが何故しないのでしょうか。

あくまでも聞いたところでしかないのですが、慣れればあまり変わりは無いとのことです。国際球にする事が日本の選手に大きな障害になるとかならともかく、あまり変わりは無いのであれば、プロ野球公式球と国際球の間の距離を縮める努力を何故しないのでしょうか。

野球のルールは妙に厳密なところと大雑把なところがあるスポーツなのはたしかで、内野のダイヤモンドや投球板とホームベースの距離などがきっちり決まっている一方で、外野フェンスまでの距離やマウンドの高さや傾斜、ファールグランドの広さ、芝生の個所などはかなりバラエティに富んでいます。ボールとバットでもバットの規格はかなり厳密だったような記憶があります。

グランドの条件は球場を作り直すのは費用がかかりすぎるのですぐにはどうしようもない点は目をつぶらざるえないとしても、ボールの条件を国際統一規格にしてなんら問題があるのか疑問です。野球を世界競技にしたいという願望があるのなら、ボールの規格の統一にもう少し熱心になっても良いような気がします。

プロ野球の公式球でさえ「飛ぶボール」「飛ばないボール」の差は毎年のように小さな話題になりますが、日米の野球で大きささえ違う現状はおかしいと感じるほうが自然じゃないかと思います。野球も30年前ぐらい前までは国際試合そのものが珍しく、プロなら日米親善野球程度しかありませんでしたが、WBCの今後はともかく、国際試合を発展させる構想があるのなら、まずボールの規格を日米で条件を詰めるべきかと考えます。

日米の力関係からほぼメジャー規格に近いものに決着するのは予想されますが、だからと言って特別日本が屈辱的な譲歩をしたわけでないような気もします。かつてゴルフも「スモール」と「ラージ」の規格が並立し、「ラージ」に統一された経緯があります。「ラージ」になったからと言って、ゴルフの競技が変質したわけではないと思っています。

ロッテのアンダースロー渡辺俊介が国際球の感触に苦労しているというニュースを読んで思った感想でした。