建替え費用3900万円

だそうです。例の耐震偽装マンションです。完璧な二重ローンになるのは確実です。同情はしてもし足りないですが、行政の支援はそんなものですし、そこから先はテコでも動かなかったのは11年前にイヤと言うほど見せ付けられました。

ただし前回(地震)と今回(耐震偽装)の違いは幾つかあります。前回は天災であり、今回は人災です。前回は地方であり、今回は首都のお膝元です。この辺の温度差がどの程度だろうかと思っていましたが、行政支援の根本は変わらないようです。

最近やっと話題になってくれていますが、犯罪被害者への支援についてもう少し真剣に考える事が必要ではないかと思っています。人災でも、たとえば交通事故程度なら、任意保険にさえ加害者が入っていれば最低限の保障は出ます。企業による被害でも、企業が倒産さえしなければそこから保障は出ます。ところが加害者がとても保障が出来る経済状態でないときには、被害者は泣き寝入りです。

人災による被害は被害者に落ち度はありません。ところが被害に対する保障は加害者の経済能力にのみ依存するシステムは、どこか欠陥があると感じるのは異常な感覚でしょうか。今回の加害者であるヒューザーは小嶋社長がいかに豪語しようと倒産必至です。たとえばこれが大手のゼネコンであれば補償があったことを思えば、その落差に割り切れない思いを抱くのは当然ではないでしょうか。

これからはマンションを買うときでも、なんらかの欠陥があったとしても、これを保障できて倒産しない会社の物件を選ぶ事も必要条件になるかもしれません。他の商品もそうでしょう。松下の欠陥温風器の回収が問題になっていましたが、これも松下だから保障できるのであって、もっと零細な会社の製品ならどうしようもなかったと考えます。三菱自動車の件も同様で、あれが光岡自動車なら即倒産、保障も改修も無い事ぐらいは自明の事です。

そんな事を考えながら自分が使っているPCを見れば、eMachines製。これが火を噴いて火事を起しても、保障は当てに出来ないだろうなと書きながら考え込んでしまった今朝でした。