渋茶のアカネ:あとがき

 写真家の世界を描いてはいますが、あれは完全なフィクションです。そりゃ、見たことも聞いたこともないからです。唯一の手がかりは旧友が写真でメシを食ってて、

    「写真はシャッター押すだけで撮れるから競争が激しくて」
 この言葉を想像力だけで広げた代物です。ステレオ・タイプの誇張もありますが、その辺はフィクションということで。

 アカネがとりあえずのヒロインですが、作品の後半になるまで容姿に関しては決まっていませんでした。問題の焦点は実は可愛いのか、そうでないかです。書きながら揺れ動いたのですか、女神がその能力を発揮するシーンの小道具に使ったので、ああいう感じになっています。

 そうそうシオリのキャラも姉御肌で決め打ちです。これまでの作品との一貫性の問題はありましたが、これまでは内面からのシオリ像でしたから、外面からはこう見えるでさほど矛盾していないはずです。