昨日ひょいと出したホンダ1300が妙に懐かしくなったので思い出話です。それこそ半世紀以上前の話ですから記憶も曖昧かつ断片的なのはご容赦ください。それとホンダ1300の思い出と題しながら、スキーの思い出になっているのは笑っておいてください。
叔父(叔母の夫です)は当時新婚だったのですが、甥である私を良くスキーに連れて行ってくれました。あれも今から思い返すとスキーに行くダシに使われた気がしています。スキーに連れて行ってもらったのは感謝していますが、ほったらかしでちっとも上達しなかったからです。(運動センスは棚に上げさせて頂きます)
ある年のスキーでしたが、この時は叔父の友だちのクルマで行くことになりました。これも理由がありまして叔父のクルマはベレット1600GTだったのです。これも今から思っても珍しいクルマで、なんと逆輸入車の左ハンドル。メーターなんてマイル表示です。
そんなものどこから手に入れたかは謎ですが、かなり傷んでまして、床から路面が見える状態でした。それ以外にもあれこれ不調もあってスキーには無理ぐらいの判断だったと思っています。
でもって叔父の友だちのクルマがホンダ1300。たぶんですがクーペ7Sだと思います。ヘッドライトに見覚えがあるからです。このスキー旅行のために買ったとか話していましたが、ダッシュボードに20万円也の領収書が転がっていました。今とは物価が違うので一概には言えませんが子ども心に、
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こんな安いクルマで大丈夫かいな?
というかクルマの駆動輪と言われてもピンと来ず、言うまでもないですが前輪駆動が雪道に強いと言われても、どう強いのか理解の範囲を超えていました。
この時は信州に行ったのですが、どうやってスキー宿までたどりついたのかも謎です。謎と言うよりあんなとこまで、良く行けたものかぐらいです。wikiでも確認したのですが、あの頃の中央道は多治見ICまでなんです。そこからは下道になりますが、なんとなんと向かったのが野沢温泉だったのです。
スキーよりクルマの話をしないといけないのですが、到着したのは夜中の2時とか3時レベルだったはずで、その時に叔父たちはクルマを適当に駐車していたようです。夜中だったので宿の駐車場がどこかわからなかったぐらいです。
翌朝になってクルマを動かしに行ったのですが、待てど暮らせど帰って来ないどころか、宿から呼び出される事になります。起こったトラブルは2つでして、まずバッテリーが上がってエンジンがかかりませんでした。
これぐらいは当時のスキーヤーは準備していたようで、なんと新しいバッテリーを持参しており交換しています。そこから宿の駐車場に向かったのですが、途中で轍に入り込んでしまい、クルマを押す要員として動員された次第です。最後はジープみたいなものにワイヤーで引っ張り上げてもらってました。
でもってあんだけ苦心惨憺して野沢温泉に行ってるのに翌日は斑尾高原に移動だったのです。これまた夜間移動になりアイスバーンに苦戦しながらの到着です。その夜はかなり雪が降っていましたが、翌朝は晴れて良かったのは良かったです。
ここからですが帰宅です。そうなんです遥々野沢温泉やら斑尾高原まで遠征しているのに二泊三日のスケジュールだったのです。ずっと記憶を思い返しているのですが、そうだったはずです。ひょっとしたらもう一泊したのかもしれませんが記憶の彼方です。
そしたら、また駐車場に呼び出されたのです。今度はクルマが雪に埋まってしまったから、掘り出すのを手伝ってくれでした。幸いエンジンはかかってくれたのですが、わずかに覚えているのはフロントガラスがガチガチに凍り付き、しばらくはサイドミラーを開けてそこから首を出して運転していました。
叔父も若かったですから、これだけの無茶をしたというか、当時のスキーヤー感覚がそうだったのかは私にはわかりません。今となれば懐かしい話ですが、これが私のホンダ1300の思い出になります。
ちゃんと走ってましたよ。たぶんですが・・・家に帰りついたのが何時だったのかは完全に記憶の彼方になっています。