・・・数日後に例の旧友から電話。
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「プロポーズしたんだって」
「うん」
「むちゃくちゃビックリしたわ」
「だってなんかアクションしないと手遅れになるって言うたやん」
「そりゃ、言うたけど、私は恋人のステップをトットと進めろって言うただけで、ステップを飛ばせって言うたつもりないで」
「は、ステップって?」
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「それやったら、そうって言うてくれたら良かったのに」
「そんなもん、わからん方が鈍すぎるやろ。だから前の時にもいうたやん、コトリちゃんは天使じゃなくて普通の女の子だって」
ところが、ところが出て来たのは恋人ステップを全部踏み飛ばしてのプロポーズ。不意打ちも度が過ぎたってところです。ただ前の彼氏はそれなりに長く付き合ってはいたものの、結婚の話は出て来ず、乗っても来ずで、それが前の彼氏への不満だった点の一つだったようで素直に感動してくれたようです。一つ間違えば討ち死にだった思うと冷や汗タラタラですが結果オーライとはこのことです。信長は桶狭間の教訓を後に活かしましたが、私は別に活かす必要はありません。だって次はあり得ないからです。今日は待ちに待った祝杯です。
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「マスター、チェリー・ブロッサムを作って」
「祝杯ですか?」
「そう、本当の意味での祝杯」
「おめでとうございます。では、お二人にプレゼントさせて頂きます」