アップサイドってなんだ?

たぶん英文では「upside」になるはずで辞書的には、

  1. 上側,上部,上方 (米)(悪い状況のうちの)よい面,(せめてもの)救い,利点
  2. (値段などの)上昇傾向.

ごく素直に「上側」とまず訳します。個人的に有名な使い方は「upside down」で「逆さま」とか「乱雑」てな使い方をします。これぐらいは知っているのですが、ツイッターより

別に自分は知的に卓越してるから他人がバカに見えるという話じゃないんですよ、間違えないでね。眼が遠くまで見えるとか、遠くの音が聴こえるとけ、犬みたいに嗅覚が利くというのと同じで、ただ「バカ」が一発で分かるというだけの、まるで汎用性のない能力なんです。
本格的に壊れてきたな。こういうの見るともうこの人はアップサイドな(ry


はて? 肯定的なニュアンスでアップサイドを使っているとは思えません。どうも否定的なニュアンスです。米語ニュアンスの「(悪い状況のうちの)よい面,(せめてもの)救い,利点 」とも違う気がします。どうもネット用語もしくは2ch用語、あるいはツイッター用語的な別の意味が含まれている気がします。そう考えてググってみたのですが私の検索能力では引っかかってきません。わからないと言うのは気色悪いので、他の使用例を探すと、

非公式RTをして著名アカウント()をいちゃもんをつけるのは、アップサイドのない人の数少ない生き甲斐の一つだが、それは、その人の精神安定のためのリハビリのために、自分自身の評価を犠牲にしているにすぎない自傷行為なので、無視するのがその人のためには一番良いと思います
たしかにこういうこと言い出したら、この人はもうアップサイドないんやろかと思ってしまうな


これを読むと必ずしも否定的とは言えない気がしてきました。どうも元は肯定的な表現であるのだろうぐらいが推察されます。どう言えば良いか微妙なんですがアップサイドは
  1. 上昇志向
  2. 社会的・知的な意味で上位にいる者
  3. 人生の勝ち組
この程度の意味合いがあり、ここから用法として拡大と言うか捻れている感じがします。つまりアップサイドにいると自負している者が行った言動が批判的に評価され、「アイツはアップサイドじゃない」と見なされ、そこから「アップサイド」にネガティブな色合いが付加され始めているぐらいでしょうか。ただ意味的に元の肯定的ものも残っており、シチュエーションによって使い分けられているぐらいです。う〜ん、我ながら自信がありません。もう少し用法を見てみたいところです。そこでこのtogetterですが、なんか読んでると悔しいのですが、コメントを寄せている人はアップサイドの裏も表も知っておられる上で発言されています。それは「しゃ〜ない」として、どうも「人生のアップサイド」てなものがどこかにあったらしい事だけはわかります。これが話題になって使われ始めている「らしい」です。主義として理解が生煮えの言葉は使わないようにしていますが、色んな言葉が飛び出すもんだと感心しています。まあ定着するかどうかはこれからですけどねぇ・・・。