輸入ワクチン使用のための手続き

タイトル名の趣旨のFaxが今朝舞い込んでました。不鮮明な画像で申し訳ないのですが、手許にあるオリジナルの質もそんなものなので御容赦下さい。老眼の来襲に悩み始めている者にとって少々辛いFaxです。

読んでみて苦笑いしか出て来ないのですが、まず冒頭のほうに、

厚生労働省から一般成人への新型インフルエンザワクチン接種を想定して、輸入ワクチンの取扱希望調査を実施するように依頼がありました。

何の調査だろうと言うところですが、とりあえず期限は、

1月22日(金)までに、

新型ワクチン関連の報告期限としては「異例」の長さです。その下に具体的な説明が書かれているのですが、

  1. 期日までにご連絡がない場合は、輸入ワクチンの希望がないものとします。
  2. 接種希望者の増加等により、輸入ワクチンが必要となった場合は、1月22日以降も随時、受付を行ないます。
  3. 国の通知によると、被接種者は、優先対象者及び一般成人ともに、接種するワクチン(国産ワクチン、輸入ワクチンの種類)を選択できるとされています。
  4. 輸入ワクチンは国産に比べ、用法・容量が異なり、包装単位も大きくなっています。
  5. 輸入ワクチンを希望する施設に対しては、別途、希望数量調査票をお送りします。

9900万人分もある輸入ワクチンですが、それでも希望調査に基いた配給システムを堅持する方針であるらしい事がわかります。ここで気になるのは、

    包装単位も大きくなっています
どれだけ大きくなっているかも記載されており、

現在予定されているワクチンの包装形態

  1. アレバンリックス(H1N1)筋注(グラクソ・スミスクライン社製)


    • 50回投与分(2.5ml×5バイアル)包装


  2. 乳濁細胞培養A型インフルエンザHAワクチンH1N1「ノバルティス」筋注用


    • 170回投与分(6ml×10バイアル)包装
    • 17回投与分(6ml×1バイアル)包装

どうもですがGSKの方は10回分のバイアルを5本で1パックが最小単位で、ノバルティスの方は17回分のバイアルを1本ないし10本パックのチョイスが医療機関に許されているようです。つまり最小単位で買おうと思っても、ノバルティスの17回分か、GSKの1バイアルは10回分でもパックとしては50回分を買うかの選択しかないことになります。いや〜、なかなかのものです。

ノバルティスの17回分はさらに優れもので、保存可能期間として、

初回の薬液吸入後 6時間

ほほぉ、と感心してしまいした。ついでに言えば1本パックと10本パックの比率ですが、

一部、1箱バイアルあり。

主力は10本入りの170回分と受け取れそうな記載です。うちのような零細診療所では、とても取り扱えそうに無いのが感想です。それとこれもお決まりですが、恒例の通り、卸価格は不明です。接種することにし、購入希望を出してからおもむろに公表してくれる段取りと思われます。容量・用法が変わっても接種価格が変わるとは想像し難いところですから、開けてビックリ玉手箱の世界は、これもまたお約束でしょうか。


もう一つ、これも地域差や接種要領の解釈、各種通達・事務連絡が入り混じっていた医療従事者への新型ワクチン接種です。読みながらこれも苦笑するしかなかったのですが、

 医療従事者(優先接種対象者に限る)へのワクチン接種について、ワクチン供給量が接種希望者より少なかったことにより、県内の新型インフルエンザワクチン流通状況等を踏まえ、医療従事者(優先接種対象者に限る)用ワクチンを順次追加供給することとしました。

なんだかなぁ、と思ってしまう今朝でした。