学会を作ろう2

学会を作ろうという案はアイデアとして我ながら悪くないのですが、実際に造るとなれば、その事務的手続きの煩雑さ、学会員募集の手間暇など、個人の努力の範疇を越えています。もちろん本部設立や、組織運営をどうするかなど、少し考えただけでも眩暈がくらくらしそうです。子供の遊びじゃないのですから、「この指止まれ」でわっと出来上がるものではないので頭が痛いところです。

昨日のエントリーに「既製の学会でそれに近いものはないのか」と言うコメントがありました。これはGood ideaです。そのものズバリでなくとも近い路線のものなら、そこに参加して運動すると言うのは悪くありません。それともしあったとしてもおそらく小さな学会でしょうから、そこに大挙して加盟すれば運営の実権は容易に掌握できます。

と言うわけで日本医学会のHPの分科会一覧のページを眺めてみました。改めて見るとたくさん学会はあるのですね。たくさんあるのですが、まずズバリはなさそうですね。近いものもなかなか見当たりません。字面だけ見ると法医学なんて近そうですが、あの学会は別物だという事は医者なら良く知っています。公衆衛生も遠すぎますし、職業・災害医学会もピントが外れているような気がします。

ピントが外れていそうですが、それなりに一番近そうなのはそれでも日本職業・災害医学会のような気はします。私は良く知らない学会なのですが、活動内容を調べようと思ったら、なんと今時HPもない学会でした。役員さんの肩書きを眺めていると、ズラリと労災病院の医者ばかりなので、学会名と合わせると労災関係の学会のようです。

う〜んアイデアは秀逸なんですが、既製の学会には相応しいのがどうも無さそうです。ひょっとしたら日本医学会に未加盟の学会があるかもしれませんが、そこまでは調べようがありませんし、そこまでマイナーなら活動しても、活動がマイナーすぎるような気がします。

そうなると選択枝は2つ、一つは困難を踏み越えて新設すること。新設のメリットは設立できればそのものズバリの活動をすぐにでも始めれる事です。もう一つは今の医療界の現状に憂慮を抱いている医者が大挙してマイナー学会に参加し、学会を乗っ取って活動を無理やり医療事故防止学にしてしまうことです。この方法は組織の母体が出来ていますので、設立の煩わしさが省略できますが、今までその学会に参加していた会員たちにとってはいい迷惑の難点があります。

どうもいけませんね。完全に机上の空案を弄んでいる気がします。それでも現在の情勢で御用第3者機関でもお手盛りで作られた日には、状況はさらに悪くなりそうだと思います。なんとか今の医者の怒りのパワーを、うまくまとめて吸収してくれる受け皿ができれば良いのですが、なにかうまい手はないものでしょうかね。