今朝のビッグニュースの事故調第三次試案ですが、あんな長いものを即日アップすることは不可能なので、今日は平和な話題でつなぎとします。
ピンクリボン運動なるものがあります。単純にwikipediaから引用しますが、
ピンクリボン(Pink ribbon)とは、乳がんの撲滅、検診の早期受診を啓蒙・推進するために行われる世界規模のキャンペーン、もしくはそのシンボル。
言われてみればピンクのリボンのマークを時々見かけます。この運動主体は、
日本でのピンクリボン運動の主たる活動組織は多数ある。
どうも一つの統括団体が組織しているわけでなく、ピンクリボン運動に自主的に協賛するという形式の広がりである事が分かります。えらく荒っぽい理解ですが今日のところは知識として十分ですから、ここでロハス・メディカルの川口氏の記事を引用します。
乳癌癌検診受診を啓発するピンクリボンキャンペーンというのがある。
私のかつての職場である朝日新聞社が事務局をやっている。
その事務局員が書いていると思われるブログで
患者さんたちを大変憤らせるエントリーがなされ
この3週間ほどプチ炎上状態になっている。
ピンクリボン運動に朝日新聞も参加し事務局を置いている事が分かります。その事務局員がブログを書いており、ある日のエントリーが問題になったことが分かります。どこかと言うとピンクリボンフェスティバルブログと題され、一言メッセージとして、
事務局スタッフがピンクリボンのさまざまな活動をお伝えします
ブログ紹介文にも
事務局スタッフによるブログです。
ついでに言うとこのブログには、
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Official Blog
ここまで書いていますから、ピンクリボンフェスティバルブログの事務局員であると信じても良いでしょうし、嘘を書く理由も見当たりません。もっともチラッと見た範囲では朝日新聞関係者かどうかは分かりませんでしたが、元朝日社員の川口氏が「そうだ」と明記されているので、何らかの根拠のある情報を持ってられると考えます。
問題のエントリーは女性誌とタイトルが銘打たれており短いエントリーです。
2008年3月7日
今日、グラマラスを購入!
乳がん撲滅チャリティとして、カメラマンの蜷川氏が撮影した女性モデル、タレント10人のセミヌード写真が袋とじされています。売り上げの一部が、日本対がん協会「乳がんをなくす ほほえみ基金」などに寄付されます。さすがに、有名人が関わると華やかですね。(写真はとても綺麗でした!)
様々な方法で、乳がんに対して人の意識が向いていけばいいと思いました。
これについてのマスコミ記事は読んだことがあります。やっと探し出したのですが、これは前に読んだものと違いますし、前に読んだものは記憶は曖昧ですが「ピンクリボン云々・・・」があったような気もするのですが、3/7付Asahi.comです。
写真家で映画監督でもある蜷川実花さんが、乳がんの早期発見の重要性などを訴えようと、女優秋吉久美子さんらのセミヌード写真を撮った。この作品を展示する写真展が7日、渋谷区の表参道ヒルズ・R‐STUDIOで始まる。
秋吉さんのほか、タレントの中島知子さん、モデルの平子理沙さんら企画の趣旨に賛同した女性10人が被写体になった。濃いピンクのドレス姿で記者会見に現れた秋吉さんは「検診を受けることで積極的に美しさを守ることが必要」と話した。
撮影時に妊娠9カ月だったという蜷川さんは「撮りながら、女性の美しさを実感、健康って大切だと思った。忙しいとつい検査を後回しにしがち。でもこの写真で『行かなきゃね』と思ってもらえたら」と、検診などを呼びかけた。
乳がん撲滅を進めるピンクリボン運動の一環で、ファッション誌「グラマラス」(講談社)が創刊3周年記念として企画。7日発売の4月号には蜷川さん撮影の特別付録がつく。同号の売り上げの一部は、日本対がん協会「乳がんをなくすほほえみ基金」に寄付し、検診車の購入費用などに充てられる。
記事を読んだ正直な感想ですが、ピンクリボン運動はもっとお堅い真面目な運動と思っていましたので、そこに女性のセミヌードの取り合わせはミスマッチと感じました。もっとも、ひょっとしたらそういう何でもありの運動なのか、それとも時代がそういう行為も「普通」と違和感なく受け入れるようになったのかとも思いなおし、それ以上は深く詮索せずに「ふ〜ん」と思っただけだったのは白状しておきます。
それとグラマラスなる雑誌も知りません。名前からしてプレイボーイやペントハウス系を連想させますし、
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女性モデル、タレント10人のセミヌード写真が袋とじ
少し話が前後しますが、Asahi.com記事にある
この日本対がん協会ですが、日本対がん協会についてしての紹介文中に、朝日新聞社が創立80周年の記念事業として支援し、創立の運びになりました。
もちろん朝日新聞がこういう事業を行う事は良い事なんですが、あきらかに朝日新聞の関連事業であることは明らかです。少し事実関係を整理すれば、
- ピンリボンフェスティバルなるピンクリボン運動協賛事業の事務局が朝日新聞にある
- Official Blogとして「ピンリボンフェスティバル」があり、そこの事務局員が書いている
- ピンクリボン運動の一環として有名人のセミヌード写真がオマケについたグラマラスなる男性誌が売られた
- この事をピンクリボン運動に協賛しているAsahi.comが報じた
- この時のグラマラスの売り上げの一部が日本対がん協会に寄付された
- Official Blogに提灯エントリーが書かれる
- 日本対がん協会は朝日新聞社の事業である。
また、Yahoo! JAPAN、asahi.comといった日本を代表するポータルサイト、ニュースサイトで広くピンクリボン運動が紹介されている。
クドクドと書いてますが、事実関係を集めると朝日新聞が主体となり、ピンクリボン運動の一環として有名人セミヌード企画を行なった疑いが濃厚であると考えられます。これに対し乳癌患者を中心に抗議が殺到します。とりあえず上記のOfficial Blogに対するコメントが44個です。様々な表現がありますが、簡潔に要約すれば、
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ふざけるな!
多くの方から、コメントを頂きました。
私の不用意な文章で、多くの方に不快な思いをさせてしまったこと心よりお詫び申し上げます。
皆様のご意見は真摯に受け止めたいと存じます。
本当に申し訳ありませんでした。
朝のワイドショーを見て
様々なやり方があるのだなあ
出版社らしく華やかだなあ・・と深く考えずに、発信しました。お恥ずかしい限りです。
また、質問がございましたが、今回のグラマラスさんの企画とフェスティバル事務局とは無関係でございます。(連携もしておりません)
皆様読まれたらお分かりになるかと思いますが、こんな釈明で了解されるはずもなく、前回を上回る150個のコメントが押し寄せています。ここでの釈明のポイントは、
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個人的な感想で、
- 1月:1回
- 2月:3回
- 3月:2回
- 4月:1回
そんな中で146個のうち唯一「事務局」名乗るところからの反論は、
問い合わせをしましたところ、フェスティバルマークをサイトで使用しているグラマラスボランティアとグラマラスさんとは関係がありませんでした。ですので、グラマラスボランティアというサイトに対しては、引き続き、問い合わせをさせていただきます。ご報告まで。
あまりといえばあまりな白々しさを感じずにはおられません。ちなみに「問い合わせ」の報告は私の見る限りありません。ピンクリボン運動は上記したとおり自主的に協賛する運動形式のため、極論すれば誰でも自由に参加できると解釈できそうです。ですからこの事務局氏の言うとおり
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グラマラスボランティアなる協賛団体が勝手にやった
ここにあるピンクリボンマークはフェスティバルのマークで朝日新聞社が著作権をもっています。公的な団体さんには、申請書をご提出いただき承諾書をお渡しして、お使いいただいております。また、協賛企業や支援団体さんにも同様に、営利目的でなく「伝えるために」使っていただくためであれば、申請書を出していただいて使っていただいております。
これも弁明としては
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ピンクリボン運動のリボンマーク自体は運動に参加すれば自由に使うことが可能で、フェスティバルのリボンデザインは朝日新聞社が著作権を持っているが、ほんの少しだけデザインを変えれば類似のマークは自由に使える。だからグラマラスとは無関係である。
朝日サイドの強弁も整理すると、
- セミヌード企画はグラマラスとグラマラスボランティアが独自に行ったものであり朝日サイドと無関係
- 記事はニュースバリューがあると判断したから報道しただけ
- Official Blogのエントリーは単に事務局員の個人的感想
- 日本対がん協会への寄付もグラマラスが勝手にやったもの
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取材段階では素晴らしい行為と判断し報道しましたが、結果として乳癌患者の皆様に不快の念を与え申し訳ありません。ただしグラマラスと当社はまったく関係がありませんので誤解無い様に御理解お願いします。