Yahooでも取り上げられた1/16付CBニュースが話題になっています。経過は単純で、
- CBニュースがある医療報道が行なわれた
- 短時間のうちにそのうち一部が削除された
今日問題にしたいのは削除された部分です。削除されたのは記事全体で言うと最終段落に当たり、構成にもよりますが結論的な部分が書かれる事が多いところです。削除された理由については中間管理職様のところにCB記者の熊田梨恵氏がコメントを寄せられています。一部を引用させて頂きますが、
ただ、これまでCBには医療団体や患者団体、公的団体
また個人のお立場としてなど、さまざまな立場の方から
クレームやご意見を頂戴していることは事実です。
それに対して、責任者なり、執筆者本人なりが
対応させて頂いていると思います。
(「思います」と書いたのは、会社にご意見をいただいた場合は
窓口が一括されており、そこから必要に応じて個別に
振られているので、私には、私に来ているご意見以外への対応は
見えていないためです)
ご意見を下さるそれぞれの方(もしくは団体)は、それぞれの方法で
表明して下さっています。
その手段については、その方(団体)が
お考えの上で取られている方法だと、私は理解しております。
またこうともコメントされています。
恐れ入りますが、弊社の場合、
医師の方々からクレームを頂戴することもよくあります。
恥ずかしながら、私の記事に関してもございます。
ただ、その場合、ケースバイケースではございますが、
様々なことを勘案し、事実確認などをした上で、修正しております。
熊田記者の主張は
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クレームがあって対応したが、これはクレームされた相手によって対応が変わるものではなく、誰であっても正当な事由があれば柔軟に対応し、必要があれば削除や訂正を行なっている。
そうなると気になるのは削除された部分がどういう内容なのかです。これを読まないと話が進みません。
同書の「あとがき」によると、中央社会保険医療協議会で委員を務めている勝村久司氏(連合「患者本位の医療を確立する連絡会」委員)が、著者に「誹謗中傷の本書かへん?」と電話で依頼したという。
勝村氏は、陣痛促進剤の事故で長女を亡くした京都府の高校教師で、患者や遺族の立場から幅広く活動している。公的な立場にあるだけに、「遺族への誹謗中傷」に対して反論するよりもむしろ、医師と患者との信頼関係を回復する方向に目を向けることはできないものか。
ここにある「同書」とは鳥集徹氏の本です。削除された文章の構成は、
- 鳥集徹氏が本を書かれるときに、勝村久司氏から執筆を依頼する電話があったと鳥集徹氏の本の「あとがき」にあった
- 勝村久司氏は公的な立場にある方なので、反論ではなく医師と患者の信頼関係を回復する方に動くべきではないか
- 中央社会保険医療協議会委員
- 連合「患者本位の医療を確立する連絡会」委員
- 京都府の高校教師
厚生労働大臣は、第六項に規定する委員が心身の故障のため職務の執行ができないと認める場合又は同項に規定する委員に職務上の義務違反その他委員たるに適しない非行があると認める場合においては、両議院の同意を得て、これを罷免することができる。
ここに書いてある
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職務上の義務違反その他委員たるに適しない非行
「遺族への誹謗中傷」に対して反論するよりもむしろ、医師と患者との信頼関係を回復する方向に目を向けることはできないものか。
この程度の提言を行なっても差し支えないとは感じます。たとえば「こういう反論は大いに推奨される」となれば非常な違和感を感じます。私の読む限り、後段部分は中央社会保険医療協議会委員という公的な立場にある者への、提言と言うか忠告として許容される範囲のもののように感じます。まずこの程度の提言が原因ではないとしても良いかと思います。
そうなると難しいのですが、ひょっとしたら前段部分に問題があったのかも知れません。再掲すると、
同書の「あとがき」によると、中央社会保険医療協議会で委員を務めている勝村久司氏(連合「患者本位の医療を確立する連絡会」委員)が、著者に「誹謗中傷の本書かへん?」と電話で依頼したという。
この
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著者に「誹謗中傷の本書かへん?」と電話で依頼
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著者に「誹謗中傷の本書かへん?」と電話で依頼
ネットで根拠を探していたのですが、ウィンウィンジャーナル No.14(2009.1.16)なるものがあります。これは、
転送は歓迎します。内容の無断引用・転載は禁止します
こういう注釈が冒頭に挙げられているので直接の引用は避けますが、その内容の中に鳥集氏が本を書く動機の一つが紹介され、勝村氏の発言内容は掲載されていませんが、なんらかのやり取りはあった事実が本の「あとがき」に存在する事を示唆しています。私は本を購入していませんので、これ以上の確認が出来ません。当ブログの読者の中にも読まれた方はおられるようですから、宜しければ確認の上、情報頂ければ幸いです。
それとですが、もし「あとがき」に
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著者に「誹謗中傷の本書かへん?」と電話で依頼
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「遺族への誹謗中傷」に対して反論するよりもむしろ、医師と患者との信頼関係を回復する方向に目を向けることはできないものか。
最後に皆様くれぐれも御注意頂きたいのですが、CBの熊田記者のコメントにも「誰かから」のクレームである事を示唆する記載はありますが、具体的に名前を挙げられておりません。もちろん記事の内容は勝村久司氏についてのものであり、勝村久司氏本人がクレームを行った可能性が高い事は状況から否定できるものではありませんが、他の方もしくはいずれかの団体である可能性もあります。明確な根拠も無しにクレームを付けたのが勝村久司氏であると断定すれば、「誹謗中傷」に該当する危険性が出て来ます。よろしくお願いします。