助産婦石村研究2

助産婦石村」としていますが、これは石村あさ子氏を貶めているわけではなく、石村氏が経営する助産所の屋号ですから誤解無い様にお願いします。この話題も執拗ですが、新たな情報が幾つか確認できましたので報告とさせて頂きます。


嘱託医の存在

嘱託医の存在とその診察がはっきり確認できるもっとも古かったものは、N・H・K -ニッポンの・働く・かあちゃんのブログの2004.9.13付妊婦検診(7ヶ月:26週)で、

「う〜ん、これ...この*ぽっこり*してるやつだと思うんだけど。
今度佐々木先生(提携している産婦人科の先生)とこでちゃんと見てもらおうね」

でもって同じブログの2005.1.18付1ヶ月検診に、

  • 石村先生の嘱託医である、両国の川越クリニックの佐々木先生のところへ。
  • ちなみに佐々木先生は茨城県守谷市にある総合守谷第一病院の副院長・産婦人科部長先生だそうで。

「両国の川越クリニック」とは「ホームケアクリニック川越」になります。これ以前となると間接証拠になりますが、助産婦石村は平成9年(1997年)開業です。1998年の母性衛生 39巻 3号 目次に賛育会病院産婦人科の肩書きで佐々木純一氏が「病院と開業助産婦との連携システム」を投稿しています。さらにいのちジャーナル1999,2 目次(月刊第13号、通巻55号)に、

満足のゆくお産を求めて(4)変わる病院
 −こんな手があったのか!「安全」と「暖かさ」を結ぶ賛育会病院の試み(田中文世)
 −佐々木純一さん(産婦人科部長)に聞く:医者は開業助産婦への偏見を捨てなきゃ(田中文世)
 −石村あさ子さん(開業助産婦)に聞く:妊婦さんの事情を汲んでくれるのが嬉しい(田中文世)
 −子どもの薬物中毒・自殺にお産が影響?(大谷明希)

これらから佐々木氏は助産婦石村開業時から嘱託医としておられた可能性は高いと考えます。佐々木氏がいつまで賛育会病院におられたかの確証はありませんが、佐々木氏が賛育会病院の肩書きでペーパーを書いた記録をCiNiiで確認すると最終が2000.9.22です。

助産婦石村の旧HPの記録では2001.8.16までは賛育会病院での「オープンシステム」との連携を謳っていますが、2001.12.5にはこの記載が消えています。どうもこの頃に佐々木氏は賛育会病院から離れた可能性があります。ただ佐々木氏は総合守屋第一病院の肩書きでの発表は1996年頃から続いており、賛育会病院とは兼務であったようです。


5月の騒動情報

あれこれ調べたのですが、やはり発端はnicioka氏の東京都助産師会への質問メイルであったとして良さそうです。nicioka氏が質問メイルを出したのが5/9でウェブに公開したのが5/12です。その直後から反応がそれなりにあったようで、これに対しての動きが5月騒動になります。

ここでnicioka氏が指摘のために引用したのは「助産師として地域に貢献」です。ただその時に「奇蹟によって安産と家庭円満」も同時に掘り起こされたとしても良さそうです。この動きに対して石村氏宛てにアドバイス・メイルが送られています。内容としては「あれはチト拙いのではないか」ぐらいです。それに反応して修正されたのが7/5バージョンであったようで、これに対しても

  1. E型肝炎の記載のままであるが、これはHBe抗原陽性の間違いではないか
  2. 石村氏が医学的に肝炎感染を起こさなかった記載が無い
この程度の内容のさらなるアドバイス・メイルがあります。詳細な内容については、公開できない事情は御理解下さい。「E型肝炎」については、NATROM様のエントリーより、もう少し丁寧に医療者なら誰でも判る程度の内容ぐらいに推測していただけば宜しいかと存じます。いずれも複数のメイルがあったようですが、さらなる反応については頑なであったとされます。いずれも5月のお話です。

ここから確認できる事として、石村氏のブログは5/21時点で「E抗原(+)の妊婦」と言う表現を使っていますが、これはHBe抗原(+)ではなく、あくまでもE型肝炎抗原(+)であるとしていた事です。その証拠としてE型肝炎の記載が訂正されるのは、7/8バージョンになってからになります。E型肝炎についてはNATROM様も5/21に指摘していますが、これを読んでいない、もしくはNATROM様が間違っているとして無視したと考えられます。アドバイス・メイルについても同様です。

さてここでなんですが、5/21付の石村氏の反論ないし釈明ブログの論点ですが、肝炎がB型であるかE型であるかには重点を置いていません。これは神霊教HPの「奇蹟によって安産と家庭円満」の訂正を見ても良くわかります。重点を置いたのは自宅分娩でなく、医師の監督の下での病院分娩であったです。これの強調が第一で、次に強調しているのは常に医療機関との連携を行なっているです。とくに2004年の助産師業務ガイドライン施行後は遵守しているです。

石村氏の訂正意図は7/5バージョンを見れば十分に確認できます。


7月騒動

琴子の母様が「奇蹟によって安産と家庭円満」を公開したのが7/5です。琴子の母様のブログはとくに助産師界への影響力が強いものです。相当早期に石村氏は琴子の母様のエントリー内容を把握していたのは間違いありません。ここでどういう理由か不明ですが、突然5月騒動では認めなかったB型肝炎説を全面的に受け入れ、さらに罹患しなかった医学的事実を追加します。反応の早さは7/5に琴子の母様がエントリーを公開してから、わずか3日後の7/8バージョンでは訂正が終了していることが確認できます。

そして7月騒動の異様さは、訂正だけではなくHatenaに誹謗中傷・名誉毀損を理由にしての削除要請まで行っている点に尽きます。ここの理解が非常に難しいところです。なぜそこまで動いたかです。推理としては、動くだけの強い理由があったとしか考えられません。言い方を変えると、どうしても削除してしまいたい内容を含んでいたです。一体どこがになります。「奇蹟によって安産と家庭円満」の訂正点を再掲します。

5/15魚拓 7/5魚拓 7/8魚拓
・E型肝炎抗原プラス(劇症肝炎)
・E型肝炎がほぼうつらない抗体
・E型肝炎抗原プラス
・E型肝炎がほぼうつらない抗体
B型肝炎
B型肝炎のHBe抗原がHBe抗体
5/15と7/5は同じだが7/8には追加があった → 私は、この分娩を扱った3か月後、6か月後と、毎年肝機能を含めた定期検診を行っていますが、異常はありません。
5/15と7/5は同じだが7/8には削除があった → はじめは病院の指示を受けていたのですけど、開業してから5年たって病院からの連携も離れました。だから言うんです、病院に頼らなくてもいいお産ができますよって。


3点のうち上2点は肝炎妊婦の肝炎が何であったかです。ここはとりあえず問題としては小さいと思われます。医学的には5月時点から問題にされていますが、7月騒動とは基本的に関係ありません。琴子の母様はNATROM様との重複を避けるつもりであったのか、B型肝炎問題は記載していません。そうなると「奇蹟によって安産と家庭円満」から削除され、琴子の母様が新たに取り上げた部分である。
    はじめは病院の指示を受けていたのですけど、開業してから5年たって病院からの連携も離れました。だから言うんです、病院に頼らなくてもいいお産ができますよって。
ここが何らかの理由により伏せる必要性が生じたとしか考えられません。


その他の事情がありそうな

7/8バージョンで削除された部分は石村氏にとって非常に拙い部分であるのだけはわかります。直接的には、5/21の石村氏のブログにある、

  • 中には妊娠中やお産の最中に異常事態が発生したり、持病があるハイリスク妊娠等もあり、このような場合は、勿論、病院に搬送したり、連携をしたりして対処します。


  • 助産所も、当時から二次救急指定病院と連携しており、又、当時はオープンシステム(分娩は病院で行い、これに立ち合って補助すること)も行っておりました。


  • 当時は、助産師も、オープンシステム等の利用により、リスクのあるお産でも、その依頼により、医師主導の下、病院での立ち合いなどすることもあったと思いますが、やはり、心身の負担も大きいものでした、平成16年に助産所業務ガイドラインが制定されてからは、病院で立ち会うこともなくなっていると思います。

この辺の主張との微妙な相違です。ただここにあげた3点は、どうとでも取れるもので、私はさしての問題点と思いません。むしろ、

言うまでもなく、安全な家庭出産を行うためには、嘱託医療機関や周産期医療ネットワークの緊急搬送機関との連携(関係)が非常に大切であり、私も病院や医療機関に助けて頂きながら、お産のお手伝いができておりますことを心より感謝しております。

こことの相違の様な気がします。5/21時点で医療機関との連携を強調しているのに、「奇蹟によって安産と家庭円満」では連携を否定しているです。確かにそれなりに問題でしょうが、「奇蹟によって安産と家庭円満」は2007年まで記載が遡れますから、当時と今では「違う」ぐらいで済ませても良さそうなレベルと感じないでもありません。

そうなるとこれが済ませられない理由が石村氏に出てきたとなります。石村氏は2008年当時でも江東区助産師会の副会長です。この江東区助産師会は所属する助産所が3ヶ所と言う規模のものです。会員数も集合写真で確認する限り20人程度のものです。そういうところの副会長程度は年功序列ですぐに回って来る程度のものです。

ところが石村氏はその後に出世されて、区助産師会から都助産師会に上られています。医師会と同じ感覚かどうかは実感がありませんが、区レベルは役職と言っても年功序列の回り持ち感覚が強いですが、都(神戸なら市、もしくは県)レベルは熱心な人の選抜になります。平たく言えば本気で役職に就きたい人の競争の場になると言う事です。

それとこれは医師会も助産師会もあんまり変わらないと想像していますが、都道府県レベルでも会員数の大きいところの発言権が強くなります。頂点の日本の会長を目指すのなら東京都会長になるのは大きなステップです。もちろん東京都の会長がすべて日本の会長になるわけではありませんが、他の道府県よりも日本の会長の椅子が近いです。言い換えれば東京都の会長になり、本人に上を目指す意思がしっかりあれば、それはそれなりに容易であるです。



私の推理が何を言いたいのか判って頂けたでしょうか。どんな組織でもトップを目指した時に、やはり競争相手が出現します。たとえ表面上は穏やかな禅譲に見えても、禅譲に至るまでに水面下で権力闘争が繰り広げられます。そういう時の十分条件として、経歴のクリアさは求められます。そこに弱点があれば猛烈に突付かれるのは、たとえばアメリカ大統領選を見れば判りやすいところです。

ケネディ兄弟の3番目であるエドワード・ケネディも期待された政治家の1人でした。実際に大統領の座についたジョンや、大統領の座を目前にして暗殺されたロバートの後継者であるとして大きく期待されていました。しかしエドワードにはチャパキディック事件と言うスキャンダルがあり、ついに大統領の座まで近づく事が出来なかったです。

エドワード・ケネディの話はスケールが大きすぎますが、上を目指すために経歴のロンダリングはしばしば行われます。ライバルに隙を見せないために必要なものです。この一環が琴子の母様事件ではなかろうかと言う事です。


ただこの推理もかなりの無理がありまして、それだけのウィークポイントを7/5に琴子の母様に指摘されるまで気がつかなかったのだろうかです。5月騒動の時点で気がつく機会は十分にあったはずです。しかし5月騒動の時点では見逃しています。もし5月騒動の時点で訂正していれば、それで終っていた話になったかもしれないのにです。

そこの論理的な説明が出来ないのが悔しい点です。あえて憶測すれば、5月騒動を発端として何らかの内部の動きが起こったのかもしれません。外向きには見えない動きが、内向きの事情で温度が高まったです。つまりそこまでの強硬姿勢を見せる必要性が生じたです。もしそうであれば、琴子の母様は完全にトバッチリになるのですが・・・。