よく勉強させて頂いている琴子の母様の助産院は安全?がプライベートモードになり読めなくっているとの情報が飛び込みました。毎日欠かさずと言うほどではありませんが、先週の始めにも訪問した怪しい記憶があるので、週の半ばぐらいじゃないかと推測します。琴子の母様はFC2ブログ時代にも助産師関係者とトラブルがありHatenaに引っ越した経緯があるので、どうだろうと心配しておりました。
琴子の母様はツイッターもされており、そこから情報がまず入手できました。連番ツイートを紹介します。
Date | Tweet |
7/28 0:05 | 1)このたび、下記のはてなダイアリー記事および記事へのコメントに、実名が掲載された上で、信仰を理由に危険な助産行為をしているという事実無根の誹謗中傷がなされ、名誉・信用を毀損しているとしてI様(註:実際は実名)より削除申立がありました。 http://d.hatena.ne.jp/jyosanin/20120705/1341445502 … |
7/28 0:06 | 2)記事内に記載されている情報のうち、そのため、削除に関するご意見を伺いましたが、規定の7日以内にご返信がいただけず、また記事もそのまま掲載されておりましたため送信防止措置として、非公開とさせていただいております。 |
7/28 0:08 | 3)記事内に記載されている情報のうち、そのため、削除に関するご意見を伺いましたが、規定の7日以内にご返信がいただけず、また記事もそのまま掲載されておりましたため送信防止措置として、非公開とさせていただいております。 |
7/28 0:08 | 4)情報が削除され次第、再公開をさせていただきますので、お知らせください。 ----------------------- これが、現段階でのプライベートモードになっている理由です。 |
琴子の母様も慌てのか2)と3)が同じ内容なのは愛嬌として、トラブルに巻き込まれたのは間違いありません。私の理解も自信が無いのですが、
- 琴子の母様の7/13付エントリーが誹謗中傷・名誉毀損にあたるとしてHatenaに削除の申し立てがあった。
- Hatenaは具体的な誹謗中傷・名誉毀損の個所を削除申請者に問い合わせた。
- 削除申請者は「規定の7日間」が過ぎても返信しなかった。
- Hatenaは「送信防止措置」としてプライベートモードにした。
問題のエントリーは私も読みましたが、NATROM様の5/18付「非常に感染力の強い方のお産」を扱う助産師を参考題材にしたものです。内容としてはNATROM様のこの部分がわかりやすいかと思います。
つまり神霊教信者の助産師のお話です。そいでもって琴子の母様もNATROM様もソースにしたのは、神霊教HPにある
こういうコーナーで紹介されています。そこには、奇跡は実在した。現代の科学では解明できない超常現象を体験者たちが告白
こういうキャプションも書かれています。その中で
-
東京都 石村 あさ子
こういう方の奇跡体験談が紹介されています。石村氏はこの中で、
私は人助けができる仕事に携わりたいと、看護学校を卒業した後は大学病院に勤務していたのですが、理想とかけはなれた現実に落胆して退職しました。そして、不自然なことが多い今の医学に対して、もっと心のこもったお産をしてほしいと、家族が参加する家庭での出産を扱う助産所を開業しました。
助産師である事が確認できます。琴子の母様もNATROM様もエントリーの参照にしたのはこのソースであり、
- 琴子の母様の7/13付エントリーで実名が挙げられているのは石村氏のみである。
- 石村氏は神霊教信者であり、神霊教による奇跡体験をHPに採用されている。
- 石村氏は助産師であり、現在も助産行為を続けている。
この後の情報整理のために先に書いておきます。石村氏は神霊教HPに2つのお話を書いています。
コーナー | タイトル | Date | 引用者 |
神霊教に救われた人々 | 奇蹟によって安産と家庭円満 | 不明 | 琴子の母様、NATROM様 |
奇跡の体験者たち | 助産師として地域に貢献 | 2008.8.1 | NATROM様 |
この後の引用紹介として、琴子の母様もNATROM様も取り上げた「奇蹟によって安産と家庭円満」を神霊教に救われた人々とし、NATROM様が一部取り上げた「助産師として地域に貢献」は奇跡の体験者たちとさせて頂きます。似たような内容のお話なので、ちゃんと分けとかないと混乱を招く可能性がありそうだからです。
琴子の母様もNATROM様もメインとして引用した神霊教に救われた人々は何度か改訂があったようです。対照表を作っておきます。
No. | 引用者 | 引用内容 | 現在の内容 |
1 | NATROM様 | こういうこともありました。E型肝炎抗原プラス(劇症肝炎)で非常に感染力の強い方のお産を手伝ったときに、私は抗体を持っていないのですが、不思議と予防注射を打つ気持ちになりませんでした。神様に守られているから大丈夫って。そして案の定、血をあびたのに感染しませんでした。お産された方を検査したら、E型肝炎がほぼうつらない抗体に変わっていたのです。生まれたこどもにも感染していませんでした。命を落とすような大変な病気ですから、神霊教に入信していなかったら手伝うなんて夢にも思わなかったでしょうね。 | こういうこともありました。B型肝炎で非常に感染力の強い方のお産を手伝ったときに、私は抗体を持っていないのですが、不思議と予防注射を打つ気持ちになりませんでした。神様に守られているから大丈夫って。そして案の定、血をあびたのに感染しませんでした。お産された方を検査したら、B型肝炎のHBe抗原がHBe抗体に変わっていたのです。生まれたこどもにも感染していませんでした。命を落とすような大変な病気ですから、神霊教に入信していなかったら手伝うなんて夢にも思わなかったでしょうね。(注) |
2 | 琴子の母様 | 信じられない方は、実際に起きている現象をみて判断するしかないんじゃないですか? 現に私は皆さん安産で取り上げてます。はじめは病院の指示を受けていたのですけど、開業してから5年たって病院からの連携も離れました。だから言うんです、病院に頼らなくてもいいお産ができますよって。 神霊教の皆さまは、それはもう安産です。神様は、すごく良いものを与えてくださいますよ。 |
信じられない方は、実際に起きている現象をみて判断するしかないんじゃないですか? 現に私は皆さん安産で取り上げてます。 神霊教の皆さまは、それはもう安産です。神様は、すごく良いものを与えてくださいますよ。 |
3 | 琴子の母様 | ●編集部より 石村あさ子さんの体験の中に「E型肝炎抗原プラスで非常に感染力の強い方のお産を手伝った」とありますが、これは病院サイドからの要望により、連携病院にてオープンシステムの下で分娩介助(医師立会い・病院助産師の間接介助の下に行った)をされた事例です。今から15年位前のことで、その後「助産所ガイドライン」がつくられました。石村さんはそのガイドラインに則り、助産師業務を行っています。 |
●編集部より 石村あさ子さんの体験の中に「B型肝炎で非常に感染力の強い方のお産を手伝った」とありますが、これは病院サイドからの要望により、連携病院にてオープンシステムの下で分娩介助(医師立会い・病院助産師の間接介助の下に行った)をされた事例です。今から15年位前のことで、その後「助産所ガイドライン」がつくられました。石村さんはそのガイドラインに則り、助産師業務を行っています。 |
No.1はNATROM様が取り上げた時にも「E型肝炎」でなくHBe抗原陽性の事を指すのだろうとしていました。現在のものはそれにそって書き換えられています。助産師がE型肝炎とB型肝炎について紛らわしいと言うか、取り違えたような表現をするのは余り好ましいとは言えませんが、ここは「勘違い」を訂正したで良いかと存じます。
No.2を飛ばしてNo.3に先に行きますが、琴子の母様が引用していた時にはまだ「E型肝炎」を使っていたのが確認できます。そうなると琴子の母様が引用されてから、さらにもう一度訂正がなされたとするのが妥当です。と言うのもNATROM様が引用時にはここの「●編集部より」は存在していなかったと、琴子の母様のエントリーにコメントされているからです。
多分ですがNo.2が訂正された時にNo.3が書き加えられ、さらにその後に「E型肝炎 → B型肝炎」の訂正が行われたと考えられます。ちなみに最終改訂は琴子の母様が引用された7/13以降であるのだけは確認できます。もちろん間違いを訂正する事自体は全く差し支えありません。
No.2の改訂とNo.3の追加は連動していると見るのが妥当です。まずオリジナルのNo.2を再掲しますが、
信じられない方は、実際に起きている現象をみて判断するしかないんじゃないですか? 現に私は皆さん安産で取り上げてます。はじめは病院の指示を受けていたのですけど、開業してから5年たって病院からの連携も離れました。だから言うんです、病院に頼らなくてもいいお産ができますよって。
神霊教の皆さまは、それはもう安産です。神様は、すごく良いものを与えてくださいますよ。
赤字の部分が訂正されて削除された部分ですが、No.3の現行分を見てみると、
石村あさ子さんの体験の中に「B型肝炎で非常に感染力の強い方のお産を手伝った」とありますが、これは病院サイドからの要望により、連携病院にてオープンシステムの下で分娩介助(医師立会い・病院助産師の間接介助の下に行った)をされた事例です。今から15年位前のことで、その後「助産所ガイドライン」がつくられました。石村さんはそのガイドラインに則り、助産師業務を行っています。
No.2の赤字削除部分をNo.3の青字部分で説明し直しているいると私は解釈します。でもってなんですが、No.1のB型肝炎エピソードなんですが、編集部の追加によると、
-
連携病院にてオープンシステムの下で分娩介助(医師立会い・病院助産師の間接介助の下に行った)をされた事例です。
私はこうしたスタンスで、自宅出産という選択肢を世の中に広めていきたいと考えています。
どういうスタンスかについてはリンク先をお読み下さい。自宅分娩のこだわりを評価するのが今日の目的ではありませんから、それは置いといて、神霊教に救われた人々で繰り返し改訂が行われ、慎重に再検討を重ねられて付け加えられた事実として、
-
B型肝炎分娩は自宅分娩でなく病院分娩であった
これが探し回ってもまとまったものは殆んど出てきません。そこで断片パーツから組み上げる事にします。まず奇跡の体験者たちより、
看護学校に入り、卒業後、大学病院に勤務しました
これは神霊教に救われた人々にも類似の記述があります。大学病院勤務後はどうなったかですが、これも奇跡の体験者たちより、
病院で看護師として働いていた私は、結婚して専業主婦になったのですが、
どの程度の期間を大学病院で働いていたかは不明なのですが、かなり早そうな感触はあります。結婚後なんですが、神霊教に救われた人々に、
姑としては、子育てとか家をしっかり守って欲しかったんだ。
子供が出来たのは間違いないようです。これはあえて引用しませんが、結婚退職後は姑との不和に悩んでいたようで、これも契機になり神霊教に入信しています。入信した時期は、奇跡の体験者たちに、
平成三年に家庭円満を願って入信した石村あさ子さん
1991年(平成3年)時点は専業主婦である事が確認できます。実は具体的に確認できるのは1991年だけなのですが、奇跡の体験者たちの「編集部より」に相対的な年月が書かれています。編集部よりは今年のごく最近に書き加えられたものですから、
今から15年位前のこと
ここの「今」は2012年であり、15年前とは1997年を指す事になります。もう一つ訂正前の神霊教に救われた人々には、
開業してから5年たって病院からの連携も離れました
石村氏は助産所開業当時はオープンシステムの連携病院での分娩を行っていたとなっています。この連携は5年で中止となり、以後は自宅分娩路線を進まれています。自宅分娩に切り替わったのがいつかになりますが、奇跡の体験者たちに
私は10年間で500ほどの家庭出産を手がけています
15年前にはB型肝炎分娩のエピソードが明記されております。となると「家庭出産(自宅分娩)」とは石村氏が連携病院との関係をやめた時期であると考えるのが妥当です。さらに奇跡の体験者たちは2008年の投稿ですから、連携病院との関係を断ち切ったのは1998年になると考えられます。となるとその5年前が助産師開業になり、これが1993年になります。これらの断片をつなぎ合わせると、
エピソード | 年 |
10年間で自宅分娩500件 | 2008 |
病院との連携解消 | 1998 |
15年前のB型肝炎分娩 | 1997 |
助産師業始める | 1993 |
神霊教入信 | 1991 |
結婚退職、出産 | ? |
大学病院就職 | ? |
看護学校・助産師学校 | ? |
これらは神霊教の熱心な信者としての奇跡体験の紹介ですから、とくに石村氏の記述部分について虚偽はありえないとするのが妥当です。神霊教の宗旨はよく存じませんが、どの宗教であっても神(神霊教もたぶんあると思います)にウソをつく事はもっとも好ましからざる行為であるとするのが一般的だからです。
もう一つ付け加えておくと、石村氏は1993年から1998年までオープンシステムの病院と連携したとありますが、オープンシステムが本格的に推進されたのは2005年度あたりから厚労省の肝煎りで広がっています。それ以前もあったのは確かで、2001年9月時点で分娩医療機関の1割にオープンシステム(セミも含む)があるの調査もあるようです。
ただ1993年なんてレベルになるとかなりの草分け時代であったであろうぐらいにさせて頂きます。幾ら調べても、いつからどこで始まったかなんて出てこなかったのは遺憾とさせて頂きます。
神霊教に救われた人々ではB型肝炎分娩の時期は15年前(1998年)であり、連携病院での分娩と明記されているのは上述した通りです。15年前なら推測した経歴でも連携病院での分娩時代に当たります。ところが奇跡の体験者(魚拓にしときました)には
私は10年間で500ほどの家庭出産を手がけていますが、逆子だったり、妊婦さんが肝炎を患っていたりと、色々なケースに出合います。
自宅分娩時代になってからも肝炎患者の分娩を取り扱ったと明言されています。ここの解釈として、
- 記憶の混同で、病院出産時代の肝炎患者の分娩を入れている
- 病院時代とは別に自宅分娩時代になってからも肝炎患者の分娩を取り扱った
私は、この分娩を扱った3か月後、6か月後と、毎年肝機能を含めた定期検診を行っていますが、異常はありません。
こうやって定期検査を行う事は医療者として当然ですが、毎年は定期としても
-
この分娩を扱った3か月後、6か月後
そうなると信仰告白の体験文にウソが入る訳がありませんから、B型肝炎分娩は自宅分娩で行なわれたと考えるのが妥当です。神霊教に救われた人々の「編集部より」は石村氏が書いたものではなく、編集部が独自に書き加えたものですから、石村氏の名誉というか信仰告白にはまったく傷はつきません。
石村氏が自宅分娩を開始したのは1998年と推測されます。でもって助産業務ガイドラインが制定されたのは2004年です。2004年に制定されたガイドラインでは母子感染の可能性のあるB型肝炎分娩は助産師が取り扱うものとしては不適切とされています。2004年にはガイドラインで不適切であるにしても、2003年まではガイドラインがなかったわけで、1998年から2003年の6年間のうちに取り扱ってもガイドライン逸脱にはならないとは言えます。
ガイドライン制定前のB型肝炎患者分娩に対する、助産師界の見解と言うか一般常識は存じようがありません。医師側の見解と言うか常識としては、石村氏が助産所を始めた1993年であろうが、自宅分娩に特化された1998年であろうが、医師管理下での分娩が当然です。ただ助産師界の見解や常識はは必ずしも医師側の意見と同じとは言えず、この辺の状況を御存知の方は情報宜しくお願いします。
もう一つ「逆子」も取り扱ったと石村氏は2008年に書かれていますが、これもガイドライン逸脱にはなりません。ガイドラインは2004年に制定され、2009年に改訂されていますが、助産師が扱える分娩の必要最低条件として2004年版(初訂版)では、
もちろんこの4条件を満たす事が最低限の前提で、以下に十分条件がいっぱい書いてあります。ここだけでは「逆子」がどう扱われているか判り難いのですが、2009年版(改訂版)では、
違いが判りますか? 2004年版では「単胎で経腟分娩が可能」であれば「逆子」でもOKと解釈できます。石村氏が奇跡の体験者を書いたのが2008年ですから「逆子」を取り扱っていても問題ないことになります。現行の2009年版では「単胎、頭位」と定義が変わり、今では逆子を取り扱う事はガイドライン逸脱になると言う事です。
石村氏についてはどこかで聞いたことのある名前で、一生懸命自分のブログを探しても見つかりませんでした。ほいでもってググっていると天漢日乗様の2008.11.4付、
ここに参考情報がありました。天漢日乗様特有の長いタイトル(Hatenaではこんな長いタイトルは付けられません)なのはともかく、この記事は墨東病院事件の頃のものです。この時に天漢日乗様は石村氏について言及されております。まず当時の石村氏の社会的立場ですが、ニュースウオッチ9では、「江東区の自宅出産」を取り上げていたのだが、実は江東区には、ニュースウオッチ9に取り上げられた助産師さん以外にも、「自宅出産」を推進している助産師グループがある。
助産婦石村
江東区との交渉で、助産師会が出てきたが、その時、声高に交渉していた助産師さんがこのグループの代表である石村助産師らしい。
天漢日乗様は「らしい」としていますが、当時のNHKニュースにこれが報じられています。ただ魚拓にも全文がなく、産科医絶滅史第63巻 〜木刀は叩くものです〜の172に、
江東区助産師会の石村あさ子副会長は「妊婦のたらい回しはよく聞く話で、ひと事ではない。助産師をもっと活用するなど、周産期医療に携わる態勢全体を改善してほしい」と話しています。また、山崎区長は「産科医の不足が背景にあるので、東京都とも連携しながら、国に対して産科医を増やすよう要望し続けていきたい」と述べました。
当時は江東区助産師会の副会長であったようです。2008年当時の肩書きを確認しておいて天漢日乗様は石村氏の嘱託医と嘱託医療機関を指摘しています。2008年当時の石村氏の嘱託医は石村の活動報告 2006年 脱・少子化フォーラムより、
パネリスト・佐々木純一氏
当時の総合守谷第一病院(茨城)は分娩制限中であり、また緊急時に駆けつけるにも「八重洲口から高速バスで50分」では、一体どうするんだが当時の天漢日乗様の主張です。佐々木純一氏については現在は総合守谷第一病院院長代理であり、2006年10月から続いていた病院の分娩制限も2011年4月以降は無事解除されたようです。では現在も佐々木純一氏及び総合守谷第一病院が石村氏の嘱託医であり嘱託医療機関であるかと言えばそうではありません。現在の嘱託医療機関は、
嘱託医療機関
池下レディースチャイルドクリニック(葛西)
(院長:池下久弥先生)
かなり近いところ(東京の土地勘がないので「たぶん」です)に変更となっています。現在はともかく2008年当時は石村氏の嘱託医は佐々木氏であり、嘱託医療機関は総合守谷第一病院であったのは間違いありません。天漢日乗様は緊急時の問題を指摘されていましたが、緊急時でない平穏な妊娠分娩であっても結構大変な問題を含んでいます。
2008年当時は2004年のガイドラインに基づいて助産業務が行なわれています。この時の上記した絶対必要条件に、
-
妊娠中、2回以上は嘱託医療機関の診察を受けたもの
-
妊娠中、複数回、嘱託医師あるいは嘱託医療機関の診察を受けたもの
このガイドラインが助産師界で当時どれぐらい重く用いられていたかは定かではありません。単なる目安程度であったのか、それとも厳格に守るべきものであったのかです。そういう当時の事情は助産師界の内部の人間でないとわかりませんが、問題は石村氏が2008年当時に
たかが区の副会長なんて大したものではないかもしれませんが、この手の医療者の会では2種類の人間がいます。- 本業が重要で、この手の役職は回り持ちで義務的に期間限定でやむなく就いている
- 会での昇進を重ね指導者的地位になるのを望んでいる
それ以上を目指す人間はさらに上部の会への歴任を重ねます。東京なら「区 → 都」でしょうか。でもって石村氏は東京都助産師会専門部会理事(助産所)です。つまり2008年の江東区副会長から歴任を重ねて4年で都の理事まで御出世遊ばされたです。誤解無い様に言っておきますが、そうやって役職を受けられて活躍される事はまったく問題ありません。医師会も類似していますが、そういう方がいないと会が運用できないからです。
でもってそういう指導者的を目指される方は会員の模範を示す必要があります。規則は上に立って指導するものがまず手本を示して守る事が基本であると言う事です。つまり石村氏はガイドラインを率先して守られる立場におられる訳ですから、当然ですが請け負った妊婦は2回以上「八重洲口から高速バスで50分」の総合守谷第一病院を受診していた事になります。この負担が大きすぎて嘱託医及び嘱託医療機関を変更されたんじゃないかと考えております。
いっぱい寄り道しましたが、どこが誹謗中傷であり、どこが名誉毀損か検証する限り、非常にわかりにくいものだと感じます。あえて言えば、琴子の母様のこの一文ではないかと考えます。他の場所なら完全に理解不能です。
病院から遠のくためにも信仰をすすめているように私には読めます。
この一節を導き出すための引用文は訂正後の現在では意味不明になっていますが、琴子の母様が引用された時には、
信じられない方は、実際に起きている現象をみて判断するしかないんじゃないですか? 現に私は皆さん安産で取り上げてます。はじめは病院の指示を受けていたのですけど、開業してから5年たって病院からの連携も離れました。だから言うんです、病院に頼らなくてもいいお産ができますよって。
神霊教の皆さまは、それはもう安産です。神様は、すごく良いものを与えてくださいますよ。
琴子の母様の文章は2つの部分に分かれていると見る事はできます。
- 医療問題:病院から離れる事を勧める事
- 信仰問題:信仰の力により安全な分娩が可能であること
看護学校を卒業した後は大学病院に勤務していたのですが、理想とかけはなれた現実に落胆して退職しました。そして、不自然なことが多い今の医学に対して、もっと心のこもったお産をしてほしいと、家族が参加する家庭での出産を扱う助産所を開業しました。
助産所の病院連携時代は、
-
開業してから5年たって病院からの連携も離れました。だから言うんです、病院に頼らなくてもいいお産ができますよって。
もう一つの信仰問題ですが、
-
信じられない方は、実際に起きている現象をみて判断するしかないんじゃないですか?
-
神霊教の皆さまは、それはもう安産です。神様は、すごく良いものを与えてくださいますよ。
-
信仰の力さえあれば必ず安産になるから、病院から離れて自宅で出産せよ
どういう事かと言えば、自宅分娩についての主張は信仰とは全く関係ない石村氏の助産実績及び助産に対する信念のみを披瀝したものであり、信仰とは縁も所縁もないものである。また信仰における奇跡体験は石村氏の助産行為とは全く無関係に成立しているです。文章表現における誹謗中傷からの名誉毀損は、多くの人が読んでも(具体的には裁判官が読んでも)「そうである」と感じる必要があり、それが成立するかは個人的には疑問です。
もう一つの見方も成立します。石村氏は信仰の力で安全な自宅分娩も可能でありこれを推進しているは、その文意も間違っていないが、その主張を否定すること自体が誹謗中傷・名誉毀損にあたるです。簡単に言えば主張を否定すること自体が過ちであるです。ここになると宗教の尊厳みたいな話になり、あえて喩えればイスラム教信者にアラーの存在の否定や、預言者マホメットの言動の侮辱を行ったレベルぐらいのお話でしょうか。
このレベルの否定は信仰者にはありえると思いますが、神霊教がそこまで激しい宗旨をもたれているかどうかは残念ながら存じ上げません。これを理解するには神霊教の熱心な信仰者にならないと理解できないかもしれません。石村氏の奇跡体験の家庭円満部分を読む限りはもう少し穏やかな印象がありましたが、どんな宗教でも譲れない一線がありますから何とも言えないところです。
個人的には、琴子の母様があえて宗教問題を絡めてしまったのは結果的に宜しくなかった様に思います。もう少しシンプルに医療問題に絞っての批評に留めておく方が無難であったです。宗教が絡めばホメパチ問題(ここは厳密には宗教ではないかもしれない可能性が、わずかながら残る)が示すように論理を超越した反応を示します。それでも、琴子の母様のツイートに、
ありがとうございます! もうじき再開できるとおもいます。よろしくお願いします。
こうなっていましたから、事件は終息の方向に動いているようです。