ビルの屋上シーン

 映画やテレビドラマで屋上シーンは今でさえポピュラーな気がします。多いのは医療物のとか刑事物、さらに学園物にに多いかな。ありそうなシーンなら、難手術や、難事件を解決してホッと一息なんてのが思い浮かびます。

 ですが実際に上がれるビルの屋上なんてどれだけあるのかの疑問はあります。ちなみに勤務したことがある病院で屋上に上がれるところはありませんでした。まったく知らないわけじゃなく、かつては病院も屋上に上がれるところはあったはずです。

 今に較べて長期入院が多かったですから、汚れ物を洗濯して屋上に干すなんて需要があったはずだからです。それが無くなったのは乾燥機の普及と、入院期間の短縮のせいかもしれません。ですから立ち入り禁止になっていたり、建て替えの時にそもそも屋上スペースを設けていないケースも多いのではないかと思います。

 この辺は安全面と言うか、それこそ飛び降り自殺の防止の面もあるかとも考えられます。それはそれでわかるのですが、現実には入れなくなっている事が多い屋上シーンがなぜに多いかになります。

 これも考察があるようで、最大の理由は撮影しやすいからだそうです。立ち入り禁止になっていますから、撮影を見に来ている一般人をシャットアウトしやすいからだとか。さらに高いところからの撮影ですから景色も良いぐらいでしょうか。

 見る方も実際には、なかなかあり得ないシーンと知りながら、お約束みたいなもので、違和感が無いと言うか、角を立てる程のものではないぐらいで受け取っているのかもしれません。


 さてみたいな話になりますが、昔、もう大昔になってしまいますが太陽にほえろ!がありました。この刑事ドラマでもしばしば屋上シーンがあったはずですが、設定は七曲署の屋上で、そこから新宿の高層ビル群が一望できるところでした。

 そのロケ地になったビルが現存してるそうです。もっとも取り壊しが決定しているようで、そこをわざわざ訪れた動画があります。

 1972年から1986年まで15年以上も続いていた番組ですが、わたしも見ていました。もっとも萩原健一から松田優作ぐらいまでだったはずですが、ここで撮っていたのだと感慨深いものがあります。

 もっとも当時の面影はありますが、当時なら聳え立つビルであったのが、さらに高いビルが林立し、時代の流れを感じます。太陽にほえろ!の出演者も残っている人がどれだけいるのだろうと思ってしまった次第です。

 そんな事を思っていたら渡辺徹氏の死去が報じられ、昭和がまた一つ遠くなりました。