ツーリング日和3 あとがき

 原付ツーリングの設定の上に秘湯趣味の温泉小娘まで登場させているもので、ツーリング先にはまさに四苦八苦させられています。これも最初の目論見では但馬か丹波あたりに適当な温泉が転がっているだろうの目論見でしたが、これが見つからないのです。

 大阪もまたそうで、京都も丹後の方にチラホラぐらい。滋賀もまたそうです。奈良も十津川下るぐらいになればありそうですが、神戸から十津川までがウンザリするほどあります。三重もまたそう。

 そもそもって話になりますが、奈良に行くにしても大阪を通過した後に生駒が待っています。これも阪神高速も、西名阪も使わずになると半端な道にならないのが下道ツーリングです。

 今回のテーマはとにかく東に行こうでした。そりゃ、日数をかければ日本一周だって出来ますが、そこまで休みを取るのが設定として非現実的になります。とりあえずコトリもユッキーも会社のナンバー1とナンバー2だからです。

 ですが東に行くと、帰って来なければなりません。西の場合は最終日をフェリーで帳尻を合わせましたが、東はそうはいきません、まあ、三重に顔までは出させましたが、そこから名古屋をいかにクリアするかで信州は断念したぐらいでご理解ください。名古屋になると大都会の上に土地勘が本当に乏しくなります。

 それと旅先の出会いもタネ切れです。最初に出した男はロミオとジュリエットないし、ジャスティン・ホフマンの卒業でもやらせようと考えていましたが、因縁話がどうしてもうまく紡げず、そこまで事を起こしての後始末も大変というか、コトリとユッキーが黄門様ごっこが必要なのでああしています。

 そうしてしまった関係で、後半は前作に登場させたロケットのマイに再登場してもらいました。この手のキャラは登場してもらうと話は書きやすくなります。この辺はいつも通りの流れになってしまいましたが、こういう話も好きなのでご了解ください。