遥かなる北海道

 次の次の作品からツーリング物になります。ツーリングとなれば旅行になり、行き先をあれこれ考えることになります。小説とは言え可能な限りリアリティをもたせたいので、現実でも成立する計画を立てることになります。

 たまたまコロナで旅行どころか飲みに行くのも非難される状況ですので、せめて想像の世界だけでも楽しく旅行したいぐらいで、あれこれ考えています。

 ルートはgoogle mapが役に立ちますし、有名なツーリング・コースはYouTubeで、実際の走行風景をあれこれ見る事は出来ます。便利な時代になったものです。そういうパーツをかき集めて、想像のツーリングをしているぐらいです。

 ツーリングの聖地と呼ばれるのは北は北海道、南は阿蘇です。当然ですが北海道は行きたいわけです。ですが神戸から北海道はひたすら遠いとしか言いようがありません。

 飛行機を使えば札幌に行くのは東京に行くのとあんまり変らないぐらいですが、ツーリングとなると様相が変わります。そりゃ、バイクを引っ張って行かなくてはなりません。

 関西から北海道へのツーリングなりドライブの定番は新日本海フェリーです。これも進化しているのに驚かされました。学生の頃の曖昧な記憶ですが、あの頃は36時間かかったはずなのですが、今なら20時間ぐらいになっています。フェリーも船室も格段に良くなっています。

 ですがそれでも遥かなるです。舞鶴発も、敦賀発も似たようなものですが、まずネックになるのが出航時刻。これが24時ぐらいになります。出航の1時間前には乗船手続きを終える必要がありますから、22時半ぐらいにフェリーターミナルに到着したいところですが、夜道になりますから行くだけで大変すぎます。

 乗るだけなら、まだ何とかなるのですが、最大のネックは下船した後になります。だって21時を回ってしまうからです。どう考えても港の近くのビジホぐらいに泊まるだけになり、北海道ツーリングは翌朝からになります。

 言い方は悪いですが、片道の所要時間は36時間時代と大差がないことになってしまうのです。これは帰りも似たようなものです。

 そうなっている理由もわかりやすくて、フェリー会社も観光客を集めるのにも力は入れています。船内設備が良くなっているのはそうでしょう。ですがメイン・ターゲットは長距離トラックです。ああいう時刻に到着すのがあれこれ利便性が高いからのはずです。

 遥かなる北海道です。