次回作の紹介

 紹介文としては、

     なんとか二年に進級したミサトは、新入会員を迎えます。その中に見知った顔の男が一人。二年前の写真甲子園で優勝を争った神藤高校のキャプテンの伊吹明です。思わぬ再会に喜びます。
     さてフォト・サークルの当面の目標はツバサ杯です。これもミサトが出るなら話は簡単ですが、ツバサからツバサ杯への参加を差し止められます。
     そこで加茂たちはミサトに伊吹の指導を頼みます。指導が好きでないミサトは渋りますが、最後はウンと言わされてしまい伊吹の指導に取り掛かります。
     伊吹の才能はミサトの見込み通りでしたが、ミサトから見れば欠点があまりにも多く、その修正に取り組みます。しかしミサトには伊吹の写真への姿勢が余りにも甘く感じてなりません。
     ツバサ杯に近づくのに伊吹は同じミスを繰り返します。ミサトからすれば、その程度はとっくの昔に出なくなって当然のものです。伊吹の写真をレベル・アップするには、写真に対する姿勢を変える必要を感じたミサトの指導は厳しさを増します。
     ある日の指導の時に伊吹がまたもやイージーミスを起こしたことに苛立つミサトは、いつも以上に厳しい指導を行います。その時にミサトは気づきます。ミサトの指導を誰もが嫌がっていると。それが伊吹もだと感じたミサトは、サークル北斗星を去り、退会届を送り付けます。
     驚いたのは伊吹や加茂たち。まさかあの程度の事でミサトが去って行くとは思いもしなかったのです。なんとかミサトに戻ってきてもらうために、ミサトのすべてを追いかける旅が始まります。

 いうまでもなくミサトの不思議な旅の続編になります。時間的には前編の翌年度からになり、二年生になったミサトの活躍が中心になります。話の背景は写真ではありますが、メインではありません。ミサトの態度の豹変に戸惑う人々と、ミサトの本当の心を知った人々の心温まるお話ぐらいです。

 出来栄えは個人的には気に入っています。いつものドタバタ話も隠し味としていれてはいますが、メインはミサトの微妙な心のひだを追いかけることが出来たと思っています。そうしたい、そうなりたいと思いながら、どうしてもなれない切ない心として良いでしょうか。

 そうそう紹介文は前半の60ページぐらいの分です。後半のメインは映画のお話。まあ手を出したのは自分ですから文句を言ったらいけませんが、見たことも無い世界を描くのは楽しいですが、手間もかかったぐらいにさせて頂きます。最後に表紙絵です。

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