コロナ対策の派手と地味

 1か月ぐらい前ですが旧友と話す機会がありました。とにかくコロナ自粛でウンザリしていましたから、話が弾みました。これでも医者ですからあれこれ聞かれましたが、私とてマスコミ情報とかネット情報ぐらいしか知らないわけで、

    とにかくわからない事が多すぎて答えられない
 せいぜい話が出来たのは抗原検査と抗体検査の違いぐらいです。これとて抗原検査はともかく、抗体検査については本当にコロナの抗体を見ているのか、もし見ていたとしても免疫獲得の証拠になるのか、免疫を獲得しても終生免疫になるのかは、
    1年ぐらい情報を分析しないとわからない
 辛うじて言えそうなのは、他の感染症と同様に高齢者ほど重症化しやすく、若年者、さらに子どもは軽症で終わりやすいぐらいです。その点では年齢的に高齢者にかなり寄っていますから、罹っても軽症で終って欲しいぐらいです。


 この辺はたいした話ではないのですが、ちょうどお隣の府知事が派手なパフォーマンスをやっていた時期でした。これじゃ、批判的過ぎて良くないですね。危機に指導力を見せておられた時期です。それに比べて我がノジギク県知事は頼りないとの話題を振られました。

 そういう批判がマスコミにもSNSにも多かったと思いますから、出てきても不思議ないと思います。危機に際して強いリーダーシップは期待されますし、その役割をお隣の府知事は果たされていましたから、

    それに比べて・・・
 そういう感想を抱いてしまうのは理解できます。ただ、私は少し考え方が違います。まずもってノジギク県は広い上に地域事情が違い過ぎるのがあります。ほぼ、ほぼ大阪平野に位置するタコヤキ府と同じに出来ないのがあります。とにかく県民意識の低い県ですからね。

 それより何より未だに未知の部分が多すぎる感染症です。未知であるが故に断片的な情報から様々な仮説が乱立しています。そうまだどうするのが正解なのかわからない段階なのです。当時の焦点は自粛の解除をどうするかでしたが、あれとて、

    やってみなければわからない
 そりゃ、感染症対策だけを考えれば、そうですね、ワクチンが開発されて広く接種されるぐらいまで延々と自粛をやれば良いでしょうが、そんなことをやっていれば感染拡大を防止できても経済が死にます。経済なんて振りかぶらなくとも、オマンマの食い上げになります。今だってそうなりそうです。

 だから自粛解除が政治的に焦点になっているのですが、正解が見つからない時には試行錯誤、つまりはテストが必要です。正解そうな方法を試してみて結果を確認するしかありません。つまりって程ではありませんが、どこかが先行したテストの結果を受けて動くのが堅実ぐらいでしょうか。

 とにかくテストですから失敗することもあるわけで、失敗なら採用しなけりゃ良いだけです。それぐらいは待つメリットはあるとするのが私の考え方です。ですから待ちに回ったノジギク県知事のやり方をストレートに批判できなかったぐらいです。

 もっとも、政治的には受けないでしょうね。そりゃ、政治的には先頭切って独自基準で成功させたいでしょうから。さらにそういう動きが国を動かした側面の効果もあると思います。でも、こういう時には鶏口よりも牛後もあると思った次第です。

 ちなみに旧友は不満げでした。それもわかります。どちらにしても、下々ではタッチできない話なので、とにもかくにも生き残りたいぐらいでこの話題は終わっています。