シノブの恋:あとがき

 今回の主人公は久しぶりにシノブ。いっつも留守番役させてたので、そろそろ出してやらないと忘れられそうですし。

 この作品の当初構想は処女作のリベンジ。処女作は一番苦労した作品ですが、処女作だけあって不備がテンコモリで、シリーズからはあえて外してるぐらいです。それでもあの時にやった歴史ムックをもう一度やりたかったのです。

 でもやはり難物。歴史ムックだけで一冊書くには無理がアリアリでした。しかたがないので、途中から馬の話に切り換えてます。こちらの方はストーリーを展開させるのがラクだったのは皮肉です。

 ですから出来上がってから読んでも、歴史ムック部分が本当に必要か疑問になっていますが、あれは書きたかったからでご容赦お願いします。馬だけじゃ一冊大変でしたし。

 話の主題は題名通りにシノブの恋で、話としては、これが実るか、実らないに絞られます。これも白状しておくと、どっちにするか書きながら相当揺れ動いてます。

 この辺は昔から変わらないところがあるのですが、ヒロインを登場させると、思い入れが強くなって、悪女にしきれないところがあるのです。今回もシノブの恋敵を登場させましたが、キャラを書いてるうちにいつもの悪いクセが。

 悪女だけでなく悪人を書くのも苦手で、甲陵倶楽部のメンバーも、もっと高慢で鼻もちならいのにするつもりだったのですが、頑張って、頑張って、あの程度で終わってしまいました、

 この辺は今後の課題としておきます。課題と言えば、年齢設定を厳格にやってる関係で、シノブも急がないといけないのですが、アカネもやばい。そんなことを言ってるうちに、ユッキーも、コトリも寿命が迫って来ます。全部、二回目の宇宙船騒ぎをやらかしたツケなんですが、次の展開をどうしたものやらです。

 そうそう表紙はシノブのイメージを狙ったのですが、どちらかと言うと愛梨に近くなっています。誰か表紙を書いて欲しいと思っています。