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「ドッカーン」
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「まだ生きとるか」
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「オマエの腕が悪いから痛くてしょうがないわ、ホンマに治しとんかいな」
「そんだけ憎まれ口を叩けるんやったら順調やな。山本センセイ」
「マジメにやってや、木村センセイ」
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「だから『センセイ』はやめろって」
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「で、どうなん」
「とりあえず動けるようになるまで三か月」
「けっこうかかるな」
「そこからリハビリ三か月」
「ほんじゃ、半年か」
「運が良ければな」
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「そんなもん一生寝たきりに決まってるやんか。ウンコとションベン垂れ流しで一生終るんや。ハハハハ、ざまぁ見ろ」
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「まあ、お前は悪運の塊みたいな奴やから、ひょっとしたら寝たきりにならへんかもしれんで」
「後遺症は?」
「ウチが主治医やで、運命と思って絶望に浸っとれ」
そうそうユッキーとはアイツを高校時代に呼んでいた時のもの。私は『カズ坊』と呼ばれてました。二年と三年が一緒だったかな。年に何度か席替えがあるのですが、なぜかいつも隣か前後が続き、『お前らおかしいんちゃうか』ってからかわれた事もあります。まあ、どう見たって恋人同士には見えませんでしたから、それ以上の話にはなりませんでしたが。
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「今日はもう寝ときや」
「おっ、優しいやん」
「こんな楽しいオモチャが死んじまったらツマランからな」
「それはお手柔らかに」
さてユッキーも行っちゃったし寝るか。どうでもエエことですが、私の両親は大学在学中に相次いで亡くなってます。祖父母はもっと早かった。さらにさらに、私も一人っ子なのですが、両親も一人っ子同士の結婚。いわゆる叔父叔母はいません。さらに祖父母の兄弟になる大伯父とか大伯母は、葬式で見たことがあるような気もしますが、亡父母とあんまり仲が良くなかったようで疎遠もエエとこです。つうか今でも生きてるのかなぁ。
それでも、それなりに遺産は残してくれたので、大学でも生活には困りませんでしたが、とにかく頼れる親戚ってのがいません。法事とかがラクチンと思っていましたが、自分自身がこういう状態になると正直困ります。事故処理の方は勤め先の事務が上手くやってくれたみたいですが、それ以外の身の回りの事に往生します。仕方がないのでユッキーに頼んだら、
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「ウチは忙しいんや。お前のお世話係なんてやる間なんか一秒もあるかい」