事件の概略は、
この人物は前にも取り上げましたが典型的な「○○○(自粛しています)」と判断して良さそうです。そういう人物はたくさんいらっしゃるのですが、非常に攻撃的な事でも夙に知られています。都知事選の元首相候補的な主張に賛同しない者は許されざる存在みたいなものでしょうか。ま、それ以上の信念をお持ちであるのは既に周知の事かと存じます。当然のことですが、原発事故の初期に御用学者のレッテルを貼り付けた方々には猛烈なる攻撃的態度を示され、今もなお手を緩まめないと言う実績を積み上げられております。ブレなく一貫していると言う点では「凄い」人物なのかもしれません。国会議員にも同じタイプの方がおられます。これは刑法に規定されており、
第二百三十一条
事実を摘示しなくても、公然と人を侮辱した者は、拘留又は科料に処する。
似たような罪に
第二百三十条
公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。
法学的な解釈は私には無理ですが、名誉毀損罪より適用範囲が広い代わりに軽めの罪ぐらいと見ています。侮辱のもう少し具体的な内容はwikipediaより、
「侮辱」とは、他人の人格を蔑視する価値判断を表示することをいい、態様を問わない
これも私の勝手な感想ですが、相手を侮辱する行為はリアルでもありますし、ネットでもゴマンとあります。侮辱罪は親告罪となっていますが、警察もそうは簡単に受理しないんじゃないかと思っています。たとえば「△△にボケと言われた」、「××にヒトデナシと言われた」なんかも侮辱罪に該当しそうな気もしますが、そんなものをイチイチ送検していたら大変な事になるからです。刑事告発は正当性があれば受理するのは大建前ですが、ソレはソレ、警察だって余計な仕事を抱え込みたくないので、あれこれと受理を交わす工夫はされております。
そんな関門を掻い潜って告訴が受理されたのは、ソレ相応の理由があったと考えるのが妥当です。侮辱罪は多くが口頭での発言によるもので実地的には「言った、言わない」の証拠も、証人もいないのがネックだとされます。ところが今回はネット言論で行われており、動かぬ証拠がまずテンコモリと言ったところです。それと悪質性の判断てのもあるかと存じます。悪質性は様々に判断されるかと思いますが、侮辱罪の場合は内容もそうですが、発言したシチュエーション、さらには継続性なんかも考慮されるかと存じます。単発なら波風を立てないですが、何年も飽くことなく継続していればやはり悪質とされるような気はします。
ちなみに告訴が受理されたらほぼ100%送検されます。例外規定もあるのですが、検察官が指定した事件として、
- 賭博の罪(刑法185条)
- 窃盗の罪(刑法235条)→236条以下の強盗の罪は対象でない
- 詐欺の罪(刑法246条)
- 横領の罪(刑法252条、254条)→253条の業務上横領は対象外
- 贓物の罪(刑法256条)
- 成人の軽微な犯罪であること。
- 逮捕(ただし現行犯は別)や告訴・告発・自首事件などは除かれる。
- 被害僅少かつ犯情軽微な財産犯で被害の回復が行われていること。
- 被害者が処罰を希望していないこと。
- 素行不良でない者の偶発的犯行で再犯の虞のないものであること。
送検されても起訴されるかどうかはわかりません。起訴便宜主義と言うのがあり、検察官は送検された事件のうち、あえて罪に問う必要のあるものだけ起訴します。侮辱罪は微罪ですから、起訴されない可能性もまたあるとは言えます。一方で、微罪であっても告発を受理する段階の関門を潜っているのですから、その判断を尊重する可能性もあるのかもしれません。いずれにしろ検察官の胸一つです。判断基準は事件が侮辱罪に該当するか、さらに起訴して罪に問うべきほどの悪質さがあるかどうかです。警察と検察の判断は必ずしも同じと言えません。
ここから先は検察官の判断に関係するかどうかは不明の領域です。これは検察官の判断と言うより、裁判官の心証みたいなお話ですが、一般的に罪状認否で罪を認めるか認めないと言うのは大きな岐路になると感じています。罪を認めれば後は適用される刑の軽重が問題になり、そこで罪を認めて反省の姿勢を示せば情状酌量の余地が生じるみたいな感じでしょうか。その代わりに無罪判決はあきらめなければなりません。罪を認めた後は刑の条件闘争に変わるぐらいの解釈で良いかと思います。一方で罪を認めないとなると勝てば無罪ですが、負ければ「反省の色がない」と見なされる傾向はあるように思っています。刑の適用に情状酌量の余地が乏しくなるぐらいです。
どちらの法廷戦術を取るかは被告にされた当人及び弁護人が判断する事ですが、そういう被告訴人の態度の影響は起訴段階でもある程度ある気がしないでもありません。つうか検察の起訴判断の段階で大騒ぎする人はあんまり記憶にないのですが、今回の事件ではそれをやられているようです。それも個人の責任による判断ですが、わざわざ「その手法はあんまり良くないよ」とアドバイスされている方がおられています。
ツイートされているのはモトケン様。間違いなく法律のプロであるのは説明の必要もないでしょう。モトケン様のアドバイスは起訴を免れるためなら「普通はこうする」の説明と理解して良いかと判断しています。それも高等戦術の類ではなく常套戦術ぐらいの指摘と受け取っています。しかし被告訴人は猛烈な攻撃的態度で却下しているのとしか受け取りようがありません。まあ、弁護士もピンキリなわけで捻りに捻った戦術を取っているのかもしれませんが、相当なリスクと言うか、プロから見ても逆効果としか思えない行動に出られているとして良さそうです。このツイートと一連のやり取りから漠然と思ったのは、-
被告訴人は起訴されたいんじゃないか?
- 起訴段階
- 一審判決時点
- 二審判決時点
- 上告棄却段階
-
悲劇のヒロイン、筋金入りの闘士、平成のジャンヌ・ダルク・・・