懐かしいサイトの終了

知る人ぞ知る

「まだあったんだ!」が素直な感想です。このサイトの話をする前にこの病院を知る医師の情報を先に記しておきます。
    病院そのものはスタッフは親切だし、どっちかと言うと地味ですよ。
もちろん伝聞ですが、サイトのような派手なデコレーションの待合室なりがあると期待して見に行っても「普通じゃん」てな感じになりそうです。ま、当たり前のお話です。私がこのサイトを知ったのは、かんなり前です。どこで知ったかの記憶も遠い彼方ですが、やはり2ch情報ぐらいでしょうか。他だったかもしれませんが、記憶に自信がありません。

私も自分の診療所のHPを自分で作ったので、この病院のHPを見てHP作成サイトにある機能を目一杯使ったんだろうと思ったものです。病院サイトのトップページに、

Copyright(C) 1998 Aiseikai Hospital All right reserved

こういう文字が文字通り躍ってます。たぶん1998年に原型が作られたと考えて良さそうです。1998年と言えば15年も前のお話で、まだツイッターとかFBはもちろんの事ですが、ブログさえ普及は遥かなりの時代じゃなかったかと思っています。私がネットをようやく見始めたのがこの頃で、当時は病院でネットを見ると言うだけで一大作業だったものです。

当時は小さな病院の勤務だったのですが、院内にネット用のLANなどありませんでした。電話経由のラインも局所に限定で、いわゆる医局での接続環境はありませんでした。どうしてもネットが見たかったので、事務に交渉して医局にラインを引き込み、ようやく「世間で噂」のインターネットを見れる様になった次第です。

大いなる期待を持ってネット世界を覗いたのですが、当初は実につまらないと言うか、すぐあきてしまう代物だったのは白状しておきます。当時のサイトはホームページ中心時代で、内容も見本みたいなものが多かったと記憶しています。完全な広告用で、「詳しくは御来店の上で♪」みたいなものとすれば良いでしょうか。今から思えば隔世の感があります。

「あきた」理由の一つはホームページはそうそうは更新されないです。1回読んだら次は読む気がしなかったぐらいでしょうか。そのために当時のホームページのアクセス増加の基本として「こまめな更新」なんて情報があったと記憶しています。当時だって2chはあったはずで、その他のBBSサイトもあったはずですが、ネット初心者がたどり着くには少々時間がかかったというところでしょうか。


うちの診療所ももうすぐ10年になりますが、ホームページは開業前にシコシコ作っていました。作るときにはあちこちのサイトを参考材料にしたのですが、この病院のサイトもたぶん見たはずです。当時のホームページではここまで極端でないにしろ、この手の作りのサイトは案外多かった記憶があります。当時でも既にフラッシュ技術はあり、それを上品に駆使したサイトも存在していましたが、手作り感溢れるサイトもまた多かったです。

うちだって手作りですから、他所の事は言えないのですが、あれこれトップページに盛り込みすぎている上に、インパクトを狙った装飾技術を満艦飾のように駆使したところは少なくなかったと言うところです。ま、当時は通信速度が今より格段に遅かったので、画像ファイルを使うことにも注意が必要で、写真はページに1枚程度に留めるべしなんてアドバイスもありました。

今だってテンコモリ写真が盛り込まれたサイトは時に開くのに難儀するのですが、当時はちょっとで大きければすぐに固まってしまう現象が頻発したものです。そのため画像を使わずにインパクトを狙う手法が良く使われたと思っています。そういう手法の集大成と言うか、キッチュなおもちゃ箱のように詰め込まれたのがこの病院のサイトです。

申し訳ないですが、後発で作るものにはある意味良い見本でした。あそこまでやると「やりすぎ」みたいな見本です。インパクト効果はなんでもそうですが、使いすぎるとかえって逆効果になる事が少なくありません。一点だけ使うと効果はまだあるのですが、満載しすぎると逆効果になってしまうぐらいでしょうか。うちのホームページも知る人は知っていますが、一部にGIFアニメを用いていますが、あれこれ盛り込みたいのを我慢して一点に留めています。


ただなんですが宣伝と言う観点からすると、愛生会のHPは大成功だったかもしれません。宣伝で狙うものはとにもかくにも広く知ってもらう事です。そのために様々な工夫を凝らすのですが、病院なんて地味なジャンルではそもそも限界があります。ところが愛生会はその世界を軽く飛び越えています。たしかに悪評かもしれませんが、悪評であってもこれだけ広く世に知られている病院ホームページは他にないような気がします。

宣伝目的がサイトの存在と病院名のアピールにあるのであれば、なんとなく日本で一番成功した病院サイトのような気がします。何が凄いって、サイトが閉鎖されるらしいの情報が流れただけで、

こんな感じでニュースに取り上げられているからです。リニューアルはされると思っていますが、これだけ偉大な効果があった後継サイトを作られる人は猛烈なプレッシャーがかかるんじゃないでしょうか。「ありきたり」の無難なサイトでは満足してもらえそうにないからです。いずれにしてもまた時代が一つ変わっていくようです。うちもリニューアルを考えようかなぁ?