今週もヘトヘトになりながら何とか紡いで、今日でブログを納めます。最後は定番の今年を振り返ってモノです。1月から順に目に付いた話題を拾ってみます。
- ちょっとした記事比較
- 個人的見解に過ぎません
- 尊厳誕生
- 脳科学者
- 新聞の周期的ウォッチング
- 行ってしまって、終わった人のお話
- 本当だったら終わりだな −エジプト騒乱異聞−
- ある医系技官氏のつぶやき
- 石川県選管のツイッター禁止令からの連想
- ニュージーランド地震報道
震災は重要なのですが、ちょっと置いといて、小児医療的に今年の大きな問題に同時接種による副反応問題がこの月に起こっています。公式の結論としては因果関係無しにはなっていますが、この件をキッカケにしてバラ打ち接種に流れが変わり、今年のインフルンザ接種は半殺しの目に遭いました。震災に較べると地味な話題ですが、個人的には大きな問題として尾を引いています。
それとこれは個人的に今年で一番手間がかかった幼児の不慮の事故の統計ですが、なんと震災の前日に書かれていたのに少し驚きました。個人的な思い入れは強いエントリーですが、上げた時期が悪かったとしみじみ思っています。
- 会議は踊っているのだろうか
- 食中毒を調べてみました
- 生肉を食べるお話
- 公務員も厳しいなぁ
- 二流と三流
- フリー・ジャーナリストに自浄作用はあるか?
- 釣りにマジレスしながらメディアの自殺報道を考える
- おもしろい比較
- 助産師学校みたいな世界
- 産経記者の感受性、読解力、そして創作能力
ただ余りにも激しすぎたと言うか、過激に過ぎ、気に入らない説を主張する者に猛烈なバッシングを加えて回ったのは記憶に新しいところです。反原発以外の主張を根こそぎ叩き潰そうと動き回ったとすれば宜しいでしょうか。連動してと言うか、根拠とする放射能被曝問題もひたすらヒートアップしたとしても良さそうです。
ほいじゃ、それだけ激烈な運動を展開して、日本中が反原発一色に染まりあがったかと言えば少々微妙です。もともと親原発派なんて少なかったわけで、出来うるならば原発は廃止しようぐらいまでは成果はあったと思っています。一方で、過激反原発派は完全に浮き上がってしまったようにも感じています。これも震災後の狂想曲の一幕だったと感じています。
- 究極の快感だそうで・・・
- 「異例」の検証
- 朝日は平常運転
- 今日もタブは快調運転
- 少年とボール 推理編
- 情熱大陸の医師
- ペンよりも剣を選んだらオシマイ
- 救急搬送のデータを読む
- 神の規格
- 浜の真砂は尽きるとも・・・
- 富山の事例の最終検証
- 医学部への裁量労働制導入の現実
- 血液型人間学とBPOと司法判断
- 食べものによる窒息死を巡る問題の側面
- 夏のホメパチ
- 世にも珍しいマザークラス
- ホメパチ式インフルエンザ用砂糖粒「宇宙への一滴」
もう期待するのもバカらしいかもしれませんが、結果からすべてを断定し、そういう結果が起こった事は二度と起してはならない式の話に少々ウンザリしています。結果は過程があって起こった事であり、過程のどこに問題があったかを論じ指摘する作業が本来は不可欠なはずです。救急問題の最大の問題点は、傷病者を受け入れる医療機関の戦力不足が根幹です。
この根幹に触れるのは基本的にタブーのようで、ひたすら効率的な運び方ばかりが指摘されます。トドの詰りが「無理やりでも押し込めばすべて解決」式の強引な論法が横行するだけでなく、行政の施策でも推進されています。それで解決するなら楽しいですが、そうはならないと私は指摘しておきたいと思います。
- カゴ、カゴ、カゴ
- ネット論戦のプロレス式必勝法
- ラジオニクスの亡霊は代替療法の急所を握る
- 日大光が丘病院問題の推理遊戯
- 批評と言うより感想
- 最近のワクチン関連の雑感2題
- 暴言記者への野次馬ムック
- 新聞協会データの周期的ウォッチング
- 地域医療振興協会の不思議な人事
- 夕張タイムズのゴシップ記事
- 天災被害者の実名報道基準
- 川嶋諭氏の日の丸弁当論
- 歴史マニアの血が騒いでしまいました
もう一つは佐々木俊尚氏の記事を書いて感じた事ですが、一貫性は大事ですが、発展性とか柔軟性も重要じゃないかと考えた次第です。自分の主張を売り込んでいくためには、事象に合わせた柔軟性・応用性が必要であり、教条主義に陥るのは良くないです。これは私にも当てはまる事で、常々自戒している所です。
一方でなんですが、とある有名人医師は、現れる事象に機敏に対応されるのですが、その度が過ぎて、「この人の根っ子はなんだろう」の疑念を抱かざるを得ないと感じています。確かに頭の回転も早く、その場の理解力は非常に優れているようですが、その理解が浅いと言うか、全体との整合性に齟齬を来たしていると見ています。
たぶん試験問題を解くのなら文句の無い能力ですし、臨床でもその場の判断材料で素早く診断を下し、また新たな情報が入れば即座に診療方針を切り替えていくので優秀であろうとは思います。ただ社会事象はその場で手に出来る判断材料はすべてではありません。その場だけを切り取ったものならまだしも、複雑かつ多層的に他の事柄と絡み合っていますから、そこまで考えての判断が求められます。
ある程度すべての判断材料が出揃っていた社会事件への対応・判断は非常に良かったので、すべての事柄でそうかと思われていましたが、その後の主張を見ると「どうも」そうでは無いように感じています。単なる才子肌の人物で、参謀役とか情報分析官としては適任でしょうが、リーダーとしてはチト問題が残るタイプと見ています。名前は出さないのは結論を出すにはまだもう少し時間をかけたいぐらいの趣旨と御理解下さい。
- 小児のアトピー性皮膚炎の知識のアップデート
- ガーゼトラブル
- ツイッターでの引用は難しいだろうなぁ
- ポリオワクチン問題の側面を考える
- 神奈川県知事ポリオワクチン構想の実務上の問題点
- 完全母乳栄養訴訟
- 24時間携帯電話拘束過労死訴訟ではないようです
それと今年の第2のワクチン問題としてOPV問題があります。神奈川県の動きは結果としてIPV早期導入の拍車にはなったと見ています。ただ導入に当たっては、OPVからIPVへの移行期問題、DPT-IPV(セービン株)と単抗原IPV(ソーク株)の並立問題、それと移行期のワクチン確保の問題があるとメーカー筋は話しておりました。来秋は覚悟しないといけないのですが、秋に導入されるのは正直厳しいところです。インフルエンザ接種で忙殺される時期ですからね。
今日はできればホッとするような「ちょっといい話」を書くのが主題でした。ところが何にも思いつかず、定番ネタでお茶を濁させて頂きました。それじゃ寂しいので一つだけ提供しておきます。時間の関係で公開許可をまだもらっていないのですが、エ〜イ、コピペします。
「あの文書を、あの昭和38年の文書を認めて、
あなた方はあの労働を法的に違法ではない
『当直業務』であるとでも仰るつもりですか!?
そもそも当直とはナンであるかを問い詰めるために
起こした裁判です。あなた方は本当に「法の番人」の
おつもりなのですか?判決文が欲しいのですが。」
これで和解交渉の流れがガラッと変わったそうです。元法学部生様が指摘された様に労基署に原本がなくとも、所持していれば有効性は保持されるみたいです。これはそういう扱いであるから致し方ないとして、労基法41条3号の宿日直許可があるから「当直業務」であるとの主張で和解交渉に入った流れはあったようです。それこそぶぶ漬けの50万円ぐらいで手を打とうです。
裁判官がそういう風に水を向けると言うか、被告側の和解条件を取り上げて提示してきたら、訴訟の当事者としては疑心暗鬼の塊になるとの指摘もありました。判決もそうではないかです。それでも凛として裁判官に言い切った光景は目に浮かぶようです。さぞ迫力があったと思います。いや怖かったとも思います。
原告側弁護士の後日談によると、そこまで言い切れる人間は和解交渉の場では非常に珍しいそうで、思いの他の原告側態度に動揺したんじゃないかと評しています。和解になったことに批判的な意見もありましたが、絶対に譲らない原告の意思の固さに満額和解しか逃げようがなくなったと私は見ます。私のようなヘタレでは絶対にムリな話と思っています。
ではでは、来年が皆様にとっても良いお年になられる様に祈ります。