イブまで休載

本業が少々多忙でついにエントリーを紡ぎきれなくなりました。今日も明日も(昨日も)エントリーを練る時間は殆んどなくて、一昨日も年末の恒例の大仕事である年賀状作成に時間を取られ、刈谷豊田の件を書いたらストックはついに1本も書けませんでした。実感として「くたびれた」です。

時間はその気になればゼロと言う事はないのですが、くたびれるとテーマをまとめる集中力と、それ以前のテーマを見つける気力が低下します。こんな時に限ってお手軽にお茶を濁せそうなネタもなく、今朝はついにギブアップです。ゴメンナサイ、休載しますで終っても良いのですが、思い出話をオマケにだけ付けておきます。


私が初めてPCを手にした頃はDOS時代の末期です。当時の情報機器(とも言い難いですが・・・)の王者はワープロで、私もワープロを愛用していました。ワープロもまた進化の頂点に達しようとした頃で、PCの台頭に対し「生き残るのはワープロかPC」かなんて特集があったぐらいだったと思います。対立関係は進化の限界に達していたワープロとこれから無限の可能性を秘めるPCみたいなものでしょうか。

この勝負は御存知の通りPCが圧勝です。ワープロなんてこの世から完全に姿を消す結果になったのは周知の通りです。次の時代はPCだとばかりに乗り換えたんですが、今から考えてもPCも不親切な時代でした。電気屋からPCをヒョイと買ってきたのですが、当時のPCは見事に箱だけの代物で、OSさえも別売りでした。つまりPCを買ってきても動かないと言っても今の方なら想像も難しいと思います。

PCが台頭期に入ったと言っても実態はそんなもので、まだまだマニアの時代であったと言っても良いでしょう。ただマニアの時代だったがために、院内に新しいPCを購入した人がいるというだけで、マニア連中がどっと押し寄せたのも時代です。優雅な時代で、あっと言う間にOSからソフトまで見事な違法コピーが手に入りました。こんな事を書くとDQN自慢と言われそうですが、当時はソフトのコピーに誰も罪悪感を感じないと言っても信じてもらえるでしょうか。


DOS自体は今でもWindowsのベースに組み込まれているはずですが、実にマニアックな代物で、どうやって操るかのマニュアル本が必須でした。言うまでもなくネットなんてPCマニアのうちで、さらにディープなものがパソコン通信をやっていたに過ぎません。音声カプラーの時代です。

まだ若かったから熱中できたのでしょうが、毎晩毎晩、どうやったらスムーズにアプリが起動できるかのシステム作りに熱中したものです。これも時代ですが、当時のPCにはまだマウスはなく(アップルはあったかも?)、スクロール一つもすべてすべてキーボード操作の時代です。ついでに言うとディスプレイもモノクロでした。

印刷も大変で、オートシートフィーダーすら標準装備ではない上に、アプリごとにディップスイッチの設定が必要でした。とくに当時の標準ソフトの一つであったロータス123がプリンターと相性が悪く、その相性の悪さをどうするかなんてのがパソコン雑誌の特集に書いてあったりしたと記憶しています。


DOSに悪戦苦闘しているうちに時代はWindowsになります。これも早い時代から導入したのですが、最初に導入したのが3.0Aです。次が3.0Bでその次がようやく3.1です。なりゆきでWindows派になってしまった関係で、散々「プアマンズ・マック」と酷評された時代の初期Windowsです。

Windowsも初期時代はDOS的雰囲気は色濃く残しているというか、初期はもともとのDOSマシンをWindows化しただけですから、何をするにも大変かつ、カネがいりました。とにかくPC関連機器はトンデモないぐらい高価でした。どれぐらい高価だったかと言えば、神戸から大阪の日本橋に交通費をかけて遠征しても、余裕でモトが取れる程と言えば宜しいでしょうか。

現在のUSBは見れば見るほど感心するのですが、接続すれば大抵は動きます。動かなきゃ「アプリを入れてください」と御親切にも指示してくれます。当時は本体から拡張の為のインターフェースがプアで、やりたけれバス拡張が必要でした。このバス取り付けのためのは、本体カバーを外しての大作業がイチイチ必要だったのは懐かしいお話です。メモリ拡張もそうでしたねぇ。

もう伝説の時代ですが、私も歳を取ったのか時々懐かしく思い出されます。懐かしいと言っても、今さらあの作業をイチから始めろと言われたら「ご堪忍を」の世界です。それでもあれから何年経ったかと思うと、私的にはさほどの年数を重ねていると思い難いところがあります。本当にビックリするほど進化したものだと驚くばかりです。


そう言えばネットも変わりました。ネット導入はかなり遅いものでした。つうか、当時は病院の個人のデスクにネット環境を導入しようとするだけで、病院の事務を巻き込む必要がありました。無線なんて夢の時代ですから、外からラインを引き込む工事(CATVラインを引き込もうとしたもので・・・)が必要と言うわけです。

でもって噂に聞くネット画面をようやく開いたのですが、本音を言うとすぐに飽きました。当時はブログ前であり、ホームページ全盛の時代です。全盛といいながらホームページしか見るところがなく(2chを知ったのはかなり後です)、一通り見てしまうと飽きちゃいました。いつ見ても同じ情報しか書いてないからです。仕方がないので、情報がまだ入れ替わるニュースサイトをよく見てました。

ネットの特性は今なら言うまでもないことですが、自分で情報を探り当てないと何も得るものはないと言う点です。飽きかけたネットから、自分の欲しい情報を引き出すテクニックを覚えるまでチョット時間がかかったように思っています。つうても当時のネット情報は貧弱なもので、カタログ情報程度しか集められなかったと記憶しています。今とは隔世の感があります。


私が過ごした時代もそれなりにおもしろかったですが、たぶん今の時代から始められる方はもっと面白いと思います。今となって懐かしく感じる初期時代の悪戦苦闘をやらなくても良いからです。当時は機器やシステムの未熟性から必要な苦労でしたが、あれは正直なところ無駄な時間の浪費だったとも言えるからです。

そういう点では今の方が羨ましいですねぇ。まだなんとか付いて行っていますから、次の進化を楽しみにしておきます。