ラジオニクスの亡霊は代替療法の急所を握る

ラジオニクスとホメパチ

ラジオニクス理論とはwikipediaより、

すべてのものは未知の波動 (Vibration) を発している。この波動は生体に影響を及ぼし機器により測定可能であり、且つ同調・変調することで逆にすべてのものに対して影響を与えることができる。

これはアルバート・エイブラムス(1863−1924)により提唱され、ERA(Electoronic Reaction of Abrams)理論が出来上がり、さらにオシロクラストと言う治療装置が開発され20世紀初頭に勢力があったとされます。しかしエイブラムスの死後に大きな批判が起こり、

1954年にはFDAによってオシロクラストの実質的な使用差し止めを決定。ERAは医学の表舞台から姿を消した。

表舞台から姿を消したラジオニクスですが、継承者は確実にいたようです。ERAの治療理論はホメパチに親和性が高かったようで、

ERAは病気の治療をホメオパシーと同様の考え方で行う

ホメパチはラジオニクス理論の波動の考えを大幅に取り入れています。ホメパチには詳しくないのですが、ハーネマンが創出したホメパチは、振って希釈する事により、何らかの治療エッセンスを取り出すであったと考えています。この何らかのエッセンスこそが、波動であるという考え方です。波動がホメパチ・エネルギーであると理論化したとしても良いでしょう。

もう一つ重要そうな事は、波動理論の元であるラジオニクス理論では「波動は測定可能」であると定義されています。測定できれば記録できるわけで、もう一歩進めれば再現できるわけです。もう少し言えば、エイブラムスはそれを実現していたわけです。これは現在のホメパチにフルに活用され、ホメパチ砂糖粒製作器(レメディ・メーカー)ではコードを入れるだけでホメパチ砂糖粒が出来上がります。

進化型のアキュプロ2となれば、

  1. 自動診断機能
  2. 診断に基く砂糖粒のコード検出機能(1700種類ぐらいのデータベースがあるそうです)
  3. もちろん砂糖粒の作成機能
  4. 気功治療のエネルギーを浴びせる機能
これはエイブラムスのERA、もしくはラジオニクス理論そのものであると見なして良いかと私は考えます。つまりホメパチはラジオニクス理論の現在の継承者その物であるとも言えます。もちろん元がホメパチですから、ラジオニクスと言うかERAの範囲に留まらず、これの応用を幅広く行っているのは言うまでもありません。


ラジオニクスとEAV

もう一つのラジオニクスの流れは、ドイツに行ったとみれます。レインハルト・ホルはEAV(Electoric Acupuncture Voll)を50年以上前に立てたとされます。ホルの業績は調べようがないのですが、1954年のFDAによるオシロクラスト差し止めと妙に符合します。ERA信奉者の残党である可能性も十分あると思います。つうか、アメリカで公式に否定されたERAをそのまま使うのは拙いと考えEAVと衣替えしたとも考えられます。

ホルもラジオニクスの流れを組んでいるとすれば、基本理論は波動です。このEAVの現在の成果みたいなものとしてAMSATの解析法・臨床への応用つうのがあります。

アムサットは旧ソ連政府のプロジェクトとして25年前に開発に着手されました。その基本原理となったのは50年前にドイツで開発されたEAVです。西洋医学においては検査結果を標準内の数値か病的な数値かを見ますが、アムサットでは病的段階と健康段階の中間的な未病の状態を見ることが可能です。その基本は電気生理学的であり、高い再現性と客観性を備えたシステムです。

ある意味で元のラジオニクスに忠実で、あくまでも測定可能なものを使っている形跡があります。とりあえずAMSATは理屈はともかく工学的に測定は可能みたいですし、再現性も「どうやら」ありそうだからです。そのためかAMSATは治療点検索測定器として厚労省の認可もあります(医療機器承認番号21400BZZ00050000)。


EAVとホメパチ

このEAVとホメパチの親和性ですが、これもAMSATの解析法・臨床への応用から、

 EAVの創始者はフォールですが、彼の弟子たちは体内で電気が通る電子経絡を見つけ、炎症と退行状態にポイントを置いて研究を行いました。急性的な炎症の兆候としては、感覚神経の抹消部分の痛みや刺激、高熱、毛細血管の拡張、血圧の上昇、伝導率の増大が上げられます。彼らは臨床医でしたが、ホルモンの充填の原理など中医学のシステムから取り入れて、すべての病気はエネルギーの流れが崩れることによって起こると結論づけたのです。

 ここで私が言いたいのは、アムサットは人類の新しい学問の分野であるということです。

 アムサットの理論を理解するために、1960年代にドイツの医学会で発表され、臨床でも応用されるホモタクシン(同種毒素)の理論をご説明しましょう。

 ホモタクシコロジー(同種毒素理論)では、一般に病気と言われる現象は、実は人間の身体から毒素、ウイルス、バクテリアを排除する最も自然な方法としています。症状は人間の身体の反応であり、医者の課題は症状の制圧ではなく、症状の維持で、患者の免疫反応を弱めたり抑制しないこととしています。

「EAVの創始者はフォール」とは「Voll」の読み方であり、レインハルト・ホルの事です。前半部はもう置いとくとして、青字にした後半部です。「ホモタクシコロジー」は、読みようによっては血清療法の理論にも似ていますが、1960年代にもなって血清療法云々が最新理論として出てくるとは思えません。これはホメパチの基本理論そのものとして良いでしょう。


波動理論の拡張

親和性はここだけではありません。エレウェルをググった時に気がついたのですが、EAVのエレウェルとホメパチのアキュプロ2はボーダーレスに使われています。オムスビクリニックでも高輪クリニックでも同様です。統合療法だからと言えばそれまでなんですが、オムスビクリニックの方をちょっと紹介しておきますが、

測定できなかった東洋医学を測定する科学の力を導入。

肥満や老化の東洋医学的原因、経路の乱れを測定できます。

これにより、歯科と内科のつながりを明確に知ることができるようになりました。またレントゲンには写らない鍼灸やマッサージの有効なツボを数値で表せ、その患者さんの状態を見ることが出来るのです。

また、アロマ・ハーブ・ホメオパシー・フラワーエッセンスなど患者さんにとって最適なレメディーを知ることも可能です。

個人個人ことなる最適な食材やサプリメントなどにも有効です。

東洋医学ではもっとも有効とされるOリングテストの概念をより正確に、詳細に測定できます。

医学的な事は「もう」さておきなんですが、東洋医学もアロマ・ハーブ・ホメオパシー・フラワーエッセンスも取り込んでいます。もちろん気功もそうなんですが、いかに統合療法といえども、出来得ればこれらを統合する理論があった方が良いに決まっています。本来と言うか、当たり前ですが、体系の違う療法の併用は安易なものではありません。

漢方は現代医学でも結構取り入れられていますが、安易に併用すると強い副作用を招く事もありえます。本格的に漢方療法を使おうと思えば、やはり漢方治療の知識がある程度以上必要です。これも漢方だけとかならまだしもの部分は多いのですが、併用は慎重に行うのは医師の常識としてよいでしょう。

代替療法でもこれはある程度「本来は」当てはまるはずです。ところが目に付くところでは多種多様の代替療法を平然と併用しています。たとえば波動を知るページと言うのがあります。信頼性は自己責任ぐらいの内容ではありますが、ちょっと気になる事が書いてあります。

 すべての物質を構成する原子と電子が波動の源。

 原子は、電子の動きにや数によってそれぞれ独自の振動をしている、電気を持った原子が振動することで微弱な電磁場が発生する、この電磁場もそれぞれの原子独自の振動に応じて、固有の周波数をもっている。この微弱な振動エネルギーが「波動」なのです。原子と原子が組み合わさって出来た分子も、原子が結合することによってその分子固有の波動を持つことになります。私達のからだは、心臓、肝臓、血管筋肉皮膚などは分子の集合体、これもそれぞれ固有の波動を持っているわけです。(量子力学で学術的な定義による理論ではない)あらゆる物質、生体はこの波動をもっているわけですから固有の波動が特定出来れば色々なことに応用ができます。

 医学の分野、製造、マーケッティングに次々と利用され、すでに我々の身近にあって知らずに利用しているわけです。

 波動の起源はヨーロッパにあり、ホメオパシーとEAVに代表されると言われております、英国王室でも利用されているスピリチュアルヒーリングも忘れてはならない重要なヒーリングです。ホメオパシーもこのヒーリングと関係が深い。

 ホメオパシーは類似療法といって同じ現象を起こす薬を希釈して与えると薬事効果が生まれるというものです。EAVはは身体の中を流れる電流を調べる機械で身体にとって流れが良いのか悪いのかがわかる、わかれば薬は食品が本人にとって良いかどうかを調べることができるというものです。東洋医学でもこの方法を使っているのが気功師が気功でする病気治療です。

細かいところには絡む気もありませんが、波動理論で多くの代替療法の効果を説明しようとしているのがわかると思います。それでもって波動の仲間として、

気功、気、鍼灸、バイデジタルO(オー)リングテスト、ヒーリング、ペンジュラム・ヒーリング、チャネリング、占い、霊視、祈祷、ラジオニクス、イオン、電気石トルマリン)、霊、魂、意識、想い

つまりこれらの効果を波動理論で説明するとしています。さらに波動値が高いもの(笑いはこらえて下さい)として、

ホメオパシーエッセンシャルオイル、フラワーレメディー、ハーブ、漢方薬、水(活性水素水)、NEWAYS製品(ネットワーク販売が難点)、トルマリン電気石

何が言いたいかですが、代替療法の説明理論として

    波動理論が統一理論として君臨している
つまりラジオニクスの亡霊が代替療法の効果を統一して語るものとなっていると言えそうです。


波動理論のさらなる拡張

この波動理論はさらなる拡張を目指しているようです。日本エネルギー医学協会(前日本波動医学協会)のこの一文は注目できます。

エネルギー医学とは、エネルギーを医学に利用したものであり、広義には、各種物理エネルギーを利用した治療がこのカテゴリーに属する。

すでに西洋医学に応用されているものとして、癌治療に用いられる放射線療法、整形外科領域で利用されている電気治療や磁気治療などがあげられる。

また西洋医学では認められていないもの、すなわち現代の科学では測定できないエネルギー(微細エネルギー)を応用したものもゆっくり広まりつつある。

これは現代医学で認められている療法を波動理論で説明し取り込もうとしていると素直に解釈します。波動理論に於ては、放射線医療もホメパチも同一線上で語れる医療になるわけです。すべてを波動理論で説明すれば、放射線療法も末端の一部門にあるにすぎないとなり、さらに本当に効果のあるものは波動理論に取り込める代替療法群にあるとも拡張可能です。


ラジオニクス理論の呪縛は神秘のベールを剥がす

波動理論はラジオニクス理論を母体にして発展したのはほぼ間違いないと考えます。異論があっても本質的には変わりません。エイブラムスのERAは、測定できたと信じた波動の同調・変調による治療としてよいでしょう。このエイブラムスの波動の同調・変調による治療効果も、現在の波動理論の基礎になっています。ホメパチもそうですし、他の面白味のある代替療法も同じ論法の根拠を使っているのは御存知かと思います。

波動理論の成長拡大は、「気」とか「宇宙エネルギーの流れ」とか「人間の持つ生命力」とかいう科学的に説明不能のエネルギーをすべて波動で説明するという発展を遂げていると見ます。お蔭で種々の代替療法の併用を理論的に矛盾なく出来ると言う効果を生み出したと考えられます。

これは推測部分が大きくなりますが、欧米であっても代替療法の王者はやはりホメパチと考えています。他の代替療法がマーケットを広げるには、ホメパチに便乗する、もしくはホメパチとの併用を無理なく行える方が有利と考えます。

ホメパチがラジオニクスの誕生時から強い親和性を持ち、早期にラジオニクス理論を積極的に取り込んだのはほぼ間違いないとして良い事です。ホメパチとの併用でマーケットを広げたい他の代替療法も右にならえをしたと推測します。ラジオニクスもしくはそこから発展拡大させた波動理論への便乗です。

ここでホメパチ科学は一段の拡大をやります。ホメパチエネルギーの具体的な実在を行ってしまったと言う事です。ホメパチ砂糖粒製造器でも、それの進化型のアキュプロでも構いませんが、ホメパチエネルギーを具体的にコード化し、これを電気仕掛けで再現できるとしているのは既に周知の事です。

ここでアキュプロが象徴的ですが、ホメパチエネルギーを解析し、記録し、再現するのは汎用品の寄せ集めの機械(PC)に過ぎません。PCを通してのコード化とは単なる数字の羅列と、それに従った電気変化の範囲に留まります。つまり現代科学ですべて検証可能の領域にホメパチエネルギーを置いてしまっている事になります。この路線は波動理論に参加している他の代替療法にも波及します。


さて人間は不思議なもので、よく「わからないもの」に惹き付けられる面が確実にあります。具体的に目に見えるパワー、数値化されたパワーよりも、時に説明不能の神秘のパワーに魅了される事があるとすれば良いでしょうか。裏も表もわかっているパワーよりも、神秘のベールで覆われているパワーの方が、有り難味を感じ、そこに無限の希望を抱く感覚としても良いかと思います。

代替療法の魅力も本来そこにあり、現代医学の力とは別の能力をその神秘性に求める部分は非常に大きいと考えます。しかしその核心部分をコンピューター・プログラムにした瞬間に神秘のベールはいつでも剥がされる状態に変化しています。PCはブラックボックスにはならないと言うことです。誰かがその気になれば、そのプログラムは根こそぎ解明されるのは自明の事です。

個人的にコンピューターがブラックボックスになりうると判断した時点で、ホメパチエネルギーはもとより、波動理論で実在を証明しているすべてのパワーがいつでも白日の下に曝される状態が出来上がってしまったと言う事です。もう定番の「現代科学では証明できない」が通用しなくなったと言う事です。すべては現代科学の枠内で処理され、作られてしまっているからです。それもありきたりの汎用品でです。


こうなるのはホメパチがラジオニクスを取り込んだ日にプログラムされていたのかもしれません。ラジオニクスの基本理論は、実在して測定可能なもののコントロールであり、これを取り入れるとホメパチなり波動は、実在・可視化に進むのは必然であったと言えるからです。もう一つの誤算は、コンピュターが登場した頃には、これも十分な神秘性を帯びていました。

コンピュターの神秘性もまた不変であろうとして、これを新たなブラックボックスとして利用したのも原因とは言えます。神秘のベールが剥げ落ちる時に、どれほどの影響があるかは楽しみにしています。もっとも古強者ですから、新たな神秘のベールを作ろうとするでしょうが、二度とメカ仕立ての分野に手を出しにくくなる事だけは予測しておきます。